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眞子さまの「ゴリ押し婚」が違憲かもしれないこれだけの理由。 皇室に対する批判と検証を阻む「公」より「私」を優先する空気。

2021-09-27 08:02:12 | 文化・皇室王室関連・宗教など

眞子さまの「ゴリ押し婚」が違憲かもしれないこれだけの理由。皇室に対する批判と検証を阻む「公」より「私」を優先する空気。

2021.9.25(土)  JPpress  岩田 太郎
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67062

 

秋篠宮殿下が結婚を黙認することで、結果的に皇室が権力を行使しているという見方が浮上している

 

「皇室は長い歴史で育まれた国民の畏敬の念と血税で支えられている」これを忘れて頂きたくない。

戦後皇室が存続できたのも、昭和天皇の国民を思う素晴らしいご人格が大きかったゆえ、日本国民が日本国

象徴として認め、尊敬してきたからである。平成、令和と受け継がれ、これからも天皇は日本の象徴とし

て世界に誇れるものであるべきだ。一人の内親王の結婚問題で皇室を汚してはならないと思う。

秋篠宮家が将来、天皇家になることにも懸念を感じる。

女系天皇、女性宮家創設には万世一系の皇統が破壊されるので反対です。また女性天皇は歴史的には

一代限り、結婚もお子様も受けなかった。愛子様にこれを強要されるのは人権的に大きな問題があります。

万世一系皇統を維持するために政府は日本人として真剣に議論、知恵を絞って頂きたい。皇室を破壊しよう

とする意見はいらない。

 

高円宮家の絢子女王は母親高円宮妃の紹介であったものの恋愛結婚で祝福の中結婚に至った。皇室行事にも

ご夫妻で参加している。このご成婚に不満の声は聞かない。


 秋篠宮家の長女の眞子内親王(29)と、9月27日帰国予定の婚約内定者である小室圭氏(29)との

ご結婚。10月1日の正式な発表、及び同月の婚姻届け提出に向けて最終局面に入ったと、マスコミが報じて

いる。

 

 30歳までの結婚を希望している内親王の意思に沿い、冷徹かつ一方的に進行する一連のイベントに対し

て、疑問を感じる国民の一部はヤフコメ欄やガールズちゃんねるなどのネット世論を通して再考の嘆願を

行ってきた。

 

 だが、そういった訴えは相手にもされず、皇室と「結婚」反対派の国民の間にある意識のズレが明らか

となっている。その中で、一部の国民は皇室に一方的で片務性のある圧倒的な権力があり、その力関係に

おいて国民には発言権がなく、無力であると訴え始めている。

曰く、

「皇族は権力は持たないとされているけど、圧倒的な権力を持っていないか?」


「皇族がここまで民意を踏みつけにして、国民を無視して、皇室特権振りかざして好き放題している」


「今回の件で、皇族の権力は様々なことが可能となり、そしてそれを批判したりチェックすることが困難だ

と白日のもとに晒した」


「これこそ力で国民をねじ伏せようとしている暴力 まるで戦前のようだ」


「結局こうやって暴挙が進んでいくということは皇室がすごい権力を持ったまま象徴とならなかったと

いうこと」

「力あるものに庶民は泣くしか出来ない 黒さえも簡単に白に変えてしまう 庶民は所詮働きアリ 

力あるものに邪魔なら踏み潰されてお終い」

 

 こうした反対派の批判にあるのは、眞子内親王の「公」に対する「私」の優先や、「結婚」ゴリ押しに

象徴される皇室の圧倒的な権力と政治的な影響力の行使が、敗戦後の昭和22年(1947年)に制定された

日本国憲法が明示した天皇と皇室の公的権力の剥奪に違反し、民主主義を破壊しているという懸念である。

 

 国民との対話に興味をお持ちでないように見える眞子内親王のゴリ押しを、親であり皇嗣でもある

秋篠宮殿下が黙認されることで、結果的に皇室が権力を行使していると不支持派に見られている。

 

天皇と皇族の権力行使は違憲

 大東亜戦争で完膚なきまで叩きのめされ、無条件降伏をした日本政府に対し、戦勝国の米国が指揮する

連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)は、新たに「国民主権」という民主主義の原則に基づき、天皇を

