「惜しい」という言葉は意味を持たない試合の世界。それでもやはり「惜しかった」と言いたくなってしまう内容でした。つまりはそれだけいい試合をしていた・・・という事なのです。その中でも取り分け奈穂ちゃんのプレーが目に留まってしまいました。なんと球際での体幹の強さ、相当トレーニングと練習を積み上げて来たんだな・・というのがはっきりと判る程でした。おまけに走ること、走ること。一体どこまでスタミナが続くのだろうと思ってしまう程でした。急成長を遂げていると言われるのも、容易に頷けてしまいます。きりっと引き締まった顔はとても好感のもてる、いい表情でした。
特に相手はこれ迄1勝4分け21敗のアメリカでしたのですから、尚更にそう思ってしまいます。奈穂ちゃんに限らずこの試合を通して、次にオリンピックで組まれるであろうアメリカとの戦い方を、学んだ事でしょう。その意味でこの引き分けは、意味の有ったものでしょう。
前半32分の得点シーンは奈穂ちゃんから何と前線へ詰めていた、右サイドバックの近賀ゆかりへのパスから生まれたもの。彼女も走った、走った。これが『なでしこ』が目指している姿の片鱗なのでしょう。となるとどうしても苦言しか出て来ないのが例の永里なのです。この試合に於いてもパスには間に合わない、インターセプトされ放題、パス・ミスがやたらと多い。足は遅く、動く範囲も狭い、おまけにシュートの精度は最悪。今度観る機会のある人はその辺に注意して見て下さい。足の止まっているシーンの長い事に気が付くでしょう。佐々木監督の一番の間違いは、その永里を使い続けている事に尽きます。まぐれで取った得点を勘違いをして過大評価をしているのですから。
後半になってその永里と入れ替わって出場してきた安藤梢さんは、これまた全く別のタイプで、トラップは安定しているし、ボールのキープ力は有り、視界が広いのか献身的な動きをしてチャンス・メイクに貢献してくれます。勿論FWの仕事もきっちりと決めてくれます。佐々木監督に人を見る目の狂いが有るとするならば、正にこの辺りではないでしょうか。
チームとしての『底上げ』をしていると言います。それはそれでとても大事な事なのですけれど、今はちょっと時期が異うのでは…とも思えますが、こればかりは難しい問題ですね。
次は世界ランク4位のブラジル戦。その5日(木)は勝利の歓喜に酔いしれたいですね。その後は6/16~21迄海外での試合となってしまい(ああ、日本への中継は有るのでしょうか?)、7/11に国立競技場でこのキリン・チャレンジ・カップは幕を閉じます。そしてその2週間後には(7/25)ロンドン五輪。何か慌ただしく予定が動き始めています。ですから、次の国内での試合、ブラジルには余計勝って欲しいですよね。
応援しましょう。「なでしこ」頑張れ・・・って。奈穂ちゃん、梢さん、頑張って下さい。
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