ヒナフキン への投稿
写真はお借りしました
縄文土器の縁には何故突起が付いているのか
飾り突起については神秘数であるものと考えています。
前期中期には遺跡配置から、二至二分が認識されていたものと思います。
太陽の運行を司る数として、その聖なる数は四でした。
中期から後期には、その後季節を分ける四立が認識され三突起の飾りが現れ三が聖なる数としてさらに重視された。
三という数は太陽と月の運行を関係づける数字ですから、神秘数となるでしょう。
そのことは土器模様や土偶に於いても特に三本指の模様が出ていることから分ります。
三、四という数は太陽暦と太陰暦に関係するもので、聖なる数に基づくものと考えます。
「 ―機能的には意味はなく、何らかのシンボルであろう。」
とされていますが、その通りと思います。
土器の突起の機能性を担うものは装飾が無いもので、シンボルとするものは装飾されているように考えます。
引用ーーーーーー
3 縄文デザインについての10の疑問点
前から疑問に思っている縄文土器・土偶の不可解なデザインについて、私の疑問点を列記しておきたいと考えます。
① 縄文土器・土偶などに造形された多様な造形は「芸術」か「模様」か「シンボル」か「絵文字(記号)」か?
―作者の思い付きのデザインか、明確なメッセージ性があるのか?
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② 日用な実用品と作家性のあるものとの区別はあるのか、あるとすれば比率はどうか、分業体制があったのか?
―製陶集団、縄文芸術家はいたのか?
③ デザイン力・造形力のある縄文作家・職人が、なぜ写実をせず抽象的なデザインとしたのか?
―旧石器時代のスペイン・フランスのアルタミラ洞窟壁画のような写実的表現力があったにも関わらずなぜ写実しなかったのか?
―写実忌避の理由があったとすれば何か?(写実は霊(ひ)を抜き取るなど)
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④ 縄文土器や土偶、耳飾りなど、なぜ異なるデザインを好んだのか?
―実用的な日曜品として同じものを作れたはずである。
―縄文人は芸術家か?あるいはコピーを忌避する宗教的な理由などがあったのか?
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⑤ なぜ縄文土器側面に隙間なく絵模様を付けたのか?
―空白を嫌う人間の本性なのか?
―障がい者アートのように繰り返しが楽しいのか?
―刺青と同じような宗教的意味があるのか?
―「耳なし芳一」の体へのお経の書き付けのような宗教的理由なのか?
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⑥ 縄文土器の縁になぜ4個(中には3個、1個)の把手様の飾りを付けたのか?
―機能的には意味はなく、何らかのシンボルであろう。
―これまで「蛇体把手」とされているものは、背中の突起から見て「オオトカゲ」ではないか?
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⑦ 人面付土器は何を表現しようとしたのか?
―なぜ壺や灯明台(蚊取器)全体を女性とみたのか?
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⑧ 壊れやすくて重い個性的土器がなぜ広域化したのか?
―製作者の移動、献上品(威信財)、交易品、妻問婚の贈物、神との共食の宗教的土器鍋など
⑨ なぜシンプルな「土師器」に変わったのか?
―信仰思想・対象が変わった、舟で運ぶ米の交易容器が必要となった、労働集約型の水田稲作に伴い土器製作がシンプル化したなど
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⑩ 縄文デザインはわが国オリジナルか、宗教やデザインなど他地域にルーツがあるか?
―東南アジア・中国の蛇・龍信仰
―ドラヴィダ族の「ポンガ」の土器鍋?