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ミラーズ

2008年12月29日 22時45分58秒 | 映画 ま行
評価★★★



ラストは、ショックというよりも
スゴロクの振り出しに戻ったという感じ。


CMから幾度となく見せられた本作の舞台となる
あの、巨大廃墟デパートの外観が
いかにもCG合成のような感じで
ニューヨークの一角に位置するその構図は
どうみても違和感があり、デパートというよりも
高級アパートか美術館といった方がシックリくるように感じたが。

そして、問題の巨大な鏡のある建物内部に目を向けると
焼け爛れた壁紙や各種商品の棚
アパレル関係のマネキン人形のポーズが異様に映る。
そして正面の吹き抜け作りの太い柱が
部分的に焼け焦げており、床は商品ケースの
ガラスの残骸で、歩くたびにパリッパリッ!と
不気味な音を立てる。

そういった気味の悪い建物内部のシーンに
床を這うような重低音の効果で更に
怖さが増幅してくるのである。

プロダクションノートによると
この巨大デパートに見立てた建物は
ルーマニアにある科学アカデミーの廃墟であり
今回の撮影のために、建物の外観から内部に至るまで
美術スタッフによる念入りな作業の賜物であったということ。

その完璧に近い廃墟のイメージのため
ついついCG合成したのかと思うほどである。
と、いうことは、スクリーンから伝わってきた
あの重量感は本物であったということですね^^

演じる俳優たちにとって
と、いってもキーファー・サザーランドだけですが
さぞかし臨場感を味わえたことでしょう。



03年製作の韓国映画「Mirror 鏡の中」を
ハリウッド・リメイク。
廃墟を巡回中、妖しい鏡に触れたことから、
主人公の周囲で得体の知れない恐怖が
次々と降りかかるさまをショッキングな映像満載で描く。

元ニューヨーク市警刑事のベン・カーソン。
彼は1年前に同僚を誤って射殺したことから
停職処分となり、アルコールに溺れながら
妹のアパートに居候する身となっていた。
それでも別居中の妻エイミーや子供たちのため、
社会復帰して信頼と幸せな家庭生活を取り戻そうと
もがいていたのだった。

そんなベンはある日、
5年前の大火災で閉鎖されるも保険関係で
現状維持されているメイフラワー・デパートの
焼け跡を巡回する夜警の仕事へ就くことに。
そして、その不気味な現場へ足を踏み入れたベンは、
そこに美しい光沢のまま残された巨大な鏡に引き込まれていく。
すると突然激痛に襲われ、
鏡の中に焼けただれた女性の姿を見るなど
怒濤の恐怖に見舞われてしまう。

実は元精神病院であった場所に建てられた
このメイフラワー・デパート。
地下には50年以上前に閉鎖されたその精神病院の名残があり
異様な治療法が横行していた形跡も? 
デパートは5年前に「鏡に家族が殺される!」と
信じ込んだ警備員による放火事件で
現在は廃墟と化しているのだが、
その巨大な鏡だけは今も美しい輝きを放ち続けている。



どうなんでしょう。
鏡を使ったホラー映画はほんとに多いです。
特に目新しさも感じることもなかったわけですが
また、鏡のなかに邪悪な魔物が潜むという
有りがちなパターンは、殆んど先読みが出来てしまうわけで
この魔物と云う存在のみを一風変わったものに仕上げて
表現していくしかなかったんだと思う。

主人公が停職中の元刑事という
事件解明のプロであることが逞しくもあり
逆に主人公に降りかかる恐怖にしても
きっと何とかしてしまうだろうみたいな
安心感が見る者の気持ちの中にあって
それが恐怖感を味わう邪魔をしていたのかもしれません。

また、別居中の妻子に襲いかかる恐怖も
時間的に中盤辺りとなっており
やや、中だるみする感も否めませんでした。

キーワードとなる“エシィカ”に至っては
鏡にまつわる過去の怪事件を探るうち、
一人の少女の存在が浮かび上がるわけですが
ま、この辺りもよくあるパターンといえばいいのでしょう。
過去に観た『クリムゾン・リバー』っぽいかなと^^

ただ、そうは言ってもそこはハリウッド。
有名なプロダクション・デザイナーを起用しているだけに
映像に至っては、
冒頭の警備員が自ら首を切るアニマトロニクスや
ベンの妹の顎が引きちぎられる特殊メイクなど
最新の技術が導入されている感じです。


おまけ)
そういえば、浴槽のベンの妹の死体を見て
その異常さに驚いて後ずさりしたベンの元同僚刑事ラリーですが
あなたが何か隠しているような気がずっとしていたんですが
それは気のせいでしたね。
『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』のCMでも
密かに赤ん坊を置き去りにしてましたから^^


また、エンドロールの最後に出てくる
『MIRRORS』の逆文字がすこし気味が悪かった^^

------------------------------------------------------
監督:アレクサンドル・アジャ
脚本:アレクサンドル・アジャ/グレゴリー・ルヴァスール
撮影:マキシム・アレクサンドル
音楽:ハビエル・ナバレテ


出演:キーファー・サザーランド/ポーラ・パットン/エイミー・スマート/ジェイソン・フレミング


『ミラーズ』


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4 コメント

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☆ジョージ・ミラー?☆ (TiM3)
2008-12-30 01:18:29
うーん・・期待してるんだけど、
どうなんでしょうね?

記事を拝読させて頂いた限りでは「ピンと来るもの」が
殆どないのですが・・(・ω・)
返信する
良く出来てます (ituka)
2008-12-30 13:11:13
>うーん・・期待してるんだけど、
>どうなんでしょうね?


浮かび上がってくる少女の存在がどう映るかです。
貞子か伽椰子かそれともリーガンかと・・・
ワタシは『クリムゾン・リバー』のドミニク・サンダをイメージしてました^^
返信する
☆観て来ますた~☆ (TiM3 哀れな修道女、、)
2009-01-04 22:09:47
年初めの1本目でした・・(=^_^=)

ロレンゾの※※※よりも、もっと早く「気付くポイント」があるハズやろ、
と思ったりしました(⌒~⌒ι)

こう言う系統のホラーは、もういい加減「食傷気味」です(×_×)
返信する
2009第一弾ですね^^ (ituka)
2009-01-05 00:10:08
第一弾、おめでとうございます。

>ロレンゾの※※※よりも、もっと早く「気付くポイント」があるハズやろ、
>と思ったりしました(⌒~⌒ι)

ワザと引っ張って行ったのでしょうかね^^

>こう言う系統のホラーは、もういい加減「食傷気味」です(×_×)

鏡に文字が浮き出るところなんて「またそっちかよ!」なんて感じで
チョットがっかりしちゃいました^^
返信する

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