沖縄・台湾友の会

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オランダのASMLが中国支社のスタッフを増員   半導体装置企業、中国撤退の意思なし。制裁はザル法なのか?

2022-09-14 22:25:07 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)9月15日(木曜日)
        通巻第7463号  <前日発行>
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 オランダのASMLが中国支社のスタッフを増員
  半導体装置企業、中国撤退の意思なし。制裁はザル法なのか?
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(承前)
 米バイデン政権の追加制裁をうけて次世代半導体開発ならびに半導体政争装置メーカーなどが株価大暴落を演じた。 
『サウスチャイナ・モーニングポスト』(9月14日)に拠れば、オランダASMLの中国支社(上海微電子装備有限公司)は1500人のスタッフを、年内、さらに二百名増やし、1700名とするという。2017年の中国法人設立のとき、ASML社の中国拠点は500名だった。

 ASMLは、半導体露光装置で世界最大80%のシェアを誇る。
 2001年から液浸露光技術でニコンと特許係争をくり拡げた。ニコンはオランダ、ドイツ、米国並びに日本で特許侵害を提訴している。いったんは和解したが、以後もASMLが、ニコンに無断で特許を使用しているとして2017年に再提訴した。

 ASMLは極端紫外線リソグラフなど7ナノ以下の先端技術で(装置は一台240億円)、米国のアプライドマテリアルズなどを寄せ付けないで、技術トップランナーと言われる。

 日本を代表する半導体政争装置メーカーは東京エレクトロンで、感光剤と塗布、現像。熱処理成膜、エッチング、洗浄技術などに優れ、この会社も韓国、シンガポールなど世界27ヶ国に拠点を置くが、中国に三ヶ所。
上海の二社は販売と部品の調達を受け持っているが、昆山支社が製造ならびに補修を行う。
 東京エレクトロンの株価はピークの69170円から下落を続けてきた。9月14日の初値は42980円で、ピークから38%もの下落となっている。

【日本の解き方】ロシアが北朝鮮に頼るワケ 制裁と原油価格低下で苦 境 「タマに使うタマがないのがタマに傷」日本の自衛隊も深刻、切羽詰 まる防衛省

2022-09-14 22:22:13 | 日記
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ロシアが北朝鮮に頼るワケ
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    嘉悦大教授 高橋洋一


 【日本の解き方】ロシアが北朝鮮に頼るワケ 制裁と原油価格低下で苦 境 「タマに使うタマがないのがタマに傷」日本の自衛隊も深刻、切羽詰 まる防衛省 

ロシアに北朝鮮が砲弾などを提供すると報じられた。その背景や、日本へ の影響を考えてみたい。

米国防総省のライダー報道官は6日の記者会見で、ウクライナへの侵攻を 続けるロシアが、北朝鮮から武器を購入せざるを得なくなっているとの見 方を示した。「ロシアが侵攻の維持や後方支援で困難を抱えていることを 示している」と指摘した。西側諸国の制裁により、ロシアの軍用品などの 供給能力が低下しているためだと別の政府高官は明らかにしている。

ウクライナとロシアの紛争は長期化している。2週間で侵攻完了というロ シアの当初のもくろみはかなり外れて、武器供給までも行き詰まってきて いるのだろう。それとともに、経済制裁の効果がじわりじわりと出てきて いる。

ロシアは欧米など先進国との交易が経済制裁の対象となっているものが多 いため、経済制裁を実施していない新興国との貿易を拡大させている。原 油などの輸出だけでなく、家電や機械、食品といった輸入も増やしてい る。ロシアの石油は本来禁輸されているはずの欧州にも「裏」輸出されて いるという指摘もある。これも、ロシア経済が苦しいという傍証である。

原油価格の指標であるWTI原油先物は、2月のロシア侵攻時に1バレ ル=90ドル程度だったのが、130ドル程度まで急騰した。その後は 100~120ドルあたりで推移していたが、7月以降、100ドルを割 り込み、 今では侵攻時の水準より低い80ドル程度だ。

エネルギー価格の低下は、西側の経済制裁とともにロシア経済を苦境に陥 らせている。ある意味で、ロシア経済は抜け道の多い経済制裁よりも直接 的に交易収入減となるエネルギー価格の下落のほうが効果が大きい。

一方、経済制裁をしている西側諸国の経済にとってはメリットが大きい。 さらに言えば、西側諸国からのウクライナ支援も継続できるチャンスでも ある。

エネルギー価格の低下は、エネルギーの大半を海外に依存している日本経 済にもプラスである。しかし、安全保障面でみると、ロシアですら弾不足 になるという現実は、日本の防衛を考えると、空恐ろしいともいえる。

日本の自衛隊では、自嘲ともいえるジョークがあるという。「タマに使う タマがないのがタマに傷」というものだ。ただし、笑っている場合ではない。

これまではこのような深刻な話が外に出にくかったが、さすがに防衛省と しても切羽詰まってきているのだろう。来年度予算について財務省への概 算要求が8月末に行われたが、その中で、「共食い」と言われる実態が要 求資料の中にある。ある装備の備品が足らなくなると、新規に調達するの ではなく、他の装備から部品を取ってくるというのだ。

当然のことながら、部品を取られた装備は使用できない。なお、この概算 要求の資料は防衛省のウェブサイトにあるので、興味のある方は参照して いただきたい。まともに防衛力強化を考える時期だ。
(元内閣参事官・ 嘉悦大教授 高橋洋一)


バイデン、次々と中国へのハイテク輸出禁止に署名   無錫生物製剤(バイオ医薬品大手)、香港で53・4%の大暴落

2022-09-14 22:21:18 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)9月14日(水曜日)
        通巻第7462号 
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 バイデン、次々と中国へのハイテク輸出禁止に署名
  無錫生物製剤(バイオ医薬品大手)、香港で53・4%の大暴落
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 米国は対中制裁の一環として米国製ハイテク製品、ならびに部品、材料の輸出に事前審査、許可制を強化する「中国対抗法案」を準備中である。今秋に議会で成立する可能性が高いとされる。

 現行法でも中国企業のブラックリストにしたがって事前輸出承認でストップを欠けられた代表例は半導体製造装置(オランダのASML、米国のアプライドマテリアルズ、ラムリアーチ等)。
 出荷寸前に港の倉庫で眠っている事例もある。。

 ついでエヌビデオのAIチップが対象となった。
エヌビデオのハイテク半導体が中国に渡らないと、かなり深刻な影響が中国産業の全体に波及する。

 日本がからむのは東京エレクトロンの半導体製造設備などだ。とくに次世代ジェット戦闘機F35のエンジン部品(磁石の潤滑油ポンプ)に中国製品が使われていたことが判明し、F35の納入が停止されている。

 12日、バイデン大統領はバイオ医薬品と含む新しい規制法に署名した。
 これにより中国のバイオ製薬に規制が強化され、斯界大手の「無錫生物製剤」(WUXI 
BIOLOGICS)の香港株式市場で53・4%もの大暴落を演じ、取引が停止された。
 これは香港全体の株価に悪影響を与えた。