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韓国とノーベル賞②  受賞できるか判らないのに盛り上がり過ぎ。権威ある賞はイコールノーベル賞

2016-06-07 12:47:58 | 韓国

韓国とノーベル賞①はコチラ

※ノーベル賞への憧れ

これは有名な事件。ES細胞論文捏造事件(10年前の出来事)

<Ⅰ>韓国・黄教授の栄光と転落 2006年02月28日

 現在韓国を揺るがしている黄(ファン)教授の論文捏造問題。黄教授はその研究によって国民的英雄にもなりましたが、

捏造発覚によって一瞬にしてその座から転げ落ちました

 現在韓国では1つの大きな事件のために国中が揺れています。

その事件とは、ソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授が発表していた学術論文が捏造(ねつぞう)だったというものです。

 単なる捏造事件なら多かれ少なかれどの国にもあります。

しかしながら、今回の事件は単なる捏造を超えて韓国社会に大きな衝撃をもたらしています。

なぜこれほどまでに大騒ぎになっているのか見てみましょう。

 

 医学を大きく変えるES細胞

 医学が進歩すれば平均寿命もさらに延びるだろう。学問の進歩は生活を大きく変える可能性がある

 今回黄教授が発表していた論文は、2004年と2005年の1回ずつアメリカ科学誌の『サイエンス』に掲載されたものでした。

そしてその内容は、ヒトのクローン胚からES細胞を作り出すことができたというものでした。

 ES細胞とは「胚性幹細胞(はいせいかんさいぼう)」のことであり、

血管、神経、骨、臓器など、体内のあらゆる組織に分化する能力を持っている細胞のことです。

そのために、ES細胞は万能細胞とも呼ばれています。

ES細胞を使えば肝臓などの臓器を人工的に作り出すことができ、臓器移植の必要性がなくなります。

また、手足がなくなっても人工的に新しい手足を作れるかもしれません。

 従来のES細胞作成法は、受精卵がある程度成長した段階で、その一部を取り出して培養するというものでした。

ただこの方法は受精卵を壊してES細胞を作成するため、倫理的な問題も出てきます。

つまり受精卵の段階とは言え、それは命を奪うことになるのではないかという主張もあるのです。

また、この方法は臓器移植が必要な患者自身の細胞から作るものではないため、

ES細胞から臓器を作成して移植しても、拒絶反応が起こる可能性もあります。

 

黄教授の研究  ES細胞によって臓器移植の必要がなくなるかもしれない

そこで考えられたのが、ヒトのクローン胚からES細胞を作り出すという方法でした。

この方法で患者自身のクローン胚からES細胞を作成すれば、それは患者自身の臓器をもう1つ作ることになり、拒絶反応が起こることはありえません。

 そしてその革新的な手法に成功したと発表したのが、黄教授と彼の研究グループでした。

黄教授はサイエンス誌に、2回にわたって論文を発表し、ヒトのクローン胚からES細胞を作り出すことに成功したと述べました。

 この研究成果は、韓国内に一大センセーションを巻き起こしました。韓国人は黄教授がノーベル賞を受賞する期待を膨らませていったのです

2005年5月2日付けの朝鮮日報の記事では、黄教授は「最もノーベル賞を受賞する可能性が高い韓国人」と位置づけられました。

黄教授の功績は学校の教科書にもすぐに載せられ、また子供向けの黄教授の伝記も発売されました。

街には黄教授を掲載した広告も少なからず出てきました。

韓国人がここまで黄教授に期待した背景には、これまでのノーベル賞受賞数の少なさがあります

韓国人は世界の中で自国の地位を向上することを強く望んでおり、また日本には強い対抗意識を持っています。

日本はこれまで12回ノーベル賞を受賞しているのに、韓国は2000年に金大中大統領が平和賞を受賞した1つしかありません。

科学分野では全くないのです。そして黄教授は、韓国人初の科学分野での受賞が期待されました。

 