装飾的機能のみを持つ象徴的地位に制約する新憲法を定めるよう命じた。それは、「国家の統治権は

天皇が総攬する」と定め、天皇に絶対的な権力を付与した大日本帝国憲法(明治欽定憲法)の破棄を意味

した。

 

 一連の命令でGHQは、「主権をはっきり国民に置く」こと(昭和21年2月13日付の総司令部案)を主眼

とし、天皇の権能をもっぱら非政治的、非権力的、形式的、儀礼的性質の権能に限定させた。

敗戦後の日本の政体において、天皇を含む国家による権力の行使に制限を加え、主権を持つ国民の権利を

明確化させる意図が存在したからだ。世襲権力の暴走と腐敗を防ぐために、天皇と皇族は民定の憲法内で、

主権者の国民により、婚姻を含む人権や権利に制約をかけられた。

 

 すなわち、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する

日本国民の総意に基く」との第1章第1条の規定がその集約である。


皇室に対する国民の敬愛は今もって根強いものがあるが・・・

 

 そのため、主権者たる国民の一部が「皇室が強い権力を持ったまま象徴とならなかった」「まるで戦前

のようだ」「批判したりチェックしたりすることが困難」と口々に訴える眞子内親王のご結婚強行劇は、

天皇と皇族が国民の意思に従属することが明記された、民定憲法の基本原則に反しており、権力が腐敗して

いることを示唆している。

 事実、内親王の結婚は、皇室と国民の一部との間の特別な経済的関係が生じることを防止する目的で

定められた憲法第88条に違反している疑いが強い。この規定は、皇室利用による受益禁止のため、国民の

血税で支えられる皇室財政を国会の統制下に置き、民主化を図ろうとするものだ。

 

 しかし、婚約内定者である小室氏は、内親王とのコネクションを利用したと一部から批判されている。

確かに、就学、渡航、就職、ビザ取得、住居選択、警備などで特別な経済的受益をしており、そこには

一貫したパターンが見られる。これは、元内親王である黒田清子氏の配偶者で、都庁に勤務する慶樹氏が、

皇室の威光を利用せず、あたかもカメの歩みのようなスピードで、実力に基づき出世していった事例と

好対照をなしている。

 

皇室と小室氏の「特別な経済的関係」

 皇室ジャーナリストのつげのり子は、「どのような経緯があったとしても、小室さんは自身の才能と

努力によって、多くの機会を掴むことができたのは言うまでもない」とするのだが、その「小室氏の才能と

努力=チャンス」という明確な因果関係が証明できない。

 

 たとえば、NHKがスクープした小室氏のニューヨークでの米大手法律事務所への就職に関し、司法試験

の結果を待たず雇用されるということは、所属組織に対する何らかの将来的利益と見返りの期待がなけれ

ば、通常は起こり得ないことだ。

 

 つまり、この特例扱いは、元内親王の配偶者であることで、日本関連の案件において潜在的な影響力を

発揮し、組織に利益をもたらす“金の卵”と見られた可能性が高く、それは憲法第88条が防止しようとする

「皇室と国民の一部との間の特別な経済的関係」に相当するように思われる。特別枠採用には、腐敗や

不正の温床となり得る「皇室特権」利用の萌芽が見られる。

 
 さらに、米国政府からの就労ビザ発給についても、受付件数が限られ、通常2年以上の審査期間が必要だ。

雇用主が市場平均以上の賃金を支払うことも条件になる。こういった条件をごく短期間で満たすことが

できたのだとすれば、バイデン米政権による特別な便宜の提供、つまり「皇室と国民の一部との間の特別

な経済的関係」に抵触しよう。

 

 米国は、将来の天皇の姉君であらせられる眞子内親王の配偶者である小室氏を通して日本に潜在的な

影響力を行使し得るため、その特例扱いは米国にとっても望ましい「ギブアンドテイク」となる可能性が

高い。

 

 こうした中、米国内外では、ビザ発給待ちの非米国市民が多数に上り、コロナ禍による米国パスポート

発給の大幅な遅れで、米国市民でさえ数カ月待たなければならない混雑状況だ。なぜ自国民や待機中の

外国人の渡航書類の待ち順番を飛び越す形で小室氏に便宜が提供されるのか、米民主党政権には説明責任

があろう(一方、小室氏が取得した滞在資格が就労ビザではなく、単なる短期の労働許可証<EAD>で

あった場合、それは経済基盤の不安定を意味し、小室氏は国民に「結婚」を納得してもらえないだろう)。

 

