「韓国版ディズニーランド」建設再始動、中・日との集客合戦に
12年間で2回頓挫の華城国際テーマパーク事業、新世界グループが名乗り
日本のUSJの6倍規模
2021年着工、26年に第1次オープン
2019/02/28 22:49 朝鮮日報
京畿道華城市に国際的な大規模テーマパークを建設する事業が、2度の頓挫を経て、新世界グループの
主導により再始動することになった。これまで「韓国版ディズニーランド」の建設を目指しながらも
12年の間に2度も計画が頓挫し、構想自体が白紙化される危機に直面したが、ようやく「主人」が決まった
格好だ。土地の所有権を持つ施工主の韓国水資源公社は28日「華城国際テーマパークの優先交渉対象者に、
新世界プロパティーによるコンソーシアムを最終選定した」と発表した。
■規模は日本のUSJの6倍
華城テーマパークは京畿道華城市の松山グリーンシティ東側に建設される予定で、面積は315万平方
メートル。アジアの代表的なテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の約6倍に達する。
新世界グループの直接投資額は総額4兆5300億ウォン(約4530億円)。コンソーシアムは、
大型ショッピングモール「スターフィールド」を運営する新世界プロパティー(持ち株比率90%)と
新世界建設(同10%)で構成される。
テーマパークは、ジェットコースターなどのアトラクション、家族で楽しめるウォーターパーク、
恐竜の卵の化石発見地帯と連携した恐竜探検パーク、子ども向けのおもちゃの国と大きく四つのテーマに
分けられる。さらに、1000室規模のホテル、ショッピングモール、K-POPの公演会場、ゴルフ場も
建設され、アジアを代表するテーマパークタウンが韓国の首都圏にお目見えすることになる。
韓国水資源公社の関係者は「建設作業には10年間で6万人超が投入される。オープン後は毎年1万5000人が
直接雇用される『テーマパークタウン』となるだろう」として「プロジェクトの雇用効果だけでも
11万人と推算される」と話した。海外観光客の来場も含めて計算すると、経済効果は数十兆ウォン
(約数兆円)と推定される。
■2度頓挫した事業…新世界「自信ある」
華城国際テーマパーク建設事業はこれまで2度も頓挫している。事業の施行主である韓国水資源公社と
ユニバーサル・スタジオ・コリア・リゾート(USKR)のコンソーシアムは2007年「ユニバーサル・スタジオ」
を韓国に建設するとして了解覚書(MOU)を締結した。3兆ウォン(現在のレートで3000億円)を投じ、
2013年にオープンする計画だった。しかし、世界金融危機(08年)によって計画は遅延。
10年にロッテグループがコンソーシアムの大株主として事業に参入したが、土地代の交渉などで意見が
折り合わず、12年に事業が頓挫した。
15年には大宇建設と中国資本が参加するUSKPHコンソーシアムを中心に事業が再び推進された。
しかし、これも事業費調達などの問題で17年1月に頓挫した。業界では「華城テーマパーク建設は完全に
白紙化されるだろう」との悲観的な見方も出た。しかし昨年8月、京畿道と華城市、水資源公社が
3度目の挑戦に乗り出し、事業者として新世界が手を挙げた。
新世界は「スターフィールド」を成功させたノウハウを華城国際テーマパーク事業にも生かすとしている。
新世界の関係者は「華城国際テーマパークは、ショッピングに娯楽と飲食を融合させたスターフィールドの
モデルに、アトラクションとスポーツ(ゴルフ場)、宿泊(ホテル)を追加したものだ。グループの
全ての力を結集して臨む」と意欲を見せた。
■26年に一部オープン、今後は韓中日のテーマパーク集客合戦に
華城国際テーマパークはようやく長い行程の第一歩を踏み出した。21年に着工し、26年に第1次オープン、
31年に完全オープンを予定している。計画通り着工すれば、韓国国内には春川レゴランド(22年オープン)、
永宗島リゾート(今年上半期に着工)を含め大型テーマパークが3か所できることになる。
海外からの観光客を誘致するためには、2020年から本格化する日本・中国との「テーマパーク集客合戦」を
勝ち抜かなければならない。日本では2020年、東京五輪に合わせてスーパーニンテンドーワールド
(USJ内の新エリア)がオープンする。中国・北京では、65億ドル(約7200億円)を投じたアジア
最大規模のユニバーサル・スタジオがオープンする。
新世界プロパティーのイム・ヨンロク代表は「ロボットを使った駐車システムや自動運転の電動列車など
最先端の情報通信技術(ICT)を積極的に活用し、国際競争力も兼ね備えることになる」と説明した。
違う方向から見た鳥瞰図
新世界、4兆5000億ウォンをかけて華城テーマパークを建設
Posted March. 01, 2019 09:38, 東亜日報
10年以上も漂流してきた「華城(ファソン)国際テーマパーク」事業が再開される。
新世界(シンセゲ)プロパティコンソーシアムは、京畿松山(キョンギ・ソンサン)グリーンシティ
(鳥瞰図)内の華城国際テーマパークの複合開発事業を主管する優先交渉対象者に選ばれたと、
28日明らかにした。
新世界プロパティコンソーシアムは、スターフィールドで有名な新世界プロパティと新世界建設で
構成されている。コンソーシアムは、総事業費4兆5700億ウォンを投資して、京畿華城市松山面一帯
315万平方キロメートルの敷地にテーマパーク施設と休養やレジャー、商業施設を備えた複合観光団地を
造成する計画だ。2021年に工事を開始し、2026年にテーマパークを1次オープンし、2031年に
全体完成を目指している。
新世界グループは、多様で独創的なコンセプトを適用した「世の中になかったテーマパーク」を披露する
計画だ。K-POPなどの韓流文化空間をはじめ、始華(シファ)湖、恐竜卵の化石地などの観光資源と
連携したコンテンツが建設される予定だ。
また、新世界は、松山グリーンシティを「スマート-グリーン観光都市」に育成するためにテーマパーク、
商業、住宅団地内にスマート交通システムを構築し、既存の始華湖の入り江を生かした親水空間を造成する
計画だ。新世界プロパティのイム・ヨンロク代表は、「国や地域経済の活性化に貢献できるように、
北東アジア最高のグローバル観光都市を建設したい」と語った。
これに先立って、京畿道と華城市、韓国水資源公社は、2007年と2015年に華城国際テーマパーク
事業を推進したが、優先交渉対象者の資金難などで失敗に終わったことがある。
韓国のネット上のコメント
「やったー!これでディズニーランドに行けるようになる」
「さすが新世界グループ。今ある遊園地にはもう飽きたし、空港とも近いし、周辺の人口の支えもあって
たくさん人が集まりそう」
「新世界グループならしっかり造ってくれそう」
「楽しみ。かっこいい物をお願いします」
「外国人観光客を狙えば勝算ありそう」など期待が高まっており、中には韓国政府の雇用政策と比較して
「4兆5000億ウォンの投資で11万人の雇用。54兆ウォン投資の雇用の成果は?(笑)」
とのコメントも。
「韓国版ディズニーランドじゃなくて、普通のディズニーランドを誘致したら100%成功するのに」
「世間一般のディズニーを持ってきちゃ駄目なの?」と否定的な意見も登場、
「大気汚染が解決しない限り行けない」
「高速道路も問題」
「そんな似たようなテーマパークが韓国に3カ所も必要かどうか、長期的な目で見なければ。運営の難航や
ずさんな管理などで悪循環が予想される。今からでも再検討が必要だと思う」
と憂慮する声も上がっている。