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評価:★★★☆【3,5点】
レズの熟練カップルの演技により、意外に見応えがあった。
チョット変わった家族構成のなかで育つ姉弟目線で描いたハートフルドラマ。
こうしてみると、案外スルーしようかと迷っていた作品でも
鑑賞してみれば、意外に良作であることが多いんですね。
本作も、1回はスルー状態だったので、今の時期、GWじゃなかったら
9割がた観ずに流れてしまう所でした^^
◇
ニックとジュールスはレズビアンのカップル。
結婚している2人には18歳になる娘ジョニと15歳の息子レイザーがおり、
郊外の一軒家で仲良く暮らしていた。
そんな中、年頃のレイザーは、
母親たちに精子を提供した“父親”の存在が気になり始める。
そして、母親たちが喜ばないと尻込みするジョニをたきつけて、
2人で父親捜しを始めることに。
するとやがて、人気レストランのオーナーを務めるポールという男性が
生物学上の父親であることが判明する。
気ままな独身生活を送る気さくなポールにすんなりと打ち解けてゆくジョニとレイザー。
一方、子どもたちがポールと会っていることを知ったニックとジュールスは、
事態を穏便に終息させようと、ポールを食事会に招くことにするのだが…。
<allcinema>
◇
【ネタバレしてます。要注意!】
精子提供者って、ある意味、臓器提供者に似たような扱いなんですね。
っていうか、そもそも、レズカップルが結婚していることの方が
ワタシには興味深かったですが。
家に二人の母親が居るってこと自体、第三者から見れば不思議な感覚。
どちらも同じ提供者からの精子でひとりずつ生んだというけど
ワタシから見れば、姉弟の禁断のカンケイの方が危ういと感じてしまった。
そこら辺は、生まれたときから一緒にいるから関係ないのかな。
さて、当の提供者というマーク・ラファロのひとがらが
なかなかよろしい!
こういう自然体でナチュラル感覚の男性って、一見やぼったく見えますが
付き合えば付き合うほど惹き込まれて行ってしまうんですね~。
姉のジョニがいつしか携帯電話の待ち受け画面にマークの画像を入れたり
ジュリアン母さんが仕事に託けてマークと肉体関係を持ったりして
この辺りから、物語はちょっと危ない方向に走っていくので
結構惹き込まれてしまいます(笑)
結局、最後までマークを拒んでいたアネット母さんがジュリアンと
マークの不倫の物的証拠を見つけてしまう所から
一度は崩壊に向かっていったレズ家族ですが
さすがは人生経験豊富なふたりです。ここぞという所で自分をさらけ出し
もういちどやり直そうと渾身の訴えで寄りを戻すというめでたい話でチャンチャン!(←おい)
おまけ)
・不倫を隠しながらジュリアン母さんとマークがみんなと食事をするシーンは
なかなかスリリングであったと思う。
『マディソン郡の橋』『モンタナの風に抱かれて』そして本作と、
モテる男性像って、どこか共通点がある。都会に居ないタイプってことか^^;
・医者や鑑識が身内にいるのなら、排水溝の髪の毛くらいは綺麗に処理すべき!
それより、寝室に忍び込み、枕元を調べてたアネット母さんが怖かった!
それよりも、ブラシに付着した髪の毛こそ、最初に処理しておかないと!^^;
・ゲイでないからと息子には繊細さがないと堂々と言ってのけるアネット母さんがスゴイ。
レズカップルはゲイカップルのHビデオで盛り上がるらしい。
ちなみにレズビデオは本物でないから白けてしまうと言っていた(へぇ~)
・マークが精子を売った値段は今から19年前で60ドルということらしい。
意外と安いのね。
・あの庭師のオっちゃんは、ニヤけたりしなかったら解雇はされなかったかと。
しかし、鼻をかんだだけでドラッグをやってる!なんて冤罪もいいところやね(爆)
・マークの言う台詞ひとつひとつに説得力があった。
とくに大学を中退した理由が不思議にツボだった。
でもな~、最後の最後で一気に悪人に成り下がっちゃったね(笑)
・新規、大学の寮に向かう娘を乗せた車の中で女性三人がそれぞれの想いを馳せるシーンで
それをひとり見守る息子が妙に逞しく見えてしまった。
------------------------------------------------------------------------------
監督:リサ・チョロデンコ
脚本:リサ・チョロデンコ/スチュアート・ブルムバーグ/
撮影:イゴール・ジャデュー=リロ
音楽:カーター・バーウェル
出演:アネット・ベニング/ジュリアン・ムーア/ミア・ワシコウスカ/
マーク・ラファロ/
『キッズ・オールライト』
レズの熟練カップルの演技により、意外に見応えがあった。
チョット変わった家族構成のなかで育つ姉弟目線で描いたハートフルドラマ。
こうしてみると、案外スルーしようかと迷っていた作品でも
