今年の出生数が70万人を下回る見込みという。昨年の約72万7千人
に対し今年は68万7千人程度。この勢い?で行けば数年後の出生数は
50万人程度となる。
2035年に60万人を切るという低位推計よりも更に早い少子化速度は
留まるところを知らない。2030年代には(少子化が)反転するという
政府予測も「甘い」かも知れない。
電通の高橋まつりさんが亡くなって9年。これを契機につくられた
過労死防止法も10年目。児童手当増額など「小手先」の施策ではなく、
「政治とカネ」をウダウダ論ずるだけでなく「働きがいのある豊かで
明るい国づくり」を本気で進めないとこの国に未来はない。
さて、世界遺産登録20年の熊野古道。十数年前の中辺路(ナカヘチ)、
「大日越」の紹介である。泊まった南紀勝浦の国民宿舎で日の出を見て、
バスで熊野川沿いを上り湯峯温泉へ。
温泉街の突き当り、あの峠を越えるのだろう。
ここからの峠越えである。2キロ弱と短いが標高差数十メートルの
急坂を昇り降りする。
最後は民家の軒先の石段である。昔から熊野詣に来る参拝者が家の
すぐ脇を歩くから「よそ者」に慣れていたという。宿がほとんどない
中辺路を歩く多くの欧米人は民家に請うて泊まらせてもらうが、金の
節約ではなく人と会うためだからと宿泊代に近い額を置いて行くという。