気の向くままに junne

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その様な人生を追及しています

'15. 世界遺産になって群がる人々

2015年05月06日 | 日記・エッセイ・コラム

また、世界遺産に登録・嬉しいニュース。

 そう、確かに日本人としては胸を張れる事柄なのですけれど、この様な時、私はいつでも疑問に・不可解に思う事が有ります。

 

それは普段殆どの人達が関心を示していなかったのに、「世界遺産登録」ともなると、異常とも言える様な、急激な関心の高まりです。(それが悪い事と云うのではありません)。この日常生活には通常無縁な話題に依って、一気に国民的意識に変貌してしまい、俄かに興味の集中が起こる不思議さです

 

 「世界遺産」の話題が起こらなければ、相変らず無関心で興味の対象にもならなかった事が、ある日突然その存在意味が変ってしまうのです。勿論、そう云った人達ばかりではなく、少数派であっても普段から興味の対象としている人達がいるというのは承知しています。私がここで取り上げている問題は、前者の人々、つまり(繰り返しになりますけれど)事が起きて初めて群がってくる『流行マニア』の様な人達の『関心のいい加減さ』に付いてです。

 「今回の世界遺産」の関しては折りしも春の大型連休中という事も有って偶然その場に居合わせた人達もありましたけれど、それでも発表の翌日には予定を変えて赴いた人達が既に出現。そして恰も昔から興味が有ったかの様に振る舞っていました

 今に始まった事では有りません。三保の松原を含む富士山の登録や、高岡製紙場などでも同様の事が起きていました。元々人気の有る観光地でしたけれど、「世界遺産登録」直後には急激に観光客が増えたのはご存知の通り。

 

 何かの大きな(権威の有る)切っ掛けが無ければ、興味の対象として行動に移す事に思い当らない。それはそれで仕方のない事だというのは良く解るのですけれど、問題は、そう云った風潮が一気に高まり、その時点での行動に走るという事なのです。どうして人より早くそうしなければならないのでしょうか? 結果、急激な混雑を招くばかり。「早ければ早い程優越感を得られる」とでも思っているのでしょうか?

 日本人はとかく並ぶのが好きな様ですね。スカイツリーが出来た時でも、いつでも入館出来るのに、わざわざ高い入場料を払っい入場予約券を手に入れてでも出来立ての時期を求める。私には愚かな行動としか思えません。

 同様な事は寝台特急の最終運行の時にも見られましたね。あの時ばかりは「俄か鉄ちゃん」が急増した様にも思えました。本当に鉄道が好きな人達もいたでしょうが、普段は新幹線などに乗り、寝台車に乗っていない人達が多かったというのも事実でしょう。そんな人達が(イベント・マニア)が大挙するのです。これは何に付いても同じですよね。普段は放っておきながら…、本当のマニアと言えるのでしょうか?

 

 余談を挟みましたけれど、「世界遺産」も同様だと言いたいのです。普段気にも留めない圧倒的に多くの人々が、新たなブームが始まり、乗り遅れない様に急激な関心の高まりを生み出している事に、何故か違和感を感じないではいられないのです。

世界遺産」ですから一過性のものにはならないでしょうけれど、どうせ訪れるならば、精神的にも時間的にも、もっと余裕を以ってお出掛けして頂きたいものです。 こんなに嬉しいニュースなのですから。

 



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