1、「おとうさんはミナクルマスク」
2、僕の父親の職業はプロレスラーです。
覆面をかぶったプロレスラーです。
リングネームは「ミナクルマスク」といいます。
3、覆面レスラーという職業は人に素顔を見られてはいけません。
だから父親はいつも覆面をかぶっています。
仕事中はもちろん、、、
電車の中でも、、
4、家族で映画に行く時も、、、、、、
デパートに行く時も、、、、、、
そして、、、、、、、、
5、家でもマスクを被っているのです!
父親は、、
「コレはマスクではない!ミナクルマスクの素顔なのだ!」
といいます。
でも自分の家でも素顔を隠す必要があるのでしょうか?
6、ぼくはこの人のことを本名の「ヨシアキさん」と呼びます。
お母さんは、「ちゃんとお父さんと呼びなさい!」と怒ります。
でも
この男は、、、
「アキオ君!私はオトウサンなどという名の男ではない!私の名は、、、奇跡を呼ぶ男、、ミナクルミラクル、、ミナクルマスク!ちゃんとミナクルマスクさんと呼びなさい!」
、、、といいます。
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7、今日は授業参観の日です。お母さん、、ちゃんときれいににしてきてくれるかなあ、、、
その時です!
あのオゾマシイ歌が聞こえてきたのです!!
8、「みんなクルクル~みんなくる~みんなにミラクルみんなくる~~」
コ、、、この歌は、、あの男が自分で作詞作曲した自分の入場曲!!」
「そ~の名は~その名は~ミ~ナ~ク~ル~マスク~」
その歌はどんどんちかづいてきました、、、。
9、「ミナクルマスク!只今参上!よい子のみんな!父兄のみなさん!奇跡を呼ぶ男とは私のことです!」
10、それからこの男は先生そっちのけで自分の授業を始めてしまいました。
僕は顔を真っ赤にして下を向いていました。
どうして!?どうして僕の父親は普通じゃないんだ!?
11、家に帰るなり僕はお母さんに怒りました、、
「どうしてお母さんじゃなく、ヨシアキが来るのさ!?僕とっても恥ずかしかったんだから!?」
お母さんは後ろを向いたままこう言いました。
「お父さん、、あなたに会っておきたかったのよ、、。今夜の試合のに、、、、」
12、「今夜の試合の相手はディアボロマン、、、お父さんとは正反対の悪役レスラー、、。コレまでに7人もの対戦相手を再起不能にしてきたというわ、、。さすがのお父さんも少し怖くなったのね、、。
「あの男に怖いなんて感情あるわけないじゃないか!」
「お父さんはディアボロマンが怖いんじゃないの、、今夜の試合でなにかあって、あなたに会えなくなるのが怖いんじゃないかしら、、、、」
13、あの男が死ぬわけない、、
あの男が死ぬなんてコト、、、
14、試合はもう始まっていました、、
アナウンサーの声が聞こえてきます、、
「ミラクルマンが一方的にやられてます!!(略)」
15、「ピンチ~意識がないのか~!?」
お!パイルドライバーの体勢にはいった~」
16、「あ~あぶない~!!」
17、「お父さん!!!危ない!!」
ミナクルマンの目が「パチッ」と開いた!
18、バッチーン!!
19、トップロープ!
20、跳んだ~!!跳んだ~!!
21、ミナクルヘッドバット!!
逆転勝利だ!
22、「アキオ君!いつも注意してるだろ!私の名前はお父さんという名前ではない!!
しかし、、君のオカゲで奇跡のパワーがもどってきたぞ!!
リングに上がってきなさい!!
一緒に勝利を祝おうじゃないか!!」
23、みんなクルクル~みんなくる!!
ミナクル~ミラクル~!!
奇跡を呼ぶ男!ミラクルマスク!!
24、最近僕はお父さんと同じくらいご飯をおかわりします。
おしまい。。。。
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次回予告!!
三者面談の巻!
担任の宮崎先生相手に出るか!?ミナクルヘッドバット!!
次回ミナクルマスクの活躍にご期待ください!!