中国の長江(揚子江)にある三峡ダムが大変な事になっている様ですね。なんでも長さが500キロに及ぶ規模で世界最大のダムと言われていますが、最近、中国南部の豪雨で警戒水位を超えていて、決壊の危険性が極めて高くなっていると言います。そしてもし決壊したのであれば、河口にある大都市の上海まで被害が及ぶとの事。
これは注視しておく必要があります。
さて、昨今話題になり始めているのは安倍政権の命運が間もなく尽きるのではないかという事と、それに伴い衆議院選挙が近々行われるのではないかという事です。まあ新型コロナウィルスの感染症が収まっていない中で選挙を行うという事になりますが、感染拡大への懸念もしかりですが、選挙運動の形も変わってくると思いますので、従来とは異なる動きが出てくるのかと思います。
そんな状況の中ですが、創価学会や公明党の周辺では、早速選挙に関係する動きが出てきている様です。今月から各地の会館で会合を開くという話は、その動きでは無いかと考えています。
さて、そんな中で思う疑問が、新型コロナウィルスの対応でズブズブであった安倍政権を支援し、過去の創価学会では考えられないような日本会議という組織と接近し、以前に池田会長が「国家主義が台頭している」と発言していましたが、その国家主義の代表的な団体と連携している公明党を何故、創価学会の現場会員は支持しているのか、という事です。
恐らく「そんな細かい事は関係ないよ」という事なのかもしれませんね。ツィッターにも書きましたが、以前に地元の壮年部の幹部にこういった話をしても「仏罰の有無」が判断基準であり、御本尊様と池田先生は見ておられる、なんて訳わからない話で終わってしまいました。
ここでは選挙について取り上げましたが、全てにおいて創価学会の活動家というのは、打ち出される活動の「目的」の事はあまり考えずに、その活動の「展開」ばかり重要視しています。これは何故なんでしょうか。
ここからは私の私見を書かせてもらいます。
創価学会で教えられる事、それは「体験重視」という事です。
「日蓮仏法をこころみるに道理と証文とにはすぎず、又道理証文よりも現証にはすぎず」
(三三蔵祈雨事)
上記に紹介したのは、日蓮の御書の一説なのです。この中で「現証にはすぎず」という言葉だけを創価学会では会員に教え、自分達の信仰の正しさは、日常生活の上に現れる「現証=ご利益体験」に現れると考えています。そしてこの事は2014年に会則改正の際、原田会長も同様の趣旨の発言をしています。
「魂の独立以来、学会員は皆、大石寺に登山することなく、弘安2年の御本尊を拝することもなかったわけであり、各人の御本尊に自行化他にわたる題目を唱えて絶大なる功徳を受け、宿命転換と人間革命を成就し、世界広布の拡大の実証を示してきたのです。」
つまり創価学会が日蓮正宗よりも日蓮正統教団である証は「絶大なる功徳を受け、宿命転換と人間革命を成就し」という体験則に基づいているという事なのです。
でもですね、先の日蓮の御書を読んでみると、この創価学会の思考がすでに日蓮の本意とは違っている事が解ります。日蓮は、まずはじめに主張する事に「道理」があり、その道理を証明する「証文」が重要である事を述べています。これは日蓮の著述する論文などを読むと解る様に、文証という裏付け資料を彼はとても重要視しています。そしてその道理と証文があってのち、現証が重要だと言っています。
でも最近の創価学会では、道理や証文は重要視していません。
自分達が「永遠の指導者」と敬愛してやまない池田会長の過去の言動とも違った行動を、組織的には平気で行っていますからね。
現証といって、殊更、信仰体験(ご利益体験)を重視しますが、人間というのは潜在的には「祈り」によって「環境」を動かす力というのを持っている。私はその様に考えています。華厳経にある「心如工画師」という言葉や、一念三千に基づき「依正不二(自分の心と環境は同じ)」という思想も、そういう事を指し示していると思います。
そしてこの「力用(これを仏教では通力とも呼びますが)」は、心の善悪に関係なく発動してしまいますので、ご利益体験重視で行くと、人間は善悪の判断すらできなくなってしまう存在なのです。だから日蓮も唱法華題目抄という論文の中で、以下の言葉を述べているわけです。
「但し法門をもて邪正をただすべし利根と通力とにはよるべからず。」
恐らく公明党の支持者(創価学会活動家)は、衆議院選挙が始まると、理屈抜きにして集票活動モードに入ります。彼等の推す公明党議員が、過去にどの様な発言をして行動してきたのか、そこは一切関係なしです。それこそ彼等が常にいう「魔の通力」に侵食された心のなせる業だと思うのです。
本当であれば、自分達の行為がどの様に日本社会に悪影響を与えているのか、自覚して欲しいものですが、心が侵食されているので、簡単には気付きそうにはありませんけどね。