捏造発覚-そして転落  黄教授は子供たちにとっても英雄だったのだが……

ファン教授の華々しい研究成果である2004年の論文が発表された直後の5月にはすでに、

サイエンスと並ぶ科学雑誌ネイチャーが、その研究の倫理的問題点を指摘していました。

実験材料である卵子を提供した被験者でもあった可能性があるということでした。

つまり、卵子の提供には、強制はもちろんあってはならないことですが、

金銭も含めて 何の見返りもない自発的意思による提供でなくてはならないという倫理原則に違反しているという告発でした。

また、2005年の論文が発表されて6カ月後の 11月には、韓国のMBCテレビで「プロデューサーの手帳 ファン・ウソック神話の卵子売買疑惑」が放映されました。

その番組では、卵子提供した女性たちに金 銭的な報償が支払われていたこと、しかもそのことが論文では隠されていたことが明らかになりました。

その上、番組内での内部告発インタビューによっ て、倫理的問題だけではなく、

研究論文での写真が偽造されたものではないかというデータ捏造の疑いも表面化してきました。

12月に事態はさらに暗転しました。

きっかけとなったのは、共同研究者として2005年の論文にも黄教授と一緒に名を連ねていた、アメリカ・ピッツバーグ大のシャッテン教授でありました。

シャッテン教授は12月13日に、「論文の正確性に疑義(ぎぎ)が生じた」として、自分の名前を論文から削除するようにサイエンス誌に要請しました。

この一件は瞬く間に世界に知れ渡り、黄教授の論文は捏造の疑惑がかけられることとなりました。

そして12月15日には、黄教授自らがサイエンス誌に論文の撤回を要請したのです。

また翌16日には、この事件を調査するための調査委員会がソウル大に設立されました。

最初は韓国人も黄教授を信じ、捏造を信じようとはしませんでした。

この問題を取り扱ったテレビ番組には、抗議の電話が殺到したほどでした。

しかし、調査が進むにつれて捏造の事実が明らかになり、黄教授自身が捏造を認めて謝罪をしています。

1月の段階で捏造の事実が認められ、黄教授と共同研究者の6人は検察当局の捜査を受けています。

しかし一部の韓国人は、2月末になっても黄教授を信じ、捏造を認めようとしていません。

中には「これはアメリカの陰謀だ」と主張する人もいます。

抗議の自殺までした人も2人いました。   他人のせいにする、激高し我を忘れる民族性がみられますね

ここまで黄教授が支持されるのは、彼のこれまでの愛国的姿勢にありました。

黄教授は「大韓民国は世界に君臨する」など、韓国人の愛国心を煽る発言を今までに繰り返しています。 中国そっくり

それによって一部の愛国的な若者の、熱狂的な支持を受けています。

 

「誇り」を失った韓国

今回の捏造がこれほど大きな騒ぎになっているのは、この研究にかける韓国全体の期待と意気込みによるところが大きいのです。

いわば、国全体が黄教授に裏切られてしまったのです。

韓国政府は黄教授のために、研究施設建設も含めて数百億ウォン(数十億円)ものお金を投資してきました。

また、去年には韓国で初めての『最高科学者』の称号を政府から贈られていました。

しかし、今回の事件後その称号も剥奪(はくだつ)されてしまいました。

韓国政府と韓国人は黄教授の業績を自慢し、成果を大いに世界に宣伝していました。  韓国の典型的な国の行動

ところが、今回の捏造発覚でこれまで宣伝してきたものが全てデタラメであることになってしまったのです。

それは、韓国という国家そのものに対する信頼を失ったことにもなります。

去年は黄教授を自国の誇りとして扱っていた韓国。それが今回の捏造発覚で失ったものはとてつもなく大きいのです。

「謙虚さがなく、早々に韓国の優秀性を世界に知らしめたあと「あれはウソでした」というパターンが多い韓国。

これが国家の信頼をなくしていくのです。

 ↓ ↓ ↓

そして、その後

クローンES細胞論文を捏造した黄禹錫博士の「復活」

ファン元ソウル大学教授の名前が再び浮上してきました。

ネイチャー2014年1月14日号の記事のタイトルは「クローニング・カムバック」、サイエンス1月17日号の記事は「ザ・セカンド・アクト(第二幕)」

熱狂的支援者がまだいて、ファン博士は十分な研究費を持っており、動物クローンの研究をしています。

ここが笑っちゃうとこなんですが

韓国経済新聞の若手科学記者は、「言っていることが信用できない」とユーチューブに出ている2009年の講演会の様子を見せてくれた。

ノーベル賞メダル チョコレートを手にした博士が「これはノーベル賞のメダルです」と言うと拍手が沸く。

「もちろん、イミテーションです。先日、ソウルに来たノーベル財団の 関係者と会いました。

『失望するな、スウェーデンに来るまでがんばれ』といわれた。06年の受賞が予定されていたのに取り消しになったんです」などと語っ ている。

やっぱりノーベル賞ありきなんですね。

ES細胞の論文については、韓国新聞社がみんな競って記事掲載してましたが、現在、削除されていたり有料になっていたりしてます。

<参考>

当時日本でも各社報道してました。

科学技術文明研究所

2004年  http://www.arsvi.com/d/c2004.htm

2005年  http://www.arsvi.com/d/c2005.htm

 

韓国論文捏造事件とメディア

https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2006_05/060508.pdf

 

<Ⅱ>英国ブッカ-国際賞受賞に大はしゃぎ。ブッカ-国際賞=ノーベル賞の思考

 2016年5月17日

英国現地時間16日の夜、ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート博物館で開かれた公式晩餐会で、ブッカー賞審査委員会は連作小説『菜食主義者

