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《新蔵人物語絵巻》 - 「日本美術の裏の裏」展(サントリー美術館)

2020年10月07日 | 展覧会(日本美術)
日本美術の裏の裏
2020年9月30日〜11月29日
サントリー美術館
 
 
《新蔵人物語絵巻》一巻
室町時代・16世紀
縦11.0cm、長661.2cm
サントリー美術館
 
   男装して宮仕えし「新蔵人」と呼ばれた少女の物語。
 
   縦が僅か11cm。墨の線描による白描の小絵。このような小型絵巻は、素人(特に女性)がプライベートの楽しみとして描いたものと考えられているとのこと。
 
  中昔の頃、諸大夫ほどの位の人に、息子1人娘3人がいた。親は娘のうちひとりを息子に取り替えたいと常々言っていた。また、人の心は親の言いつけにも従えないものだから、心のままに過ごせばよいと言っていた。
  息子は六位の蔵人に、姉娘は尼に、中君は出仕して播磨の内侍となり、帝の寵愛を受け、姫君を産んだ。
  「男になって走り歩きたい」と言っていた末娘は、出家も宮仕えも拒み、男装して出仕する。新蔵人と呼ばれ、いつしか帝の寵愛を受けるようになる。ある時、その正体が帝に知られてしまうが、かえって珍しく思われて一層寵愛を受けるようになる。
(サントリー美術館が所蔵する巻の内容は、ここまで。本来二巻構成からなる絵巻の上巻に相当するものであり、この続きがあるとのこと。)
 
【前期出品】
 
 
男装して参内した新蔵人(左)。
蔵人を務めていた兄(右)と瓜二つ。

 

【後期出品】

 
 
帝に可愛がられる新蔵人でしたが、ついに正体がばれてしまいます!
しかし、帝(右)は、かえって新蔵人(左)に興味が湧き、2人の秘密の恋が始まります。

(参照)サントリー美術館「お伽草子」展図録



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