J 松本潤
S 前回参照
Y 前回参照
それぞれの出会い
JとSの妻子
東京近郊のバラ園にて
5月のうららかなある平日、10日振りの休みを、お気に入りのバラに囲まれてJはご満悦である。
聴力に障害のある子供達の遠足グループが来園中で、オーナー夫妻の話を、保護者たちと子供達が手話で通訳いていた。オーナー夫妻の長女 咲(サキ)は、Jと話したくてウズウズしているが、遠足のサポート中でままならない。ある女の子の帽子がとんでしまい、これはチャンスと、咲はJに帽子をとってくれるように頼む。
ばらの木に引っかかった帽子の裏側にある 名前に一瞬目を止めるが、Jは微笑みながらそれを返す。
YとSとJ
新人研修を終えて、Y達は早速飲み会に参加する。研修でお世話になった先輩諸氏がーちらほらいる中、一番人気はS。できる風情と結婚していて安全かつ、かっこいいからである。そんな中、Sのカラオケに、はしゃぐYをみて、Sは学生時代の妻を思い出していた。そして、Yの勤務先が、自分の担当地域にあることを知る。
遅れて参加したJは、参加しているメンバーを観察していた。だいたいの人間関係は把握しているが、新しい感情の波を見ているのも面白い。SとYの関係にやや危うさも感じていた。
大まかなライン
YとSは、付き合い始める。Yに妻の若かりし頃を重ねるSが、仕事で面倒をみつつ、酒の勢いでアプローチする。Yは大学時代に一人だけ付き合った先輩がいたが、二股をかけられていて、自分からやめたのが唯一つ恋愛経験なのだが、
今回も押し切られてその気になってしまう。
一方、Jは、家庭での事件続きに悩まされている。
とうとう伯母が家出したりとひと騒ぎがあるが、ある日、伯母をバラ園に連れ出す。何故なら、伯母はかつて庭をバラでいっぱいにしたかったからだ。その帰り、立ち寄った店がYのいる店舗だった。
Yは、上品な年老いた婦人を、笑いながら支えて歩くJを見て、新鮮な驚きを得る。会社では真面目で、厳しい雰囲気の彼なのに、その柔和な表情におどろく。そして、バラ園のバッグを見てつい声をかけてしまう、何故なら彼女もバラが好きだったからだ。
不倫という事実にしだいにバランスを失い始めるY。SはYも、家庭も両方失うつもりはない。逢瀬のたびに、口論をするようになる。
一年が経ち、またバラの季節がめぐってくる。母の日のセールの後は、父の日セールである。
プレゼントセールを続ける中、自分の父へのプレゼントを決めかねていたYは
初めてバラ園を訪れる。父の日の数日前に。まだSと別れられない後ろめたさと、父への感謝と、複雑な思いを持っていた。
そこで、手話で会話する女の子と母親に出会う。Sの家族のことを知るYは、嫌な予感を持ちながら見ているとオーナー夫妻と親子の会話から、Sの妻子だと確信し、その場を立ち去る。
その時、Jが彼女の前に現れる。
ただならぬ様子に、Jは、紅茶を飲もうと誘う。また伯母とバラを見にきていたのだが、オーナー夫妻の娘、咲が伯母との散歩に付き合っていてくれていた。
静かな庭園の中で、光と風を浴びながら飲む紅茶に、Yは落ち着こうしていた。
そこへ、咲が、伯母を連れて戻ってくる。当然、Jと語らうつもりであったのに、予期せぬ女の出現に明らかに不機嫌になるが、Jは、知らぬ顔をしている。
伯母は、機嫌はいいものの、同じ話、同じ質問を繰り返していて、
Jは、その手をさすりながらニコニコと話を聞いている。
ただそれだけなのに。Sは、こんな風に私を大事にしてくれるんだろうか。私の家族にも優しくしてくれるのだろうかYの眼から涙が不覚にも流れ出る。
Jは、Yが嘘をつけない人間だとわかっていた。彼女が悩んでることも。
けれど、自分に何ができるというのだ。悩んでるなら、その原因を断ち切ればいい、わかっているのにそれが出来ないで泣くのは馬鹿だと思っていた。
「父に白いバラでもプレゼントしようかな!」気持ちを切り替えようと勢いよく立ったYは、
咲と一緒に鉢植えが並ぶコーナーへ向かう。「ごちそうさまでした、おばさま、お邪魔しました!」伯母はにっこり微笑みながら姿勢をただして、「またおいでなさい」
「白いバラを父に」その言葉に、Jはツンとした痛みを覚えた。
父は三回も愛人のもとに行き、最期は突き返されて病で死んだ。
三回目に出て行った時、俺が母と家を守る、お前なんかいらないと思った。
帰ってきた父は、ボロボロでぺちゃんこになっていた。母は、「…ふ」と言って病院に連れて行き、父は二度と家には戻れなかった。
たくさんの管と、花に囲まれた病室で、父は何も見なかった。
誕生日に、白いバラを一輪だけ持って行った。覚えているだろうか。
