気の向くままに junne

不本意な時代の流れに迎合せず、
都合に合わせて阿らない生き方を善しとし
その様な人生を追及しています

(‘77) 5月17日 (火) #1 喫茶ザボン

2023年06月18日 | 日記・エッセイ・コラム
午前十時。一分たりともズレる事無く竹富丸は東桟橋を離れ眼の前の(八重山に於ける)都会、石垣島を目指した。船尾に立ちスクリューの跡の白波を、そして遠ざかる竹富を見詰めながら、今回の旅の第二部とも言える舞台の開幕を(その悦びを)噛み締めていた。
約二十分後石垣の波止場に着くと、意外にもどうした事かオッチャンが待機していた。
「あれ…オッチャン、どうしたの?」
「なんや知らんが、ここに来れば二人に出会う様な気がしてな、どうせ船もまだ出ん事やし、暇を持て余しとって他にやる事も無かったから、よし、ホナラ行ってみようかいな…って、来とったんや」
何とまあ、最近の私に負けず劣らずの予知能力ではないか?
バスターミナルで川平行きの時刻を調べ、明美がちょっとトイレに行っている間に、私はオッチャンと立ち話し。
「オッチャンはこれからどうするの? 私はあの娘とパイン農園に行ってから、一時三十分のバスで川平を案内する予定なの。まあ、それ迄はお茶でも飲む時間は有るけど」
そんな事を話していると明美が戻って来た。
それで兎に角喫茶店を探し歩き始めた。何処にしようとアレコレ言っているのもほんの僅かの間であった。
「民芸調の喫茶店が有るって聞いたけど、遠いいの?」
「ううん、すぐそこ…」
「じゃ、そこにしない?行ってみたいわ」
いとも簡単に明美の一言で決まってしまった。時に十時四十分。三人は『ザボン』の扉を開けたのである。もう何度も訪れている店なので、新たに何かを感じるという事は無いのだけれど、この…私には何でもなく思える…小さな喫茶店を、明美はたいそう気に入ってしまったらしい。確かに一風変った店ではある。何を話していたのかなどは覚えていないが、多分八重山の事についてが話題であったのだろう。オッチャンに会った事もそうだけれど、今ここでザボンに入った事も予定外の事だった。とは言っても全然入るつもりが無かったと云うわけではない。ただ早すぎただけである。
十二時十分頃、このザボンを出てから扉口前で撮った写真には楽しさに満ち溢れた明美が私と一緒に写っている筈。無論シャッターはオッチャンの役目でであった。そしてオッチャンの見送る姿を背に、私と明美はタクシーで『バラビドー・パイン農園』に向かったのである。
これは沖縄で見つけ気に入った沖縄の煙草。


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3 コメント

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Unknown (八丁堀)
2023-06-18 16:58:45
こんにちは。

バイオレット、今も売っているんでしょうか。ハイトーン、ウルマと会社への土産に買いました。

懐かしく想い出しました。
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Unknown (junne-junko)
2023-06-18 19:37:51
いらっしゃいませ
めんそ~れ、八丁堀さん。
煙草の販売に関しては、
ハイトーン…2011.
ヴァイオレット…2018.
に、其々販売は終了しています。
残る「うるま」は2011.7.(去年の今頃)時点で530円で売られてはいましたけれど、今現在は判りません。ついでながら、ハイトーンが消え去った時、うるまは確か190円ぐらいだったかな?! それが現在は2022年(去年)、530円でした。でも簡単には手に入らなそうですよ。
私はVioletが好きでした。
沖縄フアン…ですか?
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Unknown (junne-junko)
2023-06-18 19:53:50
ゴメンナサイ、書きミスが有りました。
8行目のカッコから
11行目の「〜時」…迄は、重複表記になってしまいました。読み難くなってしまい申し訳有りません。
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