2010年のアニメーション映画。監督はシルヴァン・ショメ監督。脚本はジャック・タチ。日本ではクロックワークスと三鷹の森ジブリ美術館の配給により2011年に公開された。
とても良い映画。
1950年代のヨーロッパ。タチシェフは老奇術師。かつては人気があったのだろうが今やすっかり時代遅れになってしまい場末の劇場で受けない手品を披露して糊口をしのいでいる。地方の祭りで名刺をもらったスコットランド人を頼りにスコットランドの離島にある小さな村の酒場で手品を披露する。村人からはかつての栄光の日々を彷彿とさせる歓迎を受ける。そこで働いていたアリスという少女はタチシェフを本当の魔法使いだと信じる。島を離れるタチシェフを追って着いてきてしまった。
1950年代のヨーロッパ。タチシェフは老奇術師。かつては人気があったのだろうが今やすっかり時代遅れになってしまい場末の劇場で受けない手品を披露して糊口をしのいでいる。地方の祭りで名刺をもらったスコットランド人を頼りにスコットランドの離島にある小さな村の酒場で手品を披露する。村人からはかつての栄光の日々を彷彿とさせる歓迎を受ける。そこで働いていたアリスという少女はタチシェフを本当の魔法使いだと信じる。島を離れるタチシェフを追って着いてきてしまった。
タチシェフはそんなアリスを追い払うことをせずエジンバラの安宿で一緒に暮らし始めるのだ。それどころかなけなしの金を使ってアリスに求められるまま衣服や靴を買い与える。
そんなアリスは偶然知り合った青年に恋をする。田舎育ちのさえない少女だったアリスはいつの間にか少しずつレディーへと変わっていた。
タチシェフはアリスに言うのだ。魔法使いなんかいないと。そしてアリスを新しい旅へ旅立たせ自分は静かに去っていく。
選んだ食事の場面は二つ。
一つ目はフィッシュ&チップス。アリスはレストランの前でロブスターを食べたいというのだが、そんなのはとんでもない。タチシェフはアリスをフィッシュ&チップスの店へ連れていく。
二つ目はアリスがタチシェフへ振る舞ったシチュー。タチシェフはウサギの手品をするためにウサギの相棒がいるのだが、まさかそのウサギを使ったのかとタチシェフは大慌てする。しかしせっかくアリスが作ってくれたのに、そのことを問うこともできず神妙な顔をしてシチューを食べる。ウサギは無事だった。
エジンバラの風景がとても美しい。いつか行ってみたいものだ。
フィッシュ&チップスという料理を初めて知ったのはずいぶん昔。「兼高かおる世界の旅」というTV番組で見た。その番組は1959年12月13日から1990年9月30日にかけて30年10か月放送されていたらしい。後の方は全く記憶にないがスポンサーがパンナムからスカンジナビア航空に変わったのは記憶にある。フィッシュ&チップスを私が見たのはいつなんだろう。たぶん1960年代だったような気がする。フィッシュ&チップスは白身の魚に小麦粉の衣をつけて揚げたものだそうだが、私が番組で見たものは素揚げだったような気がする。漁港の埠頭でドラム缶だったかそんな感じのものに火をたいて、そこに油を入れた大きな鍋をかけ雑魚とジャガイモを揚げて新聞紙でくるんで売るという、なんとも雑駁な食べ物だったと思う。今でもジャンクフードが大好きな私はそれが無性に美味そうで今でも食べてみたいと思っている。