キングコング

原題『KING KONG』

監督：ピーター・ジャクソン
撮影：アンドリュー・レスニー
音楽：ジェームズ・ニュートン・ハワード

出演：ナオミ・ワッツ/ジャック・ブラック/エイドリアン・ブロディ/トーマス・クレッチマン

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1933年のオリジナル版から2度目のリメイク。今年は「宇宙戦争」などハリウッドの巨匠がリメイクして成功を収めた年であった。今回のこの「キングコング」は正に監督の名を借りて巨額の制作費をつぎ込み、見事にそれに応えた出来の良さであった。

東宝特撮映画で育った私は実は「キングコング」のキャラクター自体好きではないのです。「ゴジラ」シリーズにもキングコングが一度出てきましたが所詮はゴリラ、あの動き自体コメディなのです。ただ大きくなっているだけでモンスターとしての恐怖はありません、1998年制作の監督：ロン・アンダーウッド、 出演：シャーリーズ・セロンの「マイティ・ジョー」とうりふたつの容姿はつい比べてみたいくらいでした。それでこの映画は面白くなかったのかというと、これが予想以上に面白かったのである。

CGを駆使した映像はもう今さら言うまでもなく完成度が高かった。巨費を投じた分これでもかの物量作戦は次から次へと出てくるクリーチャーに驚きの連続。これはもう大猿がメインでなくても十分アドベンチャー映画として成り立つんじゃないかと思うくらい密度が濃いと思った。

突っこみどころ満載なのは見れば分かりますが、私がこれだけは“それは違うだろう”と感じたのはヒロイン（ナオミ・ワッツ）がキングコングに捕まるのに恐怖以外に嗚咽とかしなかったこと、架空の動物だから判りませんが恐らく体臭とかかなり有るはず、それを表現していてくれたらもっとリアリティが出たのになぁ（笑）

評価：★★★★