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評価★★★
ラストは、ショックというよりも
スゴロクの振り出しに戻ったという感じ。
CMから幾度となく見せられた本作の舞台となる
あの、巨大廃墟デパートの外観が
いかにもCG合成のような感じで
ニューヨークの一角に位置するその構図は
どうみても違和感があり、デパートというよりも
高級アパートか美術館といった方がシックリくるように感じたが。
そして、問題の巨大な鏡のある建物内部に目を向けると
焼け爛れた壁紙や各種商品の棚
アパレル関係のマネキン人形のポーズが異様に映る。
そして正面の吹き抜け作りの太い柱が
部分的に焼け焦げており、床は商品ケースの
ガラスの残骸で、歩くたびにパリッパリッ!と
不気味な音を立てる。
そういった気味の悪い建物内部のシーンに
床を這うような重低音の効果で更に
怖さが増幅してくるのである。
プロダクションノートによると
この巨大デパートに見立てた建物は
ルーマニアにある科学アカデミーの廃墟であり
今回の撮影のために、建物の外観から内部に至るまで
美術スタッフによる念入りな作業の賜物であったということ。
その完璧に近い廃墟のイメージのため
ついついCG合成したのかと思うほどである。
と、いうことは、スクリーンから伝わってきた
あの重量感は本物であったということですね^^
演じる俳優たちにとって
と、いってもキーファー・サザーランドだけですが
さぞかし臨場感を味わえたことでしょう。
◇
03年製作の韓国映画「Mirror 鏡の中」を
ハリウッド・リメイク。
廃墟を巡回中、妖しい鏡に触れたことから、
主人公の周囲で得体の知れない恐怖が
次々と降りかかるさまをショッキングな映像満載で描く。
元ニューヨーク市警刑事のベン・カーソン。
彼は1年前に同僚を誤って射殺したことから
停職処分となり、アルコールに溺れながら
妹のアパートに居候する身となっていた。
それでも別居中の妻エイミーや子供たちのため、
社会復帰して信頼と幸せな家庭生活を取り戻そうと
もがいていたのだった。
そんなベンはある日、
5年前の大火災で閉鎖されるも保険関係で
現状維持されているメイフラワー・デパートの
焼け跡を巡回する夜警の仕事へ就くことに。
そして、その不気味な現場へ足を踏み入れたベンは、
そこに美しい光沢のまま残された巨大な鏡に引き込まれていく。
すると突然激痛に襲われ、
鏡の中に焼けただれた女性の姿を見るなど
怒濤の恐怖に見舞われてしまう。
実は元精神病院であった場所に建てられた
このメイフラワー・デパート。
地下には50年以上前に閉鎖されたその精神病院の名残があり
異様な治療法が横行していた形跡も?
デパートは5年前に「鏡に家族が殺される!」と
信じ込んだ警備員による放火事件で
現在は廃墟と化しているのだが、
その巨大な鏡だけは今も美しい輝きを放ち続けている。
◇
どうなんでしょう。
鏡を使ったホラー映画はほんとに多いです。
特に目新しさも感じることもなかったわけですが
また、鏡のなかに邪悪な魔物が潜むという
有りがちなパターンは、殆んど先読みが出来てしまうわけで
この魔物と云う存在のみを一風変わったものに仕上げて
表現していくしかなかったんだと思う。
主人公が停職中の元刑事という
事件解明のプロであることが逞しくもあり
逆に主人公に降りかかる恐怖にしても
きっと何とかしてしまうだろうみたいな
安心感が見る者の気持ちの中にあって
それが恐怖感を味わう邪魔をしていたのかもしれません。
また、別居中の妻子に襲いかかる恐怖も
時間的に中盤辺りとなっており
やや、中だるみする感も否めませんでした。
キーワードとなる“エシィカ”に至っては
鏡にまつわる過去の怪事件を探るうち、
一人の少女の存在が浮かび上がるわけですが
ま、この辺りもよくあるパターンといえばいいのでしょう。
過去に観た『クリムゾン・リバー』っぽいかなと^^
ただ、そうは言ってもそこはハリウッド。
有名なプロダクション・デザイナーを起用しているだけに
映像に至っては、
冒頭の警備員が自ら首を切るアニマトロニクスや
ベンの妹の顎が引きちぎられる特殊メイクなど
最新の技術が導入されている感じです。
おまけ)
そういえば、浴槽のベンの妹の死体を見て
その異常さに驚いて後ずさりしたベンの元同僚刑事ラリーですが
あなたが何か隠しているような気がずっとしていたんですが
それは気のせいでしたね。
『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』のCMでも
密かに赤ん坊を置き去りにしてましたから^^
また、エンドロールの最後に出てくる
『MIRRORS』の逆文字がすこし気味が悪かった^^
------------------------------------------------------
監督:アレクサンドル・アジャ
脚本:アレクサンドル・アジャ/グレゴリー・ルヴァスール
撮影:マキシム・アレクサンドル
音楽:ハビエル・ナバレテ
出演:キーファー・サザーランド/ポーラ・パットン/エイミー・スマート/ジェイソン・フレミング
『ミラーズ』
ラストは、ショックというよりも
スゴロクの振り出しに戻ったという感じ。
CMから幾度となく見せられた本作の舞台となる
あの、巨大廃墟デパートの外観が
いかにもCG合成のような感じで
ニューヨークの一角に位置するその構図は
どうみても違和感があり、デパートというよりも
高級アパートか美術館といった方がシックリくるように感じたが。