 また小室氏が内親王の婚約内定者となったことで、通常であれば入れない学校や就職先に入り、

普通ならもらえない、あるいは貸してもらえないお金を手にしているとの疑惑が常につきまとう。

 

 つげ氏自身が指摘する、「婚約時から眞子さまの皇籍離脱の一時金を資金にして留学を予定していた

疑惑」「婚約が個人的なキャリアアップに動機づけられていた疑い」「庶民にはとうてい望むべくもない、

眞子さまと結婚することでもたらされる利益」は、憲法で非権力的かつ非政治的な地位に縛られたはずの

眞子内親王と秋篠宮皇嗣殿下が、その定めに反し、「特別な経済的関係」を小室氏に提供する能動的な

意思及び権力行使なしには存在し得ないのではないか(参考記事「小室圭さんが帰国し、眞子さまと会見へ

公の場ではっきりさせるべき3つの問題」 )。

 

皇族が積極的に民事介入したことの意味

 極めつけは、小室家の金銭トラブルについて、「報道が出た時から眞子さまが小室さんの相談に乗って

きた」、そして小室氏の対応方針は「眞子さまの意向が大きかった」と、加治隆治皇嗣職大夫が4月9日の

記者会見で明らかにしたことだ。

 

 朝日新聞社系のニュースサイトAERAdot.が会見直後に実施したアンケート(無作為抽出ではない)に

対する計2万8641件の回答には、

「民間人同士の金銭トラブルに皇族が介入し、一方の肩を持つような行動は、皇室の品位を著しく落とし、

皇室の存在意義を揺るがした」

「皇族である眞子さまが、小室さんと一緒に一国民である元婚約者の方を追い詰めているような図式に

なっている」

などに代表される厳しい意見が「大勢を占めた」(「眞子さまが小室さんとの結婚を強行すれば、秋篠宮家

への不信感が増す」皇室緊急アンケート2万8641件の声)。

 

 皇族が本当に非権力的かつ非政治的な存在であるならば、自分たちが利用されることに異議を唱える

だけでなく、「皇室と国民の一部との間の特別な経済的関係」を疑わせる民事金銭問題への介入は何と

しても避けるはずだ。だが、小室氏が皇室の威光を利用するのを黙認し、さらに自らも民事に介入したと

なれば、眞子内親王と秋篠宮皇嗣殿下は「皇室特権」の源泉としての政治的・経済的権力を自ら蓄え、

強化していることになる。

 

 つまり、この憲政上の危機の本質は、世襲による威光と権力で国民を圧倒し、なし崩しで皇室の権力化

を達成する皇族の野心のリスクという、蟻の一穴から拡がる可能性がある「破れ」だ。

それは、日本国憲法が天皇や皇族の基本的人権や権利を制限してまで守ろうとした主権在民の否定に

つながりかねない。だからこそ、皇室特権の濫用連発が疑われる眞子内親王の「ご結婚」は、大きな危険性

を孕んでいるのだ。

 

 誠に畏れ多くも、「常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民

統合の象徴としての責務を果たす」と即位後朝見の儀でお誓いになった今上陛下にあらせられては、

憲法に対する事実上の“謀反”を起こされた眞子内親王と秋篠宮皇嗣殿下を制御されないことで、

憲法第99条に定められた天皇の憲法尊重・擁護義務を十分に果たしておられないのではないかと、

一国民である筆者はご心配申し上げている。憲法を破壊する行為に対しては抵抗を通して、その実質が

確保されなければならないからだ。今は、しかるべきお方が、「ならぬことはならぬものです」と仰せに

なる局面ではないだろうか。

 

皇室に対する批判やチェックを阻害する言説

 先のヤフコメにあった「皇室がすごい権力を持ったまま象徴とならなかった」という意見は、皇族の

権力肥大化のリスクをうまく言い表している。しかし、秋篠宮家からの小室氏に対する民事介入、就学、

就職、ビザ取得などの受益疑惑について、憲法第99条に定められた憲法尊重・擁護義務を負う国会議員

たちは、国民の代表であるにもかかわらず、天皇や皇族に対する主権者の「シビリアンコントロール」を

主張しない。また、社会の公器、権力の監視機関であるはずのマスコミは、「結婚祝福」翼賛に染まり、

皇族の権力増長リスクに対するチェックが、全く機能していない。

 