小学生のとき、父の日に花屋に行ったら小さなブーケはもう売り切れていて200円で買えたのは一輪のバラだけだった。
儚そうな命の花と、色鉛筆でそれを描いてカードを作った、プレゼント。
父は喜んで、特にカードをワードローブの内側に貼ってくれた。俺は、それを見て支度する父がうれしかった。
病室で、一輪の白いバラを持つ俺を見た。父が目を見開いて見てくれた。
Yは、Jに会うのを冒険しているように思い、Sと比べていた。
Jは Yの顔を見るのが楽しみになっている自分に驚き、一方で、何の支障もなく仕事をこなすSが憎らしくなっていく。
今後。
伯母は痴呆症が進み、老人施設に入るが、何らかにより、Jは、自分は伯母の子ではないかと疑う、結果、伯母は未婚のままJを産み、Jの両親が育てていた事がわかるが、伯母は、父親のことは、誰にも明かしていなかった。
Sの妻がYの存在をしり、Sが結論を迫られる。
しかし、妻は迷いながらも夫を愛している自分を認め、時が解決してくれると自らを言い聞かせ、夫に家庭に帰ってきてくれるように頼む。
一人娘は、両親の心の機微を感じていた。彼女にはほかの女の事など知る由も無かったが、父親を失う恐怖におののく。
両方とも捨てられないというSに対しYは、他にデートしている相手がいると告げる。
Sは、嫉妬しYをつけ回すようになる。
人事部に不正操作や横流しの情報が入り、捜査が開始され、その際にSの行動にも調査が。
SとYの関係が明るみになるところだったが、Yの名前はJが隠す。
しかしながら、Sは、上司から叱責を受け、チームの部下から不信を買い孤立する。
Sは、Yの相手がJであることを突き止め、探偵を使ってJを誘惑させYからはなそうとする。
その際、Jの複雑な家庭をしり、Yの前で彼のことを愚弄する。
はなから恋愛を諦めているJは、Yの前で恥じることもないが、Sを憐れむ。
Yは、急激にSから気持ちが離れる。
以降、JとY心を通わせ結ばれる方向。Sがもう一回くらいJに攻撃。
その前に、Jが何故恋愛を避けるのか、実父は父の友でとか、
Yの留学先のイギリスで父の消息が知れるとか、いっぱい枝葉考えてるんですけどーーー
とりあえず、ここまで。(書きながらJ以外を間違え出す失態、だいぶ直しました)
ただ単に
潤様が思い悩む顔と、バラの中で微笑む顔を見たいだけっていうーーーー
S 前回参照
Y 前回参照
それぞれの出会い
JとSの妻子
東京近郊のバラ園にて
5月のうららかなある平日、10日振りの休みを、お気に入りのバラに囲まれてJはご満悦である。
聴力に障害のある子供達の遠足グループが来園中で、オーナー夫妻の話を、保護者たちと子供達が手話で通訳いていた。オーナー夫妻の長女 咲(サキ)は、Jと話したくてウズウズしているが、遠足のサポート中でままならない。ある女の子の帽子がとんでしまい、これはチャンスと、咲はJに帽子をとってくれるように頼む。
ばらの木に引っかかった帽子の裏側にある 名前に一瞬目を止めるが、Jは微笑みながらそれを返す。
YとSとJ
新人研修を終えて、Y達は早速飲み会に参加する。研修でお世話になった先輩諸氏がーちらほらいる中、一番人気はS。できる風情と結婚していて安全かつ、かっこいいからである。そんな中、Sのカラオケに、はしゃぐYをみて、Sは学生時代の妻を思い出していた。そして、Yの勤務先が、自分の担当地域にあることを知る。
遅れて参加したJは、参加しているメンバーを観察していた。だいたいの人間関係は把握しているが、新しい感情の波を見ているのも面白い。SとYの関係にやや危うさも感じていた。
大まかなライン
YとSは、付き合い始める。Yに妻の若かりし頃を重ねるSが、仕事で面倒をみつつ、酒の勢いでアプローチする。Yは大学時代に一人だけ付き合った先輩がいたが、二股をかけられていて、自分からやめたのが唯一つ恋愛経験なのだが、
今回も押し切られてその気になってしまう。
一方、Jは、家庭での事件続きに悩まされている。
とうとう伯母が家出したりとひと騒ぎがあるが、ある日、伯母をバラ園に連れ出す。何故なら、伯母はかつて庭をバラでいっぱいにしたかったからだ。その帰り、立ち寄った店がYのいる店舗だった。
Yは、上品な年老いた婦人を、笑いながら支えて歩くJを見て、新鮮な驚きを得る。会社では真面目で、厳しい雰囲気の彼なのに、その柔和な表情におどろく。そして、バラ園のバッグを見てつい声をかけてしまう、何故なら彼女もバラが好きだったからだ。
不倫という事実にしだいにバランスを失い始めるY。SはYも、家庭も両方失うつもりはない。逢瀬のたびに、口論をするようになる。
