血液疾患が発覚してからも、父の暴言やカッとすると物を投げつけたり、思い通りに動かないと殴ったり蹴ったりするのは変わりませんでした。
1度おでこの辺りを殴られたことがあってその時は顔の1/4が青あざになり、それを髪の毛で隠したつもりで登校したのですが、担任に保健室に連れていかれてしつこく理由を聞かれたことがあったなぁ〜
その時は、塾をサボって家にいて漫画の本を読みふけっていたのが殴られた理由でした。
まぁ、サボった私もあかんのやけど( ̄▽ ̄;)
病気に関しては、誰にも言えませんでした。
何か悪いことのような気がして。
ひたすら隠していました。
病院に行く日は休むので、私の印象は体の弱い子だったと思います。
両親も誰にも話さず2人で私が病気になったのは自分達のせいではないと何かあると擦り付け合いをしていました。
止血の方法ですが、血液製剤を投与します。
粉を溶かして血管注射でゆっくり投与します。
エイズが問題になった時も、私の通っていた大学病院は独自に熱処理をしていたのですが、当時は厚労省の認可が下りていなかったので、その都度承諾書に捺印して打っていました。
エイズになるより良いですから。
幸い私はエイズにもB,C型肝炎にも感染することがありませんでしたがラッキー❗以外ありません。
こうして24歳で担当医が退官するまで1人の先生でした。
24歳から担当してくれた先生は1年前退官するまでずっと一緒に考えてくれましたが、この先生は私にとって歳の離れた兄のような人でした。
23歳で結婚しましたが、流石に黙っているわけに行かず病気の話をしました。
ひょっとしたら子供に遺伝するかもしれないことも含めて。
それでも良いと言われ、喜んで嫁いだ訳ではありませんでしたが結婚しました。
何度か両親に止めたいと話したのですが、父は
「何の不満があるんだ❗病気でも貰ってもらえるんだからありがたいと思え❗」
そう言われました。
何か愕然として「私は嫁がなきゃダメなんだ」そう思ったのを覚えています。
夫が原因でなかなか子供が出来ませんでしたが、人工受精で男の子を二人授かりました。
長男は心房に穴が開いていて、そのまま閉じなかったので、今は卵円孔開存症ですが血液疾患は遺伝しませんでしたが、次男に遺伝しました。
自分を責めました。
2度目の人工受精を拒めば良かったとか色々。
しょっちゅう鼻血を出して、しょっちゅう入院をして、気持ち悪くなるからイヤだ❗というのを押さえつけて点滴していました。
次男は病気を隠そうとしないので正直ハラハラしていました。
そんな中、長男が7歳、次男が3歳の時に離婚しました。
椅子に座って食事をしている長男を腕で払い椅子ごと倒したり色々ありましたが、留目は出血の止まりにくい次男の顔面を殴って酷い鼻血を出させて入院騒ぎがあった時でした。
先生は警察に届けると言ったのですが頼み込んで私と夫との話し合いで離婚となりました。
実家には帰ってくるなという両親だったので、子供を2人抱えて必死でした。
思い出そうとしてもどう生きてきたのかよく思い出せません。
いくつか仕事を掛け持ちをしていたことは覚えています。
血液疾患に関して隠さなかった次男は、小学校に上がると、同じクラスの生徒の前でカミングアウトしたのです。
「病気だからお友だちになってくれないなら、そんな子は友達にはなれないからいい。
病気でも友達になってくれる子だけでいい。」
この子は強いのか何なんだろうと考えたりしてました。
それに関しては担当医から色々な指導を受け、保護者会で絶対に話しにあがるからと対策も教えて貰いました。
保護者会当日、エイズとか大丈夫なのかなど想定される質問が出揃い私は話しました。
「エイズや肝炎検査は陰性です。
熱処理されるようになったのでこれから先のエイズは考えられません。
1つお尋ねしますが、この中で虫垂炎でも何でも構いませんから手術と言うものをしたことがある人はいられますか?」
そう聞くと何人かが手を上げました。
私はそのまま続けました。
「今手を上げたかた、エイズや肝炎検査をしたことがありますか❓️
手術を受けたことが有る方は血液製剤を使っています。
輸血の同意書にサインをしたはずです。
血液製剤は輸血と同じ扱いです。
術後は誰でも血液製剤を使うんです。
それくらい身近な薬です。
もし不安な方が居られましたら検査を受けられると良いと思います。」
これだけ話したら、何も言われませんでした。
色々教えておいてくれた先生に感謝です。
こんな調子の次男に私も鍛えられ、共に病気であることを隠すのを止めました。
これを読んで不安になった人は1度検査をしてもらっても良いかと思います。
妊娠すると無条件で検査があるのでその時に陰性であれば何も問題は無いはずです。
このフォンビィレブランド病は血友病と同じ括りですが血友病と違うのは男女どちらにも発病するということです。
12番目の遺伝子に異常があってなります。
軽症から重症色々ですが発病します。
ちなみに私で中等度です。
70%は遺伝ですが私のように健康な両親から突然変異で発病するのは30%程度の人です。
この50年、医療は進みました。
しかしこの分野で進んだのは、血液製剤が熱処理されるようになったことだけです。
患者数が少ないほど進歩は少ないのです。
返して言えば、患者数が多いほど進歩があるのです。
フォンビィレブランド病に関してはここまでとしておきます。
もし何か聞きたいことがあればコメントにでも書いて頂ければ分かる範囲でお答えします。