満足度:★★★★☆【4.5点】
ドラマがしっかり描けてるので、シリーズ中で最高作品かも?
◆
音に反応する謎の怪物に支配された地球を舞台に、彼らの襲撃を恐れ、
音を立てずに生活する人々の決死のサバイバルを描いた大ヒット・ホラー
「クワイエット・プレイス」シリーズの第3作。
今回、物語の原点となる1日目に焦点を当て、謎の生命体の突然の襲来によって
地獄と化した大都会ニューヨークで、一匹の猫とともに
必死のサバイバルを繰り広げる一人の女性の運命を圧倒的スケールで描き出していく。
<allcinema>
◆
シリーズの第3作目でありながら、物語の起点へと戻る手法を採用した本作は、
昨今の続編制作で見られるアプローチとして今やパターン化されているのだろうか。
しかし、今作はシリーズのスピンオフという位置づけなので
前2作品で主人公として活動していたエミリー・ブラント一家は登場していない。
なので、こちらは別の視点によるサバイバル・ドラマということになる。
今回、主人公は末期ガンを患い、余命わずかで身寄りもなく唯一の友人が施設の介護士。
「死ぬ前にしたい一つの事柄」を実行しようとした日が、奇しくも『DAY 1』だった。
介護施設のバスでニューヨークの劇場を訪れ、催しを観覧後にハーレム街に出向き
お気に入りのピザを食べるという目的を果たそうと劇場を出た瞬間、“それ”は起こった。
空から無数の隕石?が降り注ぎ、さらには得体の知れない生物が次々と人々を襲い始め
街中が地獄と化していくが、彼女は愛ネコ共々なんとか逃げ延びることができた。
この辺りは『宇宙戦争』のようで埃で真っ白になった女性の顔がとても印象的。
この未曽有の現実を前に、愛ネコを抱きながら、どう生き抜くのかといった描写や
浸水した地下鉄から逃げてきたヘタレな英国男性との偶然の出会いを含め、
男性と行動を共にするうち最終的に絆も芽生えていく展開は、
さながら連続ドラマのような重厚さが感じられ、ここがドラマ重視と言われる所以だろう。
また、VFXも1億ドル超えの製作費の恩恵で、壮大でこちらも見ごたえ十分だった。
ひとりの女性目線で描かれた今回の作品は、スピンオフとはいえシリーズ中で
最も心揺さぶられたかもしれない。
◆
【今週のひと言】
・冒頭、ニューヨークを俯瞰する映像に、ここの騒音はいつも90dBのテロップ。
・ヒロインの愛ネコがいつ鳴くかと終始ハラハラ。
鉄骨に登ったネコが、すぐ下を横切る生物に猫パンチしないか、そこもヒヤヒヤ。
・臆病でヘタレな英国男性は彼女に追い払われてもなぜ離れようとしなかったのか。
でも結果的にすごくいい奴なんですよね。
・事の発端が原因不明、政府や軍の動きも不明、まったく情報がみつからない状況に
途中で『クローバーフィールド』の被害者と同じ恐怖を感じてしまったわ。
・政府のニュース映像や、マンハッタン上空の戦闘機の説明がまったくないから
これぞリアリズム!いいねえ(笑)
・鑑賞中、音に敏感になっていたのか、数席後ろのご老人のくしゃみにびっくり。
・主要な(セリフのある)登場人物はわずか4人。
・前日譚の『フュリオサ』もスピンオフ扱いなので、起点に戻るとスピンオフ?
-----------------------------------------------------------------------------------------------
監督:マイケル・サルノスキ
脚本:マイケル・サルノスキ
音楽:アレクシス・グラプサス
出演:ルピタ・ニョンゴ、ジョセフ・クイン、アレックス・ウルフ
『クワイエット・プレイス:DAY 1』
ドラマがしっかり描けてるので、シリーズ中で最高作品かも?
