世界銀行、アフガン事業の支出停止「影響を深く懸念」
2021.8.25 09:51 Sankei Bis
世界銀行は24日、イスラム主義組織タリバンが実権を握ったアフガニスタンでの事業について、
支出を一時停止していることを明らかにした。報道官は声明で「特に女性に対する影響を深く懸念
している」と強調。状況を注視していくとした。
世銀が見解を示したのはガニ政権崩壊後初めて。「苦労して得た開発成果を維持し、アフガニスタン
の人々への支援を続けるため、世銀が関与できる方策を模索している」と説明した。
アフガンを巡っては、既に国際通貨基金(IMF)も資金支援を停止。世銀によると、同国は昨年の
国内総生産(GDP)の約43%を国際援助に依存している。
WSJより(8/25)
世界銀行は24日、アフガニスタン国内の十数件のプロジェクトへの資金提供を凍結すると発表した。
イスラム主義勢力タリバンによる統治の合法性に疑問があるためとしている。
世銀は2002年以降、最貧困国を支援するグループ機関「国際開発協会(IDA)」を通じて、アフガニ
スタンの復興開発プロジェクト向けに約53億ドル(約5810億円)の資金提供を表明。世銀が今年発表した
最新情報によると、IDAは4月時点で12件のプロジェクト(総額9億4000万ドル相当)に関与していた。
また、世銀が管理する「アフガニスタン復興信託基金(ARTF)」を通じて、15件のプロジェクトに
12億ドルの資金提供を表明済みだ。
世銀によると、189の加盟国が、合法的な政府に統治されている国であると同意できない場合、
その国への資金提供はできない規則になっている。