一風変わった信号を紹介します。
X(t) = sin ωt + (1/4) * sin ( 4ωt ) + (1/9) * sin (9ωt ) + ... + (1 / m^2 ) sin ( 1/2^m * ωt)
これは 「リーマン関数」と呼ばれています。 https://ja.wikipedia.org/wiki/リーマン関数
基本周波数に、4, 9, 16,25 ..... 高調波 が、振幅 1/4, 1/9, 1/16 , 1/25 となって加わっていくだけです。
波形は奇妙な形になり、無限に重ねると「いたるところで微分不能」な「連続関数」になるそうです。このような波形を「病的関数」というらしく、「ワイエルシュトラス関数」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ワイエルシュトラス関数 も奇妙な波形になってしまします。
・・・ ちょっと考えると、フーリエ変換の定義の範囲で、特別なことをせず成分を重ねていくと、波形が微分不能になる、つまり、ある特定点での微係数を求めることができないということです。 当然2階微分も求められないわけなので、周波数も定義できない? ことになるのでしょうか。
非線形の世界なら、こういうことは起こりえるのかもしれません。音で考えるなら、リーマン関数のルールで調波を重ねていくと、どんな音なのでしょうか。 興味あるかたは実験してみてください。
(追記) 2020.1.23
前述のリーマン関数を使い、逆フーリエ変換すると、「あちこちで微分できない」信号ができてしまいます。従来からの伝統的な考えでは、既知の「周波数成分」をもつ、ごく普通の波形でしょうが、微分できないとなると、その波形はどう解釈すべきでしょうか。 関数の連続性と微分可能性については、フーリエ変換は、あまり明快な答えを示していません。 一度、整理をしてみたいと思います。