鑑賞してみれば、意外に良作であることが多いんですね。
本作も、1回はスルー状態だったので、今の時期、GWじゃなかったら
9割がた観ずに流れてしまう所でした^^
◇
ニックとジュールスはレズビアンのカップル。
結婚している2人には18歳になる娘ジョニと15歳の息子レイザーがおり、
郊外の一軒家で仲良く暮らしていた。
そんな中、年頃のレイザーは、
母親たちに精子を提供した“父親”の存在が気になり始める。
そして、母親たちが喜ばないと尻込みするジョニをたきつけて、
2人で父親捜しを始めることに。
するとやがて、人気レストランのオーナーを務めるポールという男性が
生物学上の父親であることが判明する。
気ままな独身生活を送る気さくなポールにすんなりと打ち解けてゆくジョニとレイザー。
一方、子どもたちがポールと会っていることを知ったニックとジュールスは、
事態を穏便に終息させようと、ポールを食事会に招くことにするのだが…。
<allcinema>
◇
【ネタバレしてます。要注意!】
精子提供者って、ある意味、臓器提供者に似たような扱いなんですね。
っていうか、そもそも、レズカップルが結婚していることの方が
ワタシには興味深かったですが。
家に二人の母親が居るってこと自体、第三者から見れば不思議な感覚。
どちらも同じ提供者からの精子でひとりずつ生んだというけど
ワタシから見れば、姉弟の禁断のカンケイの方が危ういと感じてしまった。
そこら辺は、生まれたときから一緒にいるから関係ないのかな。
さて、当の提供者というマーク・ラファロのひとがらが
なかなかよろしい!
こういう自然体でナチュラル感覚の男性って、一見やぼったく見えますが
付き合えば付き合うほど惹き込まれて行ってしまうんですね~。
姉のジョニがいつしか携帯電話の待ち受け画面にマークの画像を入れたり
ジュリアン母さんが仕事に託けてマークと肉体関係を持ったりして
この辺りから、物語はちょっと危ない方向に走っていくので
結構惹き込まれてしまいます(笑)
結局、最後までマークを拒んでいたアネット母さんがジュリアンと
マークの不倫の物的証拠を見つけてしまう所から
一度は崩壊に向かっていったレズ家族ですが
さすがは人生経験豊富なふたりです。ここぞという所で自分をさらけ出し
もういちどやり直そうと渾身の訴えで寄りを戻すというめでたい話でチャンチャン!(←おい)
おまけ)
・不倫を隠しながらジュリアン母さんとマークがみんなと食事をするシーンは
なかなかスリリングであったと思う。
『マディソン郡の橋』『モンタナの風に抱かれて』そして本作と、
モテる男性像って、どこか共通点がある。都会に居ないタイプってことか^^;
・医者や鑑識が身内にいるのなら、排水溝の髪の毛くらいは綺麗に処理すべき!
それより、寝室に忍び込み、枕元を調べてたアネット母さんが怖かった!
それよりも、ブラシに付着した髪の毛こそ、最初に処理しておかないと!^^;
・ゲイでないからと息子には繊細さがないと堂々と言ってのけるアネット母さんがスゴイ。
レズカップルはゲイカップルのHビデオで盛り上がるらしい。
ちなみにレズビデオは本物でないから白けてしまうと言っていた(へぇ~)
・マークが精子を売った値段は今から19年前で60ドルということらしい。
意外と安いのね。
・あの庭師のオっちゃんは、ニヤけたりしなかったら解雇はされなかったかと。
しかし、鼻をかんだだけでドラッグをやってる!なんて冤罪もいいところやね(爆)
・マークの言う台詞ひとつひとつに説得力があった。
とくに大学を中退した理由が不思議にツボだった。
でもな~、最後の最後で一気に悪人に成り下がっちゃったね(笑)
・新規、大学の寮に向かう娘を乗せた車の中で女性三人がそれぞれの想いを馳せるシーンで
それをひとり見守る息子が妙に逞しく見えてしまった。
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監督:リサ・チョロデンコ
脚本:リサ・チョロデンコ/スチュアート・ブルムバーグ/
撮影:イゴール・ジャデュー=リロ
音楽:カーター・バーウェル
出演:アネット・ベニング/ジュリアン・ムーア/ミア・ワシコウスカ/
マーク・ラファロ/
『キッズ・オールライト』
この家族、親よりも意外と子供たちの方が地に足付けてるって気がしました。
itukaさんが仰る通り、息子のレイザー君が“引かず動ぜず”って感じでなかなかよかったです。犬を救ってくれたのにもぐぐっときました。
でも私には何だかポールが不憫で・・・。少なくとも彼は逃げてはいなかった、と。
もっと違うエンドを期していたのでちょっと残念でした。
ビデオの件、私も「なるほど、そうなのか~」って思いました。(^^)
家族が欲しかったら、自分で作りなさい!(バシャン!)って
あれはきつかったです^^;
ポールの扱いは、アレでいいのだろうか?
