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コカイン・ベア

2023年09月29日 17時12分03秒 | 映画 か行
評価★★★☆【3.5点】(13)



実話ベースのブラック・コメディ。



1985年、アメリカ。
密売人が手配したセスナ機から大量のコカインが入ったバッグが
森の中へと投下される。
しかし、不慮のトラブルからギャング団はバッグの回収に手間取ることに。
すると、そのコカインを野生のクマが食べてしまい、
興奮状態となったクマは次々と人を襲い始める。
そんな危険な森には、コカインの行方を追うギャングたちの他、
親に内緒で写生にやって来た少女たちや、彼女たちを捜す母親と
森林警備隊員、ギャング団の壊滅に執念を燃やすベテラン刑事など、
様々な事情を抱えた人々が足を踏み入れていたのだが…。
<allcinema>



麻薬密売人が森の中に投下したコカインをクマが食べてしまい
そうとは知らずコカイン回収に向かったギャングの下っ端や
キャンパーカップル、中学生と母親、森林警備隊や警察ときて
はたまた、町のチンピラから救命士までが狂暴化したクマの餌食となる。

実話ベースとはいえ、コカインでハイになったクマは事実でも
そこから繰り広げられる惨劇は完全にフィクションでした。
これはもう監督エリザベス・バンクスの過激さを前面に押し出した
変態映画と位置づけてもいいくらい。

とにかく一本ネジが緩んだようなキャラクターが多すぎて
唯一まともだったのは女子中学生の母親とベテラン捜査官くらい。
保安官を兼務する森の警備員のオバちゃん最高でした!
この人物のおかげで本作品が昇華できたのは間違いないだろう。



襲ってきたクマを狙ったつもりがチンピラの後頭部に大穴開けて
脳みそドバー!とグロ映像、足はちぎられ手首は皮一枚でブラブラで
クマから逃走する救急車からストレッチャーごと落とされて
顔面の識別すらできないほど擦り切れて容赦なくグロのオンパレード。

さて、出てくる黒クマのCGはギリギリ及第点といったところか。
ディカプリオ映画の「レヴェナント:蘇えりし者」に比べたら
動きや造形部分が若干気になるが、これは大作と低予算の違いかな。

でもまあ、頭を空っぽにしたお気楽鑑賞レベルならいい作品で
もしも見放題のデジタル配信だったら「拾い物!」になったはず。



【今週のツッコミ】

・あの調子ならいつも万引きされてるんだろうな。

・銃を撃つ手が定まらないことほど怖いものはない。

・マーゴ・マーティンデイル(保安官兼警備員)はシリアス系より
 スラップスティックコメディの方が存在感がありそう。

・狂暴なクマさえいなければコカインを売ろうとしてた中学生。
 B級映画としてみれば母と娘の絆の修復ももはや鉄板。

・本作品はレイ・リオッタの遺作となりました。追悼映画。
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監督:エリザベス・バンクス
脚本:ジミー・ウォーデン
音楽:マーク・マザースボウ
出演:ケリー・ラッセル、オシェア・ジャクソン・Jr、クリスチャン・コンヴェリー

『コカイン・ベア』

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