米大使館「韓国が外国公館保護を強化することを強く促す」
2019/10/19 10:01 朝鮮日報
親北団体に侵入された米大使公邸
「urge」という強い表現を使用
文正仁特補、「米国大使館でデモしてこそ米国は変わる」と先月発言
駐韓米国大使館は、18日に発生した大使公邸乱入事件に関連して「大韓民国が、全ての駐韓外交
公館を保護するための努力を強化することを強く促す(urge)」という声明を出した。外国公館が
接受国の政府に向けて、何らかの措置を「強く促す」というのは、外交的には極めて強い表現だ。
元外交官は「urgeという表現は通常、敵性国に使うもので、同盟の間ではあまり使わない」と語った。
先に米国側は、2015年3月にマーク・リッパート駐韓米国大使(当時)が刃物を持った反米運動家に
襲撃された際には「暴力行為を強く糾弾する」とだけコメントし、韓国政府を直接批判したり遺憾を
表明したりはしなかった。18日の乱入事件当時、公邸にはハリー・ハリス大使と家族はおらず、
実質的被害はなかった。それにもかかわらず、リッパート大使襲撃事件より今回の事件の方がはるかに
深刻と認識していることを明らかにした。
米大使館は「大使の公邸へ不法侵入する事件が14カ月ぶりに再び起きたという点を、強い懸念と
共に注目している」ともコメントした。昨年9月にも朝鮮族の女性(43)が夜10時ごろ大使公邸に
無断侵入したが、それから1年余りではるかに深刻な公邸侵入事件が発生したことを、米国側が問題に
しているのだ。
外交関係者らは、今回の事件は激烈な「反米キャンペーン」の信号弾ではないかと懸念している。
現在の韓米関係は、対北・対日政策をでの意見の違い、防衛費分担金を巡る対立などでややぎくしゃく
している状況だ。外交消息筋は「トランプ政権が北朝鮮と交渉している間は、韓国国内の親北・反米
勢力は静かにしていたが、米朝膠着・対立が長期化の局面に差し掛かれば、『単純な事件』一つが
根深い反米感情に火を付けかねない」と分析した。
これに関して、文正仁(ムン・ジョンイン)大統領特補(統一・外交・安全保障担当)は先月、
「米国大使館前で市民がデモしてこそ(米国は)変わる」と発言した。
ビンセント・ブルックス元韓米連合司令官は最近、あるセミナーで「(大規模な反米デモにつながった)
過去の火種が再び大きな炎にならないよう防がなければならない」と語った。
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