フィンランドの住宅の清楚な美しさを創りだしている大きな要素は、その開口部のデザインでしょう。
特色は、内開きの大きなピクチャーウインドと換気窓の組み合わせです。
窓は木製の三重ガラス (三重建具、近年は四重建具というのもあります) で、アルミサッシを使うことはまずありません。
結露をしないことや暖かな質感が好まれている為でしょう。
三つの建具が組み合わさった内開きのピクチャーウインドを開けることは、窓掃除をするとき以外、日常生活ではありません。
毎日開け閉めをするのは小さな換気窓です。
夏でもそれほど暑くならず、空気が乾燥しているので、通気や換気はこの程度で十分なのです。
大きな窓は、冬の柔らかな太陽の光を部屋中に入れ、窓下に設けた棚には鉢植えの植物やキャンドルを置いて窓辺を美しく演出します。
三つの建具で構成されたピクチャーウインド。 この窓を開けることはめったに無い。
フィンランドの住宅のごく一般的な窓。 右側の縦長の窓が換気窓。
木製の四重窓
フィンランドの学生寮の自室の窓に温度計を取り付けてみた。
温度計が二本あるのは、三重の建具の各層で、どの様に温度が変化するのかを見たくて建具と建具の間にもう一本僕が取り付けた為。
【写真・撮影】 管理人