まもなく七月。ステイホームが始まって四か月ほど自宅籠りをしています。仕事とは言っても、常に何かが求められてくる事ではなく、自分で考え、自分で動かす様な仕事でもあるので、暇な時にはめちゃ暇なんですが、まあストレスをため込まない様に、日々自宅籠りで仕事をしています。
最近、自分の日課となっているのが、夏という事もあってYouTubeで、怪談・奇談の話を聞きながら、夜は寝落ちする事です。
私自身、何か怪談を経験しているかと言えば、人間五十年ほど生きていれば、それなりに不可思議な経験をしています。ただ世の怪談の様な劇的な経験というのはありません。
そのうちの一つを紹介すると、私の両親の田舎は東北地方のとある地方です。今では限界集落となっていて、あと二~三十年すると廃村になる様な場所です。私が二十歳の頃、夏になり田舎に行きましたが、その時には田舎の家(農家)には父親の兄弟夫婦が住んでいて、夜になって酒盛りをして盛り上がっていました。
夜の23時頃でしょうか。家は田舎でもかなり山沿いに入った処なので、家の周囲は漆黒の闇ですが、いきなり玄関の引き戸が「ガラガラガラ・・・」と開いた音がしました。
「あれ、こんな時間に誰か来たんじゃないの?」
私がそういうと、叔父夫婦もその音を聞いていたので、玄関に行きました。しかし玄関は開いた形跡もなく、外は漆黒の闇です。
叔父夫婦によると、玄関は酒盛りをしていた茶の間から、曇りガラスの敷戸一枚隔てた先にあったのですが、光も見えたとかで、懐中電灯でも持ってきたのではないか思い、玄関先に出たと言うのです。
まあ特に怖い話ではありませんが、この世界にはこんな事もあるもんなんだと、初めて経験した事でした。
YouTubeには日本の恐怖動画や海外の恐怖動画というのが沢山あります。中には如何にも合成動画だろうと突っ込みたくなるものがありますが、やはり不可思議なものがあったりします。
ただこれら動画を見ていて感じたのですが、一言「恐怖(英語ではScareとか言っていますが)」と言っても、日本と欧米、また特異なところではアラブの国などでは、質が若干違うんですね。
日本は静かに暗闇の中にゴソゴソと出てくるという感じのものが多くあります。欧米では者が飛んできたり姿が結構はっきり見えたり、音が明確に聞こえたり。アラブ等では騒がしさを感じたりしますが、要は文化とは民族性によって、一言で「心霊現象」と言っても、出方が結構異なっています。
幽霊とか心霊が人類普遍的な現象であれば、なぜこの様に違うのか。
これは民族はバックボーンの宗教いよって、感じる恐怖というのも異なるからかもしれません。
私が思うに、恐らく心霊現象とは「人の心の中」から起きる現象なのではないでしょうか。これは勝手な解釈なのですが、例えば心霊スポットと言われる場所には、人の「念(最近いう残留思念)」みたいなものがあったりして、その思念に人の心が影響を受けて、見えないものが見えたり、物理現象が起きたりするのかもしれません。
心理学者のカール・グスタフ・ユングというのは、「ポルターガイスト現象」という事について、真正面から研究したと言いますが、こういった現象も人の心に起因すると捉えていたようです。
人の心というのは、実に不可思議なものですね。
今回は夏の小話として、こんか事を書いてみました。