米、ロシアにジョージア親ロ派地域からの撤退を要求 紛争から10年
2018年8月8日 18:55 発信地:ワシントンD.C./米国 AFP
【8月8日 AFP】2008年にロシアがジョージア(グルジア)へ侵攻した「グルジア紛争」から10年目となる7日、
米政府はジョージアの分離独立派を支援しているロシアに対し、ジョージアの親ロ派地域であるアブハジア
(Abkhazia)と南オセチア(South Ossetia)から撤退するよう要求した。
米国務省のヘザー・ナウアート(Heather Nauert)報道官は「ロシアが占領しているジョージア領のアブハジアと
南オセチアに関するわが国の立場は今日も揺らいでいない。両地域はジョージアの一部だ」
「それらはロシアの一部ではなく、米国は引き続きジョージアの主権を支持し、また(2008年の停戦時に)国際的に
承認された国境内の領土保全を支持する」と強調した。
この数時間前にはジョージアのギオルギ・マルグベラシビリ(Giorgi Margvelashvili)大統領が、自国領土で
ロシアは「占領」を続けていると非難した。
2008年8月、ジョージア軍が南オセチアで軍事作戦を開始すると、南オセチアを支援するために介入した
ロシア軍がジョージア領内に侵入。地域の緊張は紛争状態と化した。ロシア軍は5日間の戦闘でジョージア軍を
敗走させ、フランスの仲介で停戦。ロシアはアブハジアと南オセチアの両地域の独立を承認し、現在も大きな
軍事的存在感を示している。
ジョージアの首都トビリシで、紛争から10年を経て行われた式典の最中、紛争で死亡した兵士の墓地を訪れた遺族ら(2018年8月8日撮影)。