一年が経ち、またバラの季節がめぐってくる。母の日のセールの後は、父の日セールである。
プレゼントセールを続ける中、自分の父へのプレゼントを決めかねていたYは
初めてバラ園を訪れる。父の日の数日前に。まだSと別れられない後ろめたさと、父への感謝と、複雑な思いを持っていた。
そこで、手話で会話する女の子と母親に出会う。Sの家族のことを知るYは、嫌な予感を持ちながら見ているとオーナー夫妻と親子の会話から、Sの妻子だと確信し、その場を立ち去る。
その時、Jが彼女の前に現れる。
ただならぬ様子に、Jは、紅茶を飲もうと誘う。また伯母とバラを見にきていたのだが、オーナー夫妻の娘、咲が伯母との散歩に付き合っていてくれていた。
静かな庭園の中で、光と風を浴びながら飲む紅茶に、Yは落ち着こうしていた。
そこへ、咲が、伯母を連れて戻ってくる。当然、Jと語らうつもりであったのに、予期せぬ女の出現に明らかに不機嫌になるが、Jは、知らぬ顔をしている。
伯母は、機嫌はいいものの、同じ話、同じ質問を繰り返していて、
Jは、その手をさすりながらニコニコと話を聞いている。
ただそれだけなのに。Sは、こんな風に私を大事にしてくれるんだろうか。私の家族にも優しくしてくれるのだろうかYの眼から涙が不覚にも流れ出る。
Jは、Yが嘘をつけない人間だとわかっていた。彼女が悩んでることも。
けれど、自分に何ができるというのだ。悩んでるなら、その原因を断ち切ればいい、わかっているのにそれが出来ないで泣くのは馬鹿だと思っていた。
「父に白いバラでもプレゼントしようかな!」気持ちを切り替えようと勢いよく立ったYは、
咲と一緒に鉢植えが並ぶコーナーへ向かう。「ごちそうさまでした、おばさま、お邪魔しました!」伯母はにっこり微笑みながら姿勢をただして、「またおいでなさい」
「白いバラを父に」その言葉に、Jはツンとした痛みを覚えた。
父は三回も愛人のもとに行き、最期は突き返されて病で死んだ。
三回目に出て行った時、俺が母と家を守る、お前なんかいらないと思った。
帰ってきた父は、ボロボロでぺちゃんこになっていた。母は、「…ふ」と言って病院に連れて行き、父は二度と家には戻れなかった。
たくさんの管と、花に囲まれた病室で、父は何も見なかった。
誕生日に、白いバラを一輪だけ持って行った。覚えているだろうか。
小学生のとき、父の日に花屋に行ったら小さなブーケはもう売り切れていて200円で買えたのは一輪のバラだけだった。
儚そうな命の花と、色鉛筆でそれを描いてカードを作った、プレゼント。
父は喜んで、特にカードをワードローブの内側に貼ってくれた。俺は、それを見て支度する父がうれしかった。
病室で、一輪の白いバラを持つ俺を見た。父が目を見開いて見てくれた。
Yは、Jに会うのを冒険しているように思い、Sと比べていた。
Jは Yの顔を見るのが楽しみになっている自分に驚き、一方で、何の支障もなく仕事をこなすSが憎らしくなっていく。
今後。
伯母は痴呆症が進み、老人施設に入るが、何らかにより、Jは、自分は伯母の子ではないかと疑う、結果、伯母は未婚のままJを産み、Jの両親が育てていた事がわかるが、伯母は、父親のことは、誰にも明かしていなかった。
Sの妻がYの存在をしり、Sが結論を迫られる。
しかし、妻は迷いながらも夫を愛している自分を認め、時が解決してくれると自らを言い聞かせ、夫に家庭に帰ってきてくれるように頼む。
一人娘は、両親の心の機微を感じていた。彼女にはほかの女の事など知る由も無かったが、父親を失う恐怖におののく。
両方とも捨てられないというSに対しYは、他にデートしている相手がいると告げる。
Sは、嫉妬しYをつけ回すようになる。
人事部に不正操作や横流しの情報が入り、捜査が開始され、その際にSの行動にも調査が。
SとYの関係が明るみになるところだったが、Yの名前はJが隠す。
しかしながら、Sは、上司から叱責を受け、チームの部下から不信を買い孤立する。
Sは、Yの相手がJであることを突き止め、探偵を使ってJを誘惑させYからはなそうとする。
その際、Jの複雑な家庭をしり、Yの前で彼のことを愚弄する。
はなから恋愛を諦めているJは、Yの前で恥じることもないが、Sを憐れむ。
Yは、急激にSから気持ちが離れる。
以降、JとY心を通わせ結ばれる方向。Sがもう一回くらいJに攻撃。
その前に、Jが何故恋愛を避けるのか、実父は父の友でとか、
Yの留学先のイギリスで父の消息が知れるとか、いっぱい枝葉考えてるんですけどーーー
とりあえず、ここまで。(書きながらJ以外を間違え出す失態、だいぶ直しました)
ただ単に
潤様が思い悩む顔と、バラの中で微笑む顔を見たいだけっていうーーーー