スウェーデン作家ミカエル・ヨートとハンス・ローセンフェルトの共著の長篇ミステリ作品『模倣犯 犯罪心理捜査官セバスチャン〈上〉〈下〉(原題:Larjungen)』を読みました。
ミカエル・ヨートとハンス・ローセンフェルトの共著を読むのは5年に読んだ『犯罪心理捜査官セバスチャン』以来ですね。
-----story-------------
〈上〉
出張帰りの夫の目に飛び込んできたのは、縛られて首をかき切られた妻の死体。
その状況は、かつてセバスチャンがつかまえた連続殺人犯ヒンデの手口に酷似していた。
だが、ヒンデは服役中のはず。
模倣犯の仕業なのか? ある動機で、ふたたび捜査チームに加わろうと企むセバスチャンは、渋るトルケルに売りこみをかけた。
凄腕だが、自信過剰の迷惑男セバスチャンの捜査が始まる!
〈下〉
ヒンデの手口を模倣した三件の事件。
だが四件目が起きるに至って、セバスチャンはあるとんでもない事実に気づいた。
すべての被害者が過去に自分と関係を持っていたのだ。
犯人の狙いは彼自身なのか? 一方刑務所の新所長は、服役中のヒンデから進行中の連続殺人事件解決のヒントを得て手柄にしようと密かに企んでいた。
スウェーデンで人気の脚本家コンビが放つ、シリーズ第二弾。
*第7位『IN★POCKET』「2015年文庫翻訳ミステリー・ベスト10」翻訳家&評論家部門
-----------------------
2010年(平成22年)に発表された犯罪心理捜査官セバスチャン・シリーズの第2作……スウェーデンを代表する脚本家の二人ミカエル・ヨートとハンス・ローセンフェルトがタッグを組み、傍若無人、傲岸不遜、自信過剰で協調性ゼロ、女たらし(セックス中毒)の犯罪心理学者を主人公に据えて描かれた作品、、、
主人公のセバスチャン・ベリマンだけでなく、他の登場人物も非常に魅力的だし、ストーリーも波乱に富んでいて、とても愉しめる、面白い作品でした。
トラブルに見舞われ、予定より大幅に遅れて出張から帰った夫の目に飛びこんできたのは妻の無惨な死体だった……とはいえこれがふつうの殺人事件であれば、わざわざトルケル・ヘーグルンド率いる殺人捜査特別班が呼ばれることはなかっただろう、、、
被害者が自宅の寝室で縛られ首をかき切られていたのでなければ……その状況は、かつてセバスチャン・ベリマンが捕まえた連続殺人犯エドヴァルド・ヒンデの手口に酷似していた。
だが、ヒンデは現在レーヴハーガ刑務所で服役中のはず……模倣犯の仕業なのか? セバスチャンがこのチャンスを見逃すわけはない、、、、
事件とは関係ないまったく自分の勝手な動機から殺人捜査班に加わろうともくろんでいたセバスチャンは、これ幸いと早速トルケルに売り込みをかける……連続殺人犯ヒンデの手口を模倣した事件は3件におよんでいた。
だが4件目が起きるに至ってセバスチャンはあるとんでもない事実に気づいた……すべての被害者が過去にセバスチャンと関係をもっていたのだ、、、
犯人の狙いはセバスチャン自身なのか? 慌てたセバスチャンは、とりあえず自分が関係した女性たちに警告しようとする……一方レーヴハーガ刑務所の所長トーマス・ハラルドソンは、服役中のヒンデから現在進行中の連続殺人事件解決のヒントを得て手柄にしようと密かに企んでいた。
凄腕だが自信過剰の迷惑男セバスチャンが帰ってきた! スウェーデンで人気の脚本家コンビが放つシリーズ第2弾。
相手かまわずトラブルを起こす嫌われ者の心理学者セバスチャンが捜査に加わりことにより、殺人捜査特別班には穏やかならぬ波紋が広がる……セバスチャンはプライベートな目的を隠して捜査に加わっていた、、、
登場人物たちのプライベートな部分と捜査に関する情報……それらが事件解決にも絡みつつ、バランス良く配置されていて、白くて結末まで集中力が途切れることなく読めました。
セバスチャンの傍若無人振りは前作以上かな……邪な動機から捜査に加わり物語全体を引っかき回すところは相変わらずでしたね、、、
前作のエンディングで明らかにされたセバスチャンの子どもに関する情報……これが本作では物語の中心になっていましたが、本作のエンディングも次作を示唆するようなエピソードで締めくくられており、次作が気になるところです。
セバスチャンという人物は好感度が低いし、実生活の中で身近にいてほしくない人物ですが……それでも読みたくなるんですよねー セバスチャンに限らず、登場人物のキャラクター造形が巧いところが本シリーズの魅力なんでしょうね。
ミカエル・ヨートとハンス・ローセンフェルトの共著を読むのは5年に読んだ『犯罪心理捜査官セバスチャン』以来ですね。
-----story-------------
〈上〉
出張帰りの夫の目に飛び込んできたのは、縛られて首をかき切られた妻の死体。
その状況は、かつてセバスチャンがつかまえた連続殺人犯ヒンデの手口に酷似していた。
だが、ヒンデは服役中のはず。
模倣犯の仕業なのか? ある動機で、ふたたび捜査チームに加わろうと企むセバスチャンは、渋るトルケルに売りこみをかけた。
凄腕だが、自信過剰の迷惑男セバスチャンの捜査が始まる!