 そのため、内親王の「結婚」に関して、批判やチェックが困難で、国民の意見が全く反映されなかった。

この状態は、権威主義的な政体の末期症状のように見える。このようにして、皇室が戦前のような

「絶対的な天皇」と「盲従する臣民」という関係を、小室氏との特別な経済的関係の構築において再現

させかねないプロセスが、日本に主権在民を命令したはずの米国リベラル派自身の協力の下に着々と進ん

でいる。

 

 翻って、こうした憲法違反の疑いの検証を阻み、特権受益、監視検証の無力化、不正、腐敗、搾取、

暴虐の連鎖を可能としているのが、「私」の「公」に対する優先や絶対的なプライバシーを説く言説で

ある。多くのジェンダー論者によって用いられているのが特徴だ。たとえば、「内親王の結婚は100%の

私事である。公的側面は全くない。結婚後、眞子さまが何をしようと自由である」と論じるのは、社会学者

の森暢平・成城大学教授だ。

 

 一方、元朝日新聞記者で、週刊朝日副編集長やAERA編集長代理を務めた矢部万紀子氏は、内親王の

結婚へのこだわりが“自分探し”の答えを探す旅であるとして、「そこから先の人生は眞子さまのもので、

その成り行きを他人がとやかく言う筋合いではない」との見解を表明している。

このリベラルなロジックにより、「憲法で禁じられた皇室の権力増長」という利益相反の問題の本質が、

「ひとりの女性の自己実現」「個人の自由」「両性の合意」「一途な思い」という感傷論で隠蔽され、

検証が阻害されてしまう。

 

 また、国際政治学者の三浦瑠麗氏も、「相手方の金銭トラブルの有無にかかわらず、その結婚について

外から口を挟む話ではない」「眞子さまの決断が合っていようが間違っていようが、自己決定は人間の

権利」として、憲法が禁じる「皇室と国民の特別な経済的関係」のチェックを困難にしかねない立場を

採っている。

 

 加えて、日本テレビの笛吹雅子解説委員(宮内庁担当)は、

「婚約の儀式は、秋篠宮家と小室家で行うもの。それがないということは、両家をつなぐことをしないと

いう意味にも取れます」として、秋篠宮家側が「皇室と国民の特別な経済的関係」を発生させないよう

配慮したとの印象を与える解説を行っている。だが、そうであるならば現在に至るまで小室家が就学、

渡航、就職、ビザ取得、住居選択、警備などで受けてきた特別扱いの説明がつかない。

 

“トップダウン婚”がもたらす真のリスク

 いずれにせよ、国民の多くがコロナ禍や経済苦や結婚難に呻いている時に、特権階級である皇族の疑惑に

満ちた「結婚」に対して、「口を挟むな」「他人は黙っておれ」「私事だから放っておけ」などの言説に

基づいて検証を阻止することが、特権受益、監視検証の無力化、不正、腐敗、搾取、暴虐の連鎖を可能に

することには、留意する必要がある。

 

 その意味で、国民に有無を言わせぬ眞子内親王の“トップダウン婚”で、憲法・皇室への信頼が失墜する

ことは阻止されねばならないと思う。民主的な憲法とはそもそも、天皇や皇族を含む国家権力の行使に

制約を加え、国民の権利を守ろうとするものであるからだ。天皇や皇族は往々にして権力者や野心家に

利用され、時には自身が制約を破って権力者になるため、婚姻を含めて特定の国民との関係の監視が

必要ではないか。

 

岩田 太郎のプロフィール
(いわた・たろう)
在米ジャーナリスト
米NBCニュースの東京総局、読売新聞の英字新聞部、日経国際ニュースセンターなどで金融・経済報道の基礎を学ぶ。現在、米国の経済を広く深く分析した記事を『週刊エコノミスト』『ダイヤモンド・チェーンストア』などの紙媒体に発表する一方、『ビジネス+IT』や『Japan In-Depth』など多チャンネルで配信されるウェブメディアにも寄稿する。海外大物の長時間インタビューも手掛けており、金融・マクロ経済・エネルギー・企業分析などの記事執筆と翻訳が得意分野。国際政治をはじめ、子育て・教育・司法・犯罪など社会の分析も幅広く提供する。「時代の流れを一歩先取りする分析」を心掛ける。noteでも記事を執筆開始予定。https://note.com/otosanusagi

 


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