フィンランド建築・デザイン雑記帳

森と湖の国、SUOMIのクリエーター達に想いをよせて....
チョット書き留めておきたいこと、昔の思い出・備忘録

ミュンヘン・札幌・ミルウォーキー、 ヘルシンキは?

2020年07月09日 | フィンランドの人々の冬の暮らし

何かのレクチャーで使ったスライドが出てきた。
フィンランドが日本と比べて、いかに北に位置する国かを示したくて、世界地図上にヘルシンキの緯度、北緯60度でテープを貼ったもの。


ヘルシンキは、北緯60度。
そして緯度というと、僕の頭の中には北緯45度という数字がすぐに出てくる。
緯度という言葉を初めて聞いたのが小学生の頃。
初めて接した位置が北緯45度で、これはラジオやテレビの広告から覚えた。

「ミュンヘン・札幌・ミルウォーキー」 と聞いてすぐにピーンとくる人は、60歳代後半以上の人かお酒の好きな人である。
これは、1950年代末にサッポロビールの広告で、緯度45度付近 (正確にはミュンヘンが北緯48度、札幌とミルウォーキーが北緯43度)の世界的なビール産地を並べたもの。
3都市は、ビールの原材料の一つ 「ホップ」の栽培に適しているという点で共通しているとの事。

「ミュンヘン・札幌・ミルウォーキー」
ゴロのいい、軽快で心地よい響きのキャッチフレーズは、大ヒットして、小学生までもが意味も分からず口ずさんだ。
僕は、この広告は、北緯45度という物語と共に近年の 「コピー秀作10選」に入るものだと思う。



写真2: 1958年当時のポスター
サッポロビールHPより、



写真3: ミュンヘン (München)の 「オクトーバーフェスト(Oktoberfest)」パンフレット。 
1973年9月22日~10月7日開催とある。


写真4: 「ホフブロイハウス (Hofbräuhaus)」の1リッタージョッキ
1973年、ミュンヘンの 「オクトーバーフェスト」のテント会場で飲んだビールのジョッキ。 
帰り際、会場のマネージャーに交渉して有料で譲ってもらったもの。
当時は、何事もおおらかで、そんなことも可能だった。 
ジョッキには 「HB HOFBRAUHAUS MUNCHEN」 と名前が入っている、思い出のジョッキ。




緯度と言えば、以前読んだ本に緯度と気温のことが詳しく書いてあり、この機会にもう一度読んでみた。

その本によると、気温は北に約100㎞行くと1度下がるとの事。
ヘルシンキからタンペレまでは北方向に180㎞ぐらいだから、タンペレの気温は理論上、ヘルシンキより1.8度低いという事になる。
同様にロバニエミは、ヘルシンキから北方向に800㎞離れているので、ロバニエミの気温は、ヘルシンキより8度低いという事になる。
この結果は、あくまで理論上の数値で、天候ゆえ色々な要素が絡んで気温は、逆転することもあるそうだ。
今年の夏はヘルシンキよりロバニエミのほうが気温が高いという日が何日もあった。

ちなみに、標高と気温の関係は、
標高(高度)が100m上がると気温は0.6℃下がるとの事。 
そうすると、東京スカイツリーで一番高い天望回廊は、地上450mだから、展望回廊の外は、平地より常に2.7度低いという事になる。
同様に、1000メートル級の山の山頂で―6度、 3000メートルで―18度、 富士山山頂では、平地に比べて22度程低いという事になる。


【写真・撮影】 サッポロビールポスター以外 管理人

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