そして、問題の巨大な鏡のある建物内部に目を向けると
焼け爛れた壁紙や各種商品の棚
アパレル関係のマネキン人形のポーズが異様に映る。
そして正面の吹き抜け作りの太い柱が
部分的に焼け焦げており、床は商品ケースの
ガラスの残骸で、歩くたびにパリッパリッ!と
不気味な音を立てる。
そういった気味の悪い建物内部のシーンに
床を這うような重低音の効果で更に
怖さが増幅してくるのである。
プロダクションノートによると
この巨大デパートに見立てた建物は
ルーマニアにある科学アカデミーの廃墟であり
今回の撮影のために、建物の外観から内部に至るまで
美術スタッフによる念入りな作業の賜物であったということ。
その完璧に近い廃墟のイメージのため
ついついCG合成したのかと思うほどである。
と、いうことは、スクリーンから伝わってきた
あの重量感は本物であったということですね^^
演じる俳優たちにとって
と、いってもキーファー・サザーランドだけですが
さぞかし臨場感を味わえたことでしょう。
◇
03年製作の韓国映画「Mirror 鏡の中」を
ハリウッド・リメイク。
廃墟を巡回中、妖しい鏡に触れたことから、
主人公の周囲で得体の知れない恐怖が
次々と降りかかるさまをショッキングな映像満載で描く。
元ニューヨーク市警刑事のベン・カーソン。
彼は1年前に同僚を誤って射殺したことから
停職処分となり、アルコールに溺れながら
妹のアパートに居候する身となっていた。
それでも別居中の妻エイミーや子供たちのため、
社会復帰して信頼と幸せな家庭生活を取り戻そうと
もがいていたのだった。
そんなベンはある日、
5年前の大火災で閉鎖されるも保険関係で
現状維持されているメイフラワー・デパートの
焼け跡を巡回する夜警の仕事へ就くことに。
そして、その不気味な現場へ足を踏み入れたベンは、
そこに美しい光沢のまま残された巨大な鏡に引き込まれていく。
すると突然激痛に襲われ、
鏡の中に焼けただれた女性の姿を見るなど
怒濤の恐怖に見舞われてしまう。
実は元精神病院であった場所に建てられた
このメイフラワー・デパート。
地下には50年以上前に閉鎖されたその精神病院の名残があり
異様な治療法が横行していた形跡も?
デパートは5年前に「鏡に家族が殺される!」と
信じ込んだ警備員による放火事件で
現在は廃墟と化しているのだが、
その巨大な鏡だけは今も美しい輝きを放ち続けている。
◇
どうなんでしょう。
鏡を使ったホラー映画はほんとに多いです。
特に目新しさも感じることもなかったわけですが
また、鏡のなかに邪悪な魔物が潜むという
有りがちなパターンは、殆んど先読みが出来てしまうわけで
この魔物と云う存在のみを一風変わったものに仕上げて
表現していくしかなかったんだと思う。
主人公が停職中の元刑事という
事件解明のプロであることが逞しくもあり
逆に主人公に降りかかる恐怖にしても
きっと何とかしてしまうだろうみたいな
安心感が見る者の気持ちの中にあって
それが恐怖感を味わう邪魔をしていたのかもしれません。
また、別居中の妻子に襲いかかる恐怖も
時間的に中盤辺りとなっており
やや、中だるみする感も否めませんでした。
キーワードとなる“エシィカ”に至っては
鏡にまつわる過去の怪事件を探るうち、
一人の少女の存在が浮かび上がるわけですが
ま、この辺りもよくあるパターンといえばいいのでしょう。
過去に観た『クリムゾン・リバー』っぽいかなと^^
ただ、そうは言ってもそこはハリウッド。
有名なプロダクション・デザイナーを起用しているだけに
映像に至っては、
冒頭の警備員が自ら首を切るアニマトロニクスや
ベンの妹の顎が引きちぎられる特殊メイクなど
最新の技術が導入されている感じです。
おまけ)
そういえば、浴槽のベンの妹の死体を見て
その異常さに驚いて後ずさりしたベンの元同僚刑事ラリーですが
あなたが何か隠しているような気がずっとしていたんですが
それは気のせいでしたね。
『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』のCMでも
密かに赤ん坊を置き去りにしてましたから^^
また、エンドロールの最後に出てくる
『MIRRORS』の逆文字がすこし気味が悪かった^^
------------------------------------------------------
監督:アレクサンドル・アジャ
脚本:アレクサンドル・アジャ/グレゴリー・ルヴァスール
撮影:マキシム・アレクサンドル
音楽:ハビエル・ナバレテ
出演:キーファー・サザーランド/ポーラ・パットン/エイミー・スマート/ジェイソン・フレミング
『ミラーズ』
どうなんでしょうね?
記事を拝読させて頂いた限りでは「ピンと来るもの」が
殆どないのですが・・(・ω・)
>どうなんでしょうね?
浮かび上がってくる少女の存在がどう映るかです。
貞子か伽椰子かそれともリーガンかと・・・
ワタシは『クリムゾン・リバー』のドミニク・サンダをイメージしてました^^
ロレンゾの※※※よりも、もっと早く「気付くポイント」があるハズやろ、
と思ったりしました(⌒~⌒ι)
こう言う系統のホラーは、もういい加減「食傷気味」です(×_×)
>ロレンゾの※※※よりも、もっと早く「気付くポイント」があるハズやろ、
>と思ったりしました(⌒~⌒ι)
ワザと引っ張って行ったのでしょうかね^^
>こう言う系統のホラーは、もういい加減「食傷気味」です(×_×)
鏡に文字が浮き出るところなんて「またそっちかよ!」なんて感じで
チョットがっかりしちゃいました^^