最終アメリカ戦、試合開始前から既にメダル圏外が決まり、その一方でアメリカは勝たなくては悲願のワールド・カップ金メダルならずという、双方重い緊迫感の中に居た。これは結果論ですが、この雰囲気が意外なる試合結果をもたらした様に思えてなりません。日本としては「勝ってもダメなら」ヤケのヤンパチ・・ここは一発最後の力を出し切って、悔いの残らぬ試合を…という思いが有った事でしょうし、方やアメリカとしては勝たなければならない(それもフルセットにしてはいけない)、という意気込みとプレッシャーの狭間にあったのだと思います。この異いが試合を決定づけた大きな要因になったのではないでしょうか。そう考えれば、日本があのメンバーでアメリカに3-0のストレート勝ちが出来た理由も容易に頷けるのです。そう、最後の最後迄真鍋監督は選手起用を誤っていたのです。中には『それでも勝てたのだから、間違いではなかった』と言う人もいるでしょう。そんな声も聞こえてきそうです。確かに結果だけを見れば、そうとも言えるでしょう。しかしチーム・プレイとしてのバレーボールを見た場合、必ずしもそうとは言えないでしょう。いかなる時でも、よりベストな布陣を用いるべきです。この試合で勝てたのは、竹下・佐野・山口が派手さは無いものの、うまく機能して流れを生み出していたからという事を忘れてはなりません。この大会でベスト・セッターには竹下が、ベスト・リベロの2位には佐野が選ばれた事は大注目するべきです。もともとそれだけの逸材ではあったのですが、ここで選ばれたという事に多大な価値が有るのです。大会を通しての結果8勝3敗での4位というのは、メダルにこそ手が届かなかったものの、真鍋監督の采配ミスを補って余りあるものだからです。新しい芽もはっきりと見えてきました。新鍋理沙・岩坂名奈に座安琴希の21歳トリオ。この三人はいずれ大きな脚光を浴びる選手になる事でしょう。期待大です。
『野球は筋書きのないドラマ』、『勝負は下駄をはくまで判らない』とよく言われますが、バレーボールの世界でも同じ様な事が言えたのですね。山本・井上を欠いて狩野まで順調ではなかった事に加え、山口や迫田をベンチ組にしてしまったこの大会で次回が見えてきたというのは、大きな布石となった・・と言えるでしょう。何度も繰り返しになりますが、問題は真鍋監督そのものです。人材はいるのです。あとは作戦と選手の起用法だけなのです。来年5月、オリンピック最終選考を兼ねたアジア大会で再三にわたる同じ過ちをしない・・という事に尽きます。あと半年余り、監督、よ~く考えて下さい。『筋書きのないドラマ』は、いつでも在るというものではありませんよ。
それにしても皆さん、どうもお疲れ様でした。早く疲れを取り除いてVリーグの方でも頑張って下さい。
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