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評価:★★★★【4点】
終盤で新人刑事の豹変ぶりに心打たれる。
◇
暴力団対策法成立直前の昭和63年。
広島の地方都市、呉原。そこでは地場の暴力団“尾谷組”と、
広島の巨大組織“五十子会”をバックに進出してきた
新興組織“加古村組”が一触即発の状態で睨み合っていた。
そんな中、呉原東署に赴任してきたエリート新人刑事の日岡秀一は、
凄腕ながら暴力団との癒着など黒い噂が絶えないマル暴の
ベテラン刑事・大上章吾の下に配属される。
すると赴任早々、加古村組系列のフロント企業の経理担当が
失踪する事件が発生、暴力団絡みの殺人事件と睨んだ大上は、
さっそく日岡を引き連れ捜査を開始するのだったが…。
<allcinema>
◇
刑事もの映画で、概ね定番となるベテラン刑事と新人刑事のコンビ。
そのコンビも概ねベテランがアウトローで
新人刑事が若くて真面目という鉄板パターンである。
本作は、デンゼル・ワシントン映画『トレーニング デイ』を
邦画にしたらこんな風になっちゃいました~的な作品なのか(笑)
たしか、その映画でアカデミー賞主演男優賞を
デンゼル・ワシントンが勝ち取ったんじゃなかったかな。
デンゼル≒役所広司とするならば、イーサン・ホークは松坂桃李(笑)
ま、それはいいとして、
東映が久々に本格的なヤクザ映画を何故か今この時期に
“元祖ヤクザ映画”のプライドに賭け堂々と参戦してきたようだ。
もしや、北野監督の『アウトレイジ』に誘発されたのだろうか。
それぞれ、警察やヤクザのキャラクターも頑張っている感じで
本作ならではの面白キャラも登場し画的にも工夫を凝らしている。
物語は新人刑事目線で描かれ、彼が次第に警察への不信感を募らせ
やがて自問自答するところまでを、イッキに見せ
フラストレーションがMAXになったとき意外な事実が見えてくる。
ずばり!原作は元より緻密な脚本により最後まで飽きさせない。
序盤で張った伏線もしっかり回収された脚本もなかなかだ。
ただ、『トレーニング デイ』のような後味の悪さはないが
北野監督『アウトレイジ』3部作の方がワタシは好きだったな^^
【今週のツッコミ】
・『仁義なき戦い』シリーズをテレビ放映で見たとき
やたら生々しい映画に見えてしまい、余り好みではなかった。
ただその後の『県警対組織暴力』(1975)は楽しく見た記憶がある。
・二つの暴力団が登場してきたときに黒澤映画『用心棒』のような
解決法をベテラン刑事がするのかと予想したが違いましたね。
・ときには、ベテラン刑事がくそ真面目で
新人刑事がアウトローという刑事映画も観たいものだ。
・暴力団キャラになくてはならない石橋蓮司はさすがの存在感。
逆にピエール瀧は組員キャラよりこちらの右翼系がお似合い。
・最後のイベントはスピーディだったが、あの決着は詐欺手口。
・結構グロ映像てんこ盛りなんだけど、最もグロかったのは
ブタの排便シーンだったりする^^;
拷問でうんちを口中に突っ込むって、昭和だな~(笑)
・薬局のオネーちゃんのようなキャラはこういう映画に絶対必要。
・取材記者に見えない中村獅童。
・新人くんの報告書にこっそり添削作業する愛ある行為に涙腺決壊。
ワタシのレビューもお願いします。
・原作を執筆した柚月裕子氏の画像見てびっくり!