〈下〉
ヒンデの手口を模倣した三件の事件。
だが四件目が起きるに至って、セバスチャンはあるとんでもない事実に気づいた。
すべての被害者が過去に自分と関係を持っていたのだ。
犯人の狙いは彼自身なのか? 一方刑務所の新所長は、服役中のヒンデから進行中の連続殺人事件解決のヒントを得て手柄にしようと密かに企んでいた。
スウェーデンで人気の脚本家コンビが放つ、シリーズ第二弾。
*第7位『IN★POCKET』「2015年文庫翻訳ミステリー・ベスト10」翻訳家&評論家部門
-----------------------
2010年(平成22年)に発表された犯罪心理捜査官セバスチャン・シリーズの第2作……スウェーデンを代表する脚本家の二人ミカエル・ヨートとハンス・ローセンフェルトがタッグを組み、傍若無人、傲岸不遜、自信過剰で協調性ゼロ、女たらし(セックス中毒)の犯罪心理学者を主人公に据えて描かれた作品、、、
主人公のセバスチャン・ベリマンだけでなく、他の登場人物も非常に魅力的だし、ストーリーも波乱に富んでいて、とても愉しめる、面白い作品でした。
トラブルに見舞われ、予定より大幅に遅れて出張から帰った夫の目に飛びこんできたのは妻の無惨な死体だった……とはいえこれがふつうの殺人事件であれば、わざわざトルケル・ヘーグルンド率いる殺人捜査特別班が呼ばれることはなかっただろう、、、
被害者が自宅の寝室で縛られ首をかき切られていたのでなければ……その状況は、かつてセバスチャン・ベリマンが捕まえた連続殺人犯エドヴァルド・ヒンデの手口に酷似していた。
だが、ヒンデは現在レーヴハーガ刑務所で服役中のはず……模倣犯の仕業なのか? セバスチャンがこのチャンスを見逃すわけはない、、、、
事件とは関係ないまったく自分の勝手な動機から殺人捜査班に加わろうともくろんでいたセバスチャンは、これ幸いと早速トルケルに売り込みをかける……連続殺人犯ヒンデの手口を模倣した事件は3件におよんでいた。
だが4件目が起きるに至ってセバスチャンはあるとんでもない事実に気づいた……すべての被害者が過去にセバスチャンと関係をもっていたのだ、、、
犯人の狙いはセバスチャン自身なのか? 慌てたセバスチャンは、とりあえず自分が関係した女性たちに警告しようとする……一方レーヴハーガ刑務所の所長トーマス・ハラルドソンは、服役中のヒンデから現在進行中の連続殺人事件解決のヒントを得て手柄にしようと密かに企んでいた。
凄腕だが自信過剰の迷惑男セバスチャンが帰ってきた! スウェーデンで人気の脚本家コンビが放つシリーズ第2弾。
相手かまわずトラブルを起こす嫌われ者の心理学者セバスチャンが捜査に加わりことにより、殺人捜査特別班には穏やかならぬ波紋が広がる……セバスチャンはプライベートな目的を隠して捜査に加わっていた、、、
登場人物たちのプライベートな部分と捜査に関する情報……それらが事件解決にも絡みつつ、バランス良く配置されていて、白くて結末まで集中力が途切れることなく読めました。
セバスチャンの傍若無人振りは前作以上かな……邪な動機から捜査に加わり物語全体を引っかき回すところは相変わらずでしたね、、、
前作のエンディングで明らかにされたセバスチャンの子どもに関する情報……これが本作では物語の中心になっていましたが、本作のエンディングも次作を示唆するようなエピソードで締めくくられており、次作が気になるところです。
セバスチャンという人物は好感度が低いし、実生活の中で身近にいてほしくない人物ですが……それでも読みたくなるんですよねー セバスチャンに限らず、登場人物のキャラクター造形が巧いところが本シリーズの魅力なんでしょうね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます