2006年~2007年1月に描いた、
映画「SYURI」のチャンツィイーさんです
使用画材:パステル&色鉛筆/BBケントボード
このブログは自身の画像整理のために書いています。
そのため過去の絵が多く、見たことあるよ~という絵が多いかもしれませんが、その辺はご容赦ください。
美容院で見た雑誌にこの映画のコマーシャル写真が載っていて一目惚れ。
「これ、描いてみたい!」という気持ちだけで始まった一枚。
この映画のことは知っていましたが、チャンツィイーさんは「初恋のきた道」(チャン・イーモウ監督1999年製作)の三つ編み少女のイメージがあまりにも可愛く、鮮烈だったので、あとで映画を見たとき、この「SAYURI」は正直、別の人でも良かったんじゃないかなぁと思いました
原作小説がアメリカ小説だからか、芸者という職の切り取り方が日本のものと違うのかな?きらきら華やかな一方、人間関係の毒毒しさが描かれていて
映画を観ていたら、多分、もっと違う絵になっていたのかもしれません。
でもラストの伏線はファンタジックでよかった。
「初恋の来た道」を見た時から、いつかこの女優さんを描いてみたいなーと思っていたので、すごくテンションがあがっていたのを覚えています。
でも女性画は特に苦手な分野。
欲張りな性格なので「つい」描きすぎてしまうのです。
ただ、今回はお手本の画像が写真でいうところのL判サイズ程の画像だったのでこれで描きすぎることはあるまい…と思いきりました。
絵を描く人はきっと誰もがそうだと思うのですが
描く前が実は一番「楽しい」のです。やる気フィルターみたいなのがかかっているのかな?自分にとってのいいイメージしか浮かんでこない。
だけど、描いた途端、それはイメージから現実となってしまうわけで、
この絵のたぶん最初で最強の難題は「生え際」
何度、どう描いても「乗っかってる感が否めない。」
上手くいかないと、せめて「上手く見せられないかな?」なんて風に考えてしまって、余計にうまくいかなくなる。
頭皮に植わっている感じはどうすれば自然にみえるのでしょうか…などと呟きながら自分の額をまじまじ眺めたり、、何かもらえると勘違いした猫さんを捕まえてその狭い額をかき分けて嫌がられたり、
たったこれだけの面積に3日もかかってしまいました。
そして帯揚げ(帯枕ともいうらしい)
苦手な赤と、絞りなのか?細かい描写だったので、いやになること必至。
嫌になると雑になってしまうので、立ったり座ったり、深呼吸したり、
また何かもらえるんだと勘違いして寄ってきた猫さんを巻き込んで怪しい踊りをしたりしながら、好きなものに置き換える「置き換え療法」で乗り切ることに。
「そうだこれは筋子!」これは私の大好きな筋子だぞーっ!
もしうまく描けたら速攻コンビニへ筋子オニギリ買いに行くぞ~!って、
つい描き込みたくなる欲望を食欲に転移させて逃げ切りました。
と、言いつつ、記録のために書いておくと買ったのは明太マヨでした。
ちょっと油が欲しかったので
他にも傘や、眉や唇など思い起こせばきりがないほど挑戦の多い絵だったのですが、何よりもの救いは「目を閉じている」ということ。
目は口ほどにものをいうと言うでしょう?
一瞬で見る人を捉えて印象を決めてしまうんです。
チャンツィイーさんのあの美しく澄んだ、で、底はかに憂いを秘めた瞳に向き合う自信がなかったので、これはとても助かりました。
きっと目が開いていたら「似てる、似てない」で悩んで迷子になって完成させられなかったと思うな。
あとで遊びに来た友人にこの絵を見せたら
「誰?キレイな人だね。」と言っていたのが嬉しかった。
似顔絵だけど似てなくていい。なんかへんな言い方だけど、飽きっぽい私が
珍しく最初の意気込みを持ち続けられた一枚でした。