フィンランド建築・デザイン雑記帳

フィンランド・ファン仲間の会報誌に寄稿した原稿から、
チョット書き留めておきたいこと、昔の思い出・備忘録

アールトのレーバーハンドル、フィンランドの建築金物メーカー「PRIMO」社から市販されていた。

2006年03月21日 | アルヴァ・アールト


ご存知の人は少ないと思うが、15年ほど前までフィンランドの建築・家具金物メーカー「PRIMO」社がアルヴァ・アールトのレバーハンドルを販売していた。
 
アールトが、ヘルシンキの国民年金協会ビル(Kansannelakelaitos 1953-56)の為にデザインしたもので、その後、フィンランディア・ホールやヘルシンキ工科大学などの室内扉で用いたモデルで、角型のカチッとしたデザインのものだ。
「PRIMO」社では同様に、レイマ・ピエティラのデザインによるレバーハンドルも市販していたと思うが、どの様なモデルであったかは忘れてしまった。
 
当時、僕が設計していた住宅の為に、友人が、かなりの数を送ってくれたのだが、残念ながら使用できなかった。
原因は、セットになっている錠のバックセットとかドア厚との関係など、技術的な問題だった。 
このレバーハンドルは、その後、アールトファンの友人達にプレゼントして、手元に残っているのは、ごくわずかになってしまった。



「PRIMO」社1981年のカタログ。




「PRIMO」社1981年のカタログ (裏面、ドイツ語版)。
フィンランディア・ホールの外観写真が使用されている。
市販されたレバー・ハンドルの色はシルバー、ゴールド、アルミアンバー発色、
黒、白の6色。



「PRIMO」社1981年のカタログ
フィンランディア・ホールの内観写真が使用されている。



黒のレバーハンドルと錠。




シルバーと黒のレバーハンドル。
ヘルシンキ工科大学やフィンランディア・ホールでは、右側の黒モデルが使用された。




ドアに取り付けると見えなくなってしまうが、
裏面には「ALVAR AALTO」の刻印がある!



「ALVAR AALTO」の刻印 拡大


【写真・撮影】 管理人


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