◆
音に反応する謎の怪物に支配された地球を舞台に、彼らの襲撃を恐れ、
音を立てずに生活する人々の決死のサバイバルを描いた大ヒット・ホラー
「クワイエット・プレイス」シリーズの第3作。
今回、物語の原点となる1日目に焦点を当て、謎の生命体の突然の襲来によって
地獄と化した大都会ニューヨークで、一匹の猫とともに
必死のサバイバルを繰り広げる一人の女性の運命を圧倒的スケールで描き出していく。
<allcinema>
◆
シリーズの第3作目でありながら、物語の起点へと戻る手法を採用した本作は、
昨今の続編制作で見られるアプローチとして今やパターン化されているのだろうか。
しかし、今作はシリーズのスピンオフという位置づけなので
前2作品で主人公として活動していたエミリー・ブラント一家は登場していない。
なので、こちらは別の視点によるサバイバル・ドラマということになる。
今回、主人公は末期ガンを患い、余命わずかで身寄りもなく唯一の友人が施設の介護士。
「死ぬ前にしたい一つの事柄」を実行しようとした日が、奇しくも『DAY 1』だった。
介護施設のバスでニューヨークの劇場を訪れ、催しを観覧後にハーレム街に出向き
お気に入りのピザを食べるという目的を果たそうと劇場を出た瞬間、“それ”は起こった。
空から無数の隕石?が降り注ぎ、さらには得体の知れない生物が次々と人々を襲い始め
街中が地獄と化していくが、彼女は愛ネコ共々なんとか逃げ延びることができた。
この辺りは『宇宙戦争』のようで埃で真っ白になった女性の顔がとても印象的。
この未曽有の現実を前に、愛ネコを抱きながら、どう生き抜くのかといった描写や
浸水した地下鉄から逃げてきたヘタレな英国男性との偶然の出会いを含め、
男性と行動を共にするうち最終的に絆も芽生えていく展開は、
さながら連続ドラマのような重厚さが感じられ、ここがドラマ重視と言われる所以だろう。
また、VFXも1億ドル超えの製作費の恩恵で、壮大でこちらも見ごたえ十分だった。
ひとりの女性目線で描かれた今回の作品は、スピンオフとはいえシリーズ中で
最も心揺さぶられたかもしれない。
◆
【今週のひと言】
・冒頭、ニューヨークを俯瞰する映像に、ここの騒音はいつも90dBのテロップ。
・ヒロインの愛ネコがいつ鳴くかと終始ハラハラ。
鉄骨に登ったネコが、すぐ下を横切る生物に猫パンチしないか、そこもヒヤヒヤ。
・臆病でヘタレな英国男性は彼女に追い払われてもなぜ離れようとしなかったのか。
でも結果的にすごくいい奴なんですよね。
・事の発端が原因不明、政府や軍の動きも不明、まったく情報がみつからない状況に
途中で『クローバーフィールド』の被害者と同じ恐怖を感じてしまったわ。
・政府のニュース映像や、マンハッタン上空の戦闘機の説明がまったくないから
これぞリアリズム!いいねえ(笑)
・鑑賞中、音に敏感になっていたのか、数席後ろのご老人のくしゃみにびっくり。
・主要な(セリフのある)登場人物はわずか4人。
・前日譚の『フュリオサ』もスピンオフ扱いなので、起点に戻るとスピンオフ?
-----------------------------------------------------------------------------------------------
監督:マイケル・サルノスキ
脚本:マイケル・サルノスキ
音楽:アレクシス・グラプサス
出演:ルピタ・ニョンゴ、ジョセフ・クイン、アレックス・ウルフ
『クワイエット・プレイス:DAY 1』
人々の救出劇みたいな壮大なパニックSFかと思いきや
全くそのシーンはなく、最後の船だけ。
その船に乗るまでの紆余曲折がいろんな人の立場で描かれるみたいなの、多いですよね。
末期癌の彼女の強さと、愛猫の絆みたいなもの
そして、逃げようとしないイギリス人男性。
こういう描き方もあるのかと・・・。
それにしても、第一作から考えたら、お金のかけ方半端なかった。VFXは大迫力でした。
彼女は決して不幸ではなかった。手持ちデバイスで父親のジャズ音楽聴きながら幸せそうな顔してましたもんね。
男性と上着を交換した時点で、覚悟を決めていたんでしょう。
ちょっといつもと違うラストにカタルシスを感じてしまいましたよ。