北朝鮮国営の朝鮮中央通信は27日、金正恩党委員長と韓国の文在寅大統領との南北首脳会談が前日、板門店の北側施設
「統一閣」で「電撃的に行われた」と伝えた。
南北首脳「電撃的に会談」北朝鮮が発表
同通信によれば、会談では「(前回の)第3回北南首脳対面で合意した板門店宣言を迅速に履行し、朝鮮半島の非核化を実現し、
地域の平和と安定、繁栄を成し遂げるために解決すべき問題と現在、北と南が直面している問題、朝米首脳会談の成功裏の開催の
ための深みのある意見の交換が行われた」という。
また、両首脳は南北高位級会談を6月1日に開催することと、「続けて軍事当局者会談、赤十字会談をはじめ部門別会談も加速的に
推し進める」点で合意した。
さらに同通信は「金正恩委員長は、6月12日に予定されている朝米首脳会談のために多くの努力を傾けてきた文在寅大統領の労苦に
謝意を表して歴史的な朝米首脳会談に対する確固たる意志を披れきした」として、トランプ米大統領が24日に中止を通告した
米朝首脳会談に、北朝鮮側がなお、意欲を持っていることを示した。
同通信は、「会談には、わが方から朝鮮労働党中央委員会の金英哲(キム・ヨンチョル)副委員長が参加した。
南側からは、国家情報院の徐薫院長が参加した」として、金正恩氏に随行した妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長の名前は
挙げなかった。
同通信の報道全文は次のとおり。
歴史的な第4回北南首脳対面最高指導者金正恩委員長が文在寅大統領と再会して会談を行う
【平壌5月27日発朝鮮中央通信】歴史的な第4回北南首脳対面と会談がチュチェ107(2018)年5月26日、
板門店のわが方の地域の統一閣で電撃的に行われた。
朝鮮労働党委員長で朝鮮国務委員会委員長であるわが党と国家、軍隊の最高指導者金正恩同志が板門店の統一閣へ出向いて
文在寅大統領と会って会談を行った。
北南関係の新しい出発と和解・団結の新時代を開いた平和の象徴として全世界の耳目が集中された歴史の地、板門店で
29日ぶりに北と南の最高首脳たちの意義深い対面がまたもや成された。
会談場である板門店の統一閣には文在寅大統領を迎接するために朝鮮人民軍儀仗兵が整列していた。
金正恩委員長は、板門店分離線を越えてわが方の地域の統一閣に到着した文在寅大統領を温かく迎え、対面のあいさつを交わした。
両首脳は1カ月ぶりに歴史的な場所でまたもや歴史的な対面をするようになった喜びと嬉しさを禁じ得ず、固く握手した。
会談に先立って文在寅大統領は、板門店のわが方の地域の訪問を記念して統一閣の芳名録に「韓半島の平和と繁栄、
朝鮮民主主義人民共和国の金正恩委員長と共に! 2018.5.26 大韓民国大統領 文在寅」との一文をしたためた。
金正恩委員長と文在寅大統領は歴史的な第4回北南首脳対面を記念して固く手を取って意義深い写真を撮った。
金正恩委員長は、文在寅大統領を随行した南側の人士たちといちいち握手し、喜びを交わした。
続いて、金正恩委員長と文在寅大統領間の会談が行われた。
会談には、わが方から朝鮮労働党中央委員会の金英哲副委員長が参加した。
南側からは、国家情報院の徐薫院長が参加した。
会談では、第3回北南首脳対面で合意した板門店宣言を迅速に履行し、朝鮮半島の非核化を実現し、地域の平和と安定、
繁栄を成し遂げるために解決すべき問題と現在、北と南が直面している問題、朝米首脳会談の成功裏の開催のための深みのある
意見の交換が行われた。
金正恩委員長と文在寅大統領は、全同胞の一様な熱望がこもっている板門店宣言が一日も早く履行されるように双方が
互いに信頼し、配慮し、共同で努力しなければならないということについて意見を同じくした。
北南の両首脳は、北南高位級会談を来る6月1日に開催し、続けて軍事当局者会談、赤十字会談をはじめ部門別会談も
加速的に推し進める問題を合意した。
北南の両首脳は、朝鮮半島の非核化を実現するために共同で努力するという立場を表明し、今後、随時会って対話を積極化し、
知恵と力を合わせていくことについて見解を同じくした。