ちょっとした思考実験です。 フーリエ級数(変換)のように、任意の波形が「基底波形」の無限和で表現できるのはご存じのとおりですが、無限積ではきないか。
まずは有限和で一例を。 f(t) = sin(ω1 t), g(t) = sin(ω2 t ) として y = f + g を考えてみます。三角関数の和積変換を用いると、 y = 2 * sin ( (ω1+ω2)/2) * cos ((ω1-ω2)/2) と表現できます。 2成分で振幅が等しい場合は、和を積の形に変形できます。
では、振幅が異なる場合;f(t) = sin(ω1 t), g(t) = 2*sin(ω2 t ) ならどうするか?
y = (f + (1/2 g)) + (1/2)g とすると、 y = 2 * sin ( (ω1+ω2)/2) * cos ((ω1-ω2)/2) +sin(ω2 t ) となります。振幅変調のかかった成分と、ω2成分の残骸。 さらにこの2つを統合できないものでしょうか。
次のケース。振幅はすべて等しいとして、3成分の合成ではどうなるか。 y = sin A + sin B + sin C のようなケース。高校でならった和積の3成分への拡張です。実は数学オリンピッククラスでは当たり前の公式だそうです。 https://mathtrain.jp/waseki ただし A+B+C = π の条件があります。この制約を取っ払うのも一苦労。3成分ができれば、N成分への拡張も・・・根性いれればできるでしょう。
あとは、振幅が違い周波数が同じ場合ですが、合成公式:https://mathtrain.jp/asinbcos を使えば1つに集約可能。振幅が違っても、うまく合成公式を活用して、すべての成分の振幅をそろえて、N成分の「和積」をつかえば目的のものは完成です。 その中ででてくる各項の周波数は何を意味しているのか。 我々が知ってる級数の和と同じことを表しているわけですから、その解釈に、いままで築かなかった「意味」があるのかもしれません。
今時点ではっきりしているのは、振幅の等しい2つの成分の和は、べつの2成分の積で表すことができること。ここをとっかかりに、なにかをブレークスルーしたいと思っています。