マティスとルオー展
-手紙が明かす二人の秘密-
2017年1月14日〜3月26日
パナソニック汐留ミュージアム
1869年生のマティスと、1871年生のルオー。
国立美術学校のギュスターヴ・モロー教室で出会い、共に学んだ二人。
二人が交わした膨大な手紙のやりとりは、1906年からマティスが亡くなる前年の1953年まで、断続的ながら約半世紀に渡って続く。
この二人の友情に着目する展覧会は、2008年にも本美術館(当時:松下電工汐留ミュージアム)で、開館5周年記念・ルオー没後50年特別展「ルオーとマティス」展として開催されている。私が訪問したかどうか記憶にない。
9年ぶり、二人の名前の順番を入れ替えての新開催。その間に進んだ二人の手紙の研究の成果も反映されているのだろう。
マティス作品を期待して訪問した私。
マティス作品は、フランスからの3点の油彩画のほか、国内の所蔵作が多数集められている。
特にマティス美術館からの初期作品の静物画《スヒーダムの瓶のある静物》1896年、は興味深く鑑賞する。
が、ちょっと違う。
訪問後に、HP記載の「展覧会のみどころ」3点を見て、やっぱりと思う。
そう、本展はルオー展なのである。
1)貴重な油彩画や直筆の手紙が初来日します。
モロー教室時代のデッサン(1894)や、油彩画《聖ジャンヌ・ダルク》「古い町外れ」(1951)を始めとする4点の絵画や3点のタピスリーなどのルオー作品のほか、マティスからルオーに宛てた直筆の手紙2点が初来日。
2)世界初の一挙公開が実現します。
ルオーの『気晴らし』シリーズの油彩画全15点が、世界で初めて一挙に展示。
3)二人の知られざる友情と、絵に秘めた思いを明らかにします。
のべ50年に及ぶ手紙のやり取りを手がかりに、家族ぐるみの友情の軌跡をたどる。
私の勝手なマティス期待、ルオーへの軌道修正できず。
写真撮影コーナー。