ふつうのOLじゃん!この人がこんな骨太な小説を書いたのね。
ということで柚月裕子氏の他の単行本が少し気になりはじめたワタシ。
------------------------------------------------------------------
監督:白石和彌
脚本:池上純哉
音楽:安川午朗
出演:役所広司/松坂桃李/真木よう子
『孤狼の血』
終盤で新人刑事の豹変ぶりに心打たれる。
◇
暴力団対策法成立直前の昭和63年。
広島の地方都市、呉原。そこでは地場の暴力団“尾谷組”と、
広島の巨大組織“五十子会”をバックに進出してきた
新興組織“加古村組”が一触即発の状態で睨み合っていた。
そんな中、呉原東署に赴任してきたエリート新人刑事の日岡秀一は、
凄腕ながら暴力団との癒着など黒い噂が絶えないマル暴の
ベテラン刑事・大上章吾の下に配属される。
すると赴任早々、加古村組系列のフロント企業の経理担当が
失踪する事件が発生、暴力団絡みの殺人事件と睨んだ大上は、
さっそく日岡を引き連れ捜査を開始するのだったが…。
<allcinema>
◇
刑事もの映画で、概ね定番となるベテラン刑事と新人刑事のコンビ。
そのコンビも概ねベテランがアウトローで
新人刑事が若くて真面目という鉄板パターンである。
本作は、デンゼル・ワシントン映画『トレーニング デイ』を
邦画にしたらこんな風になっちゃいました~的な作品なのか(笑)
たしか、その映画でアカデミー賞主演男優賞を
デンゼル・ワシントンが勝ち取ったんじゃなかったかな。
デンゼル≒役所広司とするならば、イーサン・ホークは松坂桃李(笑)
ま、それはいいとして、
東映が久々に本格的なヤクザ映画を何故か今この時期に
“元祖ヤクザ映画”のプライドに賭け堂々と参戦してきたようだ。
もしや、北野監督の『アウトレイジ』に誘発されたのだろうか。
それぞれ、警察やヤクザのキャラクターも頑張っている感じで
本作ならではの面白キャラも登場し画的にも工夫を凝らしている。
物語は新人刑事目線で描かれ、彼が次第に警察への不信感を募らせ
やがて自問自答するところまでを、イッキに見せ
フラストレーションがMAXになったとき意外な事実が見えてくる。
ずばり!原作は元より緻密な脚本により最後まで飽きさせない。
序盤で張った伏線もしっかり回収された脚本もなかなかだ。
ただ、『トレーニング デイ』のような後味の悪さはないが
北野監督『アウトレイジ』3部作の方がワタシは好きだったな^^
【今週のツッコミ】
・『仁義なき戦い』シリーズをテレビ放映で見たとき
やたら生々しい映画に見えてしまい、余り好みではなかった。
ただその後の『県警対組織暴力』(1975)は楽しく見た記憶がある。
・二つの暴力団が登場してきたときに黒澤映画『用心棒』のような
解決法をベテラン刑事がするのかと予想したが違いましたね。
・ときには、ベテラン刑事がくそ真面目で
新人刑事がアウトローという刑事映画も観たいものだ。
・暴力団キャラになくてはならない石橋蓮司はさすがの存在感。
逆にピエール瀧は組員キャラよりこちらの右翼系がお似合い。
・最後のイベントはスピーディだったが、あの決着は詐欺手口。
・結構グロ映像てんこ盛りなんだけど、最もグロかったのは
ブタの排便シーンだったりする^^;
拷問でうんちを口中に突っ込むって、昭和だな~(笑)
・薬局のオネーちゃんのようなキャラはこういう映画に絶対必要。
・取材記者に見えない中村獅童。
・新人くんの報告書にこっそり添削作業する愛ある行為に涙腺決壊。
ワタシのレビューもお願いします。
・原作を執筆した柚月裕子氏の画像見てびっくり!
ふつうのOLじゃん!この人がこんな骨太な小説を書いたのね。
ということで柚月裕子氏の他の単行本が少し気になりはじめたワタシ。
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監督:白石和彌
脚本:池上純哉
音楽:安川午朗
出演:役所広司/松坂桃李/真木よう子
『孤狼の血』
これは単純などんぱち系、暴力系でない所が(暴力シーン、グロシーンは多かったですけど)良かったです。
>ワタシのレビューもお願いします。
いえいえ、私こそお願いします。って誰に頼んでいる!?
松坂桃李は設定では広島大出で超優秀なのに、ヤクザまがいの刑事に添削されちゃう…それでその粗い文章が良かったりする…ここがすごーく庶民の琴線に触れますねぇ…
たまたま面白い邦画をやっている。そして洋画は話題作やファミリー向け以外上映しない地元シネコンなので
こういう結果になっちゃいました(笑)
いやいや、ここなつさんのレビューはもはやプロの域ですよ。
スピーディーな文章にユーモアも織り交ぜ絶対に講師になれますって!^^
あのヤクザ刑事って案外詩人だったりしてね(笑)
添削個所をパンフレットに載せればワタシ買ったかもしれません(爆)