2/26に、国立博物館が2/27からの臨時休館を発表した。「翌日から」とは突然である。
翌2/27には、国立美術館も臨時休館を発表する。「2/29から」。
2/28(金)は開館だ。浮き足立った私は急遽、夜間開館時間帯の国立新美術館「ブダペスト展」の2度目の鑑賞をする。クラーナハの《不釣り合いなカップル》2点。スペイン・セビーリャの貴族で軍人・外交官として南イタリア(ナポリ・シチリア)で活躍しつつ、生計の手段ではなく純粋な趣味で絵画制作を行っていたというペドロ・ヌニェス・デ・ビリャビセンシオ(1644-95)の《リンゴのこぼれた籠》。薬剤師であるのに、ある日自分が最も偉大な画家になることを告げる幻覚を見たことから芸術の道に進む決意をしたというチェントヴァーリ・コストカ・ティヴァダル(1853-1919)の《アテネの新月の夜、馬車での散策》、などを改めて楽しむ。もともと会期終盤だからか、私のような駆け込み訪問が多いのか、盛況。
本展は、3/16月曜日の1日の会期を残す。開館できる状況になっていて欲しい。
朝日新聞3/3(火)夕刊より。
次の週末が会期に含まれる関東地区の主な展覧会の一覧。
網掛けは臨時休館中を示す。
会期は当初予定を記載し、臨時休館により途中打ち切りとなった展覧会には、「=中止」と表示。
網羅的ではないが、分かりやすい表。真っ黒かと思ったら意外にそうでもない。
その面に広告を掲載した「たばこと塩の博物館」(一覧にはない)は、その日(3/3)、3/5〜16までの臨時休館を発表。広告への反映は間に合わなかったようだ。
厚生労働省ホームページの「専門家会議」の「見解(クラスター対策)(3月2日)」を見る。「5.北海道の皆様ができること」に、「症状のない方にとって、屋外での活動や、人との接触が少ない活動をすること(例えば、散歩、ジョギング、買い物、美術鑑賞など)、手を伸ばして相手に届かない程度の距離をとって会話をすることなどは、感染のリスクが低い活動です」とある。
「美術鑑賞」が「散歩、ジョギング、買い物」に続くのは唐突感あり。「美術館に行って展覧会を見る」という意味と理解して良いのだろうか。また、同じことが首都圏でも言えるのだろうか。
パリのルーヴル美術館。館史上最高の入場者を集めたという「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」が2/24に終了して6日後の3/1、職員の勤務拒否により、緊急休館となった。翌日3/2も緊急休館。3/3はもともとの休館日。3/4はどうなるか。
ホームページには、開館時刻はとうに過ぎた日本時間19時時点で「可能な限り開館したい」旨の小さなポップアップ。それが、日本時間20時時点で「今日は開館」との案内。午前中に合意に至り、午後から開館となった模様。行列を作っていた人々は報われたと言っていいのだろう。
国立西洋美術館の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」。
前売り券は、今後決定する開幕日の前日まで販売するとのこと。
金・土・日・祝日用に、日時指定優先入場券も発売されているのだが、臨時休館中の日時を指定した券は払戻し扱いとなるとのこと。
また、開幕12日間限定ペアチケットは、会期中いつでも使えるように変更となるとのこと。結果としてかなりおトクな券となったようである。
書店に行くと、ロンドン・ナショナル・ギャラリー展関連の新刊が目に付く。宝島社新書、TJムック(宝島社)、AERAムック、別冊太陽(価格の安い順)。芸術新潮の次号は特集のようだ。それらもいいが、先ずは図録が欲しい。今どこかで手に入るのだろうか。