それまで、彼女ら家族にとって今までにない感覚の幸福感を少なからず味わえていただけに
自分勝手な印象は受けましたね^^;
まあ、ニックが主導権握っているだけに、あ~なっちゃうのかな。
ちゃぶ台返し横暴オヤジ風ニックが、自分達に悪影響を及ぼすものは、徹底的に排除する発想と行動、まさに女っぽいでしょう。
旦那は許しても、不倫相手は許さないのが妻(女)ですから(笑)
状況によって、女だったり男だったり、多少の都合良さは目に付きましたが、それだけアネットが上手かったんでしょうね。
確かにオヤジ風なニックでしたが、言われるようにポールにとる態度は女性でしたね。
レズの男役って縦横無尽にその時の状況で切り替えられるんですね(笑)
>旦那は許しても、不倫相手は許さないのが妻(女)ですから(笑)
お~!確かに、そう聞きます(笑)
男は逆ですからね。相手より自分の彼女にきつく当たる^^;
逆に言えば、男心は皆同じでスキのあったお前が悪い!って言っちゃったりしたな~。
ま、遠い昔ですけどね(爆)
ジュールスの早技には笑いましたが、あれって妙に納得出来ちゃうんですよ。
この年齢になると迷ってる時間なんてない!みたいなやつでしょうか^^
面白いのは、同性愛カップルであっても光と影の役割があって、
光は影に、影であるように求めちゃってるんですね。
それに我慢が出来なくなったジュリアン母さんの気持ちはわかるなあ。
何かに押し込められるのは気分良くないもん。
・・・って、これをブログに書けばよかった、追加するかな(笑)
ワタシのレビュー記事なんて、早くアップしたいんで下書きのまま投稿!
後から、書き足し、削除なんてザラよ(爆)
アネット父さんか~!やっぱりそっちのがシックリきますね(笑)
>それに我慢が出来なくなったジュリアン母さんの気持ちはわかるなあ。
光と影の例え、上手いこと言いますね~。
ほんとだね~(笑)家政婦じゃあるまいしね(←いや、そこまでは)^^
私もそう思いました。今回の騒動で、一回り成長したレイザー君ですね。
ファースト・コメでぺろんぱさんがおっしゃっている“引かず動ぜず”という言葉そのものでした。
ラスト前でポールの誘いに乗らなかったのも自分で判断したんでしょう。
あの車内のシーンは、なぜかホッとしました^^
今の時代 いまどき ゲイにしろレズビアンにしろ 人間社会はいろんな 個性をもった 人たちがいます。
常識やモラルを守っていれば どんな生き方してもいいとおもうんですよ。
そりゃあ 人との意見が合わず 生理的に受け付けれないとか対立はありますよ。 同じ考えを持った生き方をしましても 不協和音はつきものだし・・・それは同性愛者同士でも例外じゃないと思いましたね。
ニックは・・・ボクはそりがあわないでしょうね。でも案外 人の面倒見はよさそう・・・
まあ、ボクが精子提供者ポールの立場でしたらアメリカンジョークと タメ口で こういいますね。
「よっ、はじめまして オレ 精子マンのポールだ! あんた ニックだろ!以後よろしくな。 あんたのことは 堅物石頭のクソババアって聞いてるよ 厳しいけど 人から頼まれごとがあると断れない いいクソババアなんだろ!男の中の男のようなクソババアだ~って」 これを英語でってみたらどうなるか・・・ ボクはぜひ言ってみたいです。
今の時代、そうですね。
ひとそれぞれの価値観ですから、そこを他人がとやかく言うこともないですもんね。
ニックのあの性格はほんと女性的な仕切り方でした。
まあ、そこがきめ細かい部分で家族は息苦しくなるんでしょうね。
男っぽく包容力ある接し方ができないのはやっぱり臆病なんだと思いました。
>堅物石頭のクソババア
ま、その通りですよね(笑)
言葉だけでニックに致命傷与えるのは確実ですね。
言われることで反省するニックなら爽やかに終われるんですが、、、
本作のその後を是非続編で観てみたい。