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『影踏み鬼 新装版』 翔田寛

2025年01月31日 21時10分48秒 | ■読書
翔田寛の短篇時代小説集『影踏み鬼 新装版』を読みました。
翔田寛の作品は昨年4月に読んだ『誘拐児』以来です。

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鮮やかな謎解きが待ち受ける、珠玉の時代ミステリーがここに!
「小説推理新人賞」を受賞した表題作では、若き狂言作者が謎に満ちた誘拐事件の真実解明に挑む。
ほかに「日本推理作家協会賞」の候補になった「奈落闇恋之道行」など、いずれ劣らぬ“どんでん返しの傑作”五篇を収録。
思わずホロリとする佳篇、人の業の深さを思い知らされる衝撃の一篇―読み味豊か&技巧冴え渡る、乱歩賞作家の短編集が新装版で登場!
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2000年(平成12年)に短篇『影踏み鬼』が第22回小説推理新人賞を受賞……2001年(平成13年)に同作を含んで刊行された著者デビュー作です。

 ■影踏み鬼
 ■血みどろ絵
 ■虫酸
 ■藁屋の怪
 ■奈落闇恋乃道行

江戸の町を舞台にした本格的ミステリ! 二転三転する驚愕の展開、鮮やかな謎解きに唸る!! 老舗の呉服店を襲った、ひとり息子のかどわかし……その奇妙な謎に、狂言作者が挑む――表題作『影踏み鬼』(第22回小説推理新人賞受賞作)ほか、全5篇を収録、、、

うち『奈落闇恋乃道行』は、第54回日本推理作家協会賞・短編部門の候補となった……明治初年にいたるまで、該博な知識とともに当時の情景を活写し、人間の業を浮き彫りにしたスリリングな傑作が、満を持して復刻!

好みの作品と、そうじゃない作品に分かれる作品集でしたね……面白かったのは、『血みどろ絵』と『虫酸』ですね、、、

10年前に毒殺された落語家の父親……その頃、ねえやだったタツ子はどうして自ら不幸になるような人生を歩んでいるのか? 入れ替えの入れ替えは元通りなんですよねー 助けたいという2人の気持ちが合わさったときに悲劇が待ち受けている『血みどろ絵』、

周囲の反対を押し切って嫁いだ凶状持ちの夫が亡くなり、3回忌を過ぎても再婚しようとしない加代……その裏側に隠された真相に切なさが溢れる『虫酸』、

この2作品は、とても印象に残りましたね。
コメント
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