(The Vegetarian)』の原作者のハン・ガン氏を最終受賞者に選定したと発表した。

今年3月に選り抜かれた13人の候補者群、4月には6人に圧縮された最終候補に含まれていたハンガン氏はこの日、ノーベル文学賞受賞者であるトル

コのオルハン・パムク氏、中国の代表的作家イェンリェンコ(閻連科)氏などを堂々と抜いて受賞の栄誉を享受した。

 韓国の女性作家、韓江(ハンガン)氏(45)が小説『菜食主義者』で世界的な権威のあるブッカー国際賞を受賞した。

 ブッカー賞は英国で最も権威ある文学賞で、英国と英連邦の作家が対象となるが、

 ブッカー国際賞はそのほかの国の作家と翻訳家が対象となる。アジアの作家が同賞を受賞するのは韓氏が初めてで、

 韓国文学の世界化に向け大きなステップとなりそうだ。またノーベル文学賞を受賞したアリス・マンロー氏など、

 世界的に有名な作家もこの賞を受賞していることから、ノーベル賞に匹敵する権威も認められている。賞金の5万ポンド(約790万円)は作家と翻訳家に

公平に分けられる。

朝鮮日報・・・韓江氏に関する記事は残っていますが、この記事に関しては閲覧できなくなっています。(有料)

他に

韓経ドットコムから抜粋

ノーベル文学賞受賞者である大江健三郎(日本)、オルハンパムク(トルコ)など13人をブッカー国際賞候補に公開した。ハン氏は、昨年1月に英国で翻訳、出版された彼の連作小説集「菜食主義者」(英語名「The Vegetarian」)で候補になった。

中央日報から抜粋

小説家の韓江(ハン・ガン、46)が韓国人として初めて英マン・ブッカー賞の候補に入った。マン・ブッカー賞はノーベル文学賞、仏ゴンクール賞とあわせて

世界3大文学賞に挙げられている。

東亜日報から抜粋

英マンブッカー国際賞の最終候補の6人にノミネートされた。最終候補には、ノーベル文学賞受賞作家のトルコのオルハン・パムクも含まれている。マン

ブッカー国際賞は、ノーベル文学賞やフランスのゴンクール賞と共に世界3大文学賞の一つと言われている


☆マンブッカー賞・・・イギリスの文学賞。世界的に権威のある文学賞の一つ。(ブッカ-賞は通称)
 その年に出版された最も優れた長編小説に与えられる。選考対象は、イギリス連邦およびアイルランド国籍の著者によって英語で書かれた長編小説。  小説に与える賞であるため、同一作家が複数回受賞することもある

☆ブッカ-国際賞・・・イギリス、アイルランド国籍以外の小説の与えられるマンブッカ-賞の別枠の文学賞。2005年に設けられ、英語で書かれているのが条 件の為、本の作者と翻訳者に与えられます。

韓江氏がブッカ-国際賞にノミネートされた時から、最終候補に残った時、受賞した時、韓国の報道各社は凄く多くの記事を書いていました。

共通してノーベル賞をからめているんですね。権威がある賞を受賞したことはとても喜ばしい事ですがイコールノーベル賞と結びつける。

ノーベル賞受賞者を押さえての受賞はその賞がノーベル賞以上だと考える。この変な思考回路はショート寸前。

ノーベル文学賞作家がどの文学賞もとれるわけがないのです。選出する基準も選考者も違うのですよ。

文学賞は大体その作品に贈られますが、ノーベル賞文学賞は作品に贈られるのではなくその作家の作品、活動の全体に対して与えられるもの

が普通です。

韓江氏もこれからの活動如何によってはノーベル文学賞を受賞できる可能性がありますから、韓国の夢の為に頑張って欲しいですね。

でも生存していないと貰えませんよ。

ES細胞論文の黄教授の件にしろ、韓江氏の件にしろ盛り上がり方は凄いです。ボルテージが上がるほど落胆も大きいですが、

韓江氏がブッカ-国際賞を受賞できて、韓国人にとってはノーベル賞受賞の夢にちょっと近づいたのでしょうかね。

ブッカ-国際賞を受賞後、日本に向けてこんなコメントが出てました。

日本文学はダサい。

最近韓国の作家、韓江さんが世界3大文学賞である「ブッカー賞」を受けました。韓国文学は世界レベルだと証明されました。 でも日本文学はもう終わり

ました。

ノーベル賞を取ったのは昔のことで今は劣等の極みです。

たぶん日本語が劣等で日本人も低脳だからでしょう。

韓国はこんなに高級なのに何で日本はダサいですか?

隣国なのに韓国に何も学べないんですか?

古代みたいに韓国人に韓国の優れた文化を学ぶ必要があります。

 

大江健三郎氏がブッカ-国際賞にノミネートされていたこと日本は騒ぎましたっけ?

村上春樹氏が、エルサレム賞、 フランツ・カフカ賞を受賞した時日本は騒ぎましたっけ?

辻仁成(元中山美穂の夫)がフランスの権威あるフェミナ賞を受賞した時日本は騒ぎましたっけ?

桐野夏生氏、東野圭吾氏が米ミステリー界のアカデミー賞といわれるエドガー賞にノミネートされた時日本は騒ぎましたっけ?

日本人は静かに称賛するのです。

これからは海外の賞を獲得した時、韓国に負けずに日本も大いに騒ぎましょう。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。