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【画像】白隠を早稲田大学會津八一記念博物館で見る - 早稲田大学早稲田キャンパス内の博物館巡り

2023年11月23日 | 展覧会(日本美術)

 永青文庫で絵巻コレクション展「秘蔵!重要文化財「長谷雄草紙」全巻公開」を見たあと、東京メトロ駅に向かう途中、早稲田大学を通る。

 急遽、早稲田キャンパス内の博物館巡りを思い立つ。
 ただし、博物館の閉館時間まで1時間しかない。
 
 
1 早稲田大学會津八一記念博物館
 
 展示室は大半が閉鎖中で、1階の富岡重憲コレクション展示室のみ開室。
 
近世の禅書画 - 白隠とその会下 -
2023年10月9日〜11月20日
早稲田大学會津八一記念博物館
 
 白隠慧鶴(はくいんえかく)とその弟子たちによる禅書画20点あまりが展示される。
 撮影可。以下5選。
 
白隠慧鶴(1685〜1768)
《蛤蜊観音図》
 蛤蜊から出現した観音が、龍王をはじめ魚や貝など海の生きものたちに説法している。蛤蜊観音は三十三観音の一つで、通常は蛤蜊と観音のみを描くが、このような聴衆を描き込むのは白隠の創作であるとのこと。
 
白隠慧鶴
《布袋すたすた坊主》
 「すたすた坊主」は江戸時代に、忙しい商人の代わりに社寺への参詣を行うと称して家々に立ち寄り、図の左側の賛のような口上をおもしろおかしく述べて物乞いをして歩いた願人坊主のこと。
 
白隠慧鶴
《壽字(養気説)》
 
白隠慧鶴
《摺鉢図》
 
東嶺圓慈(1721〜92)
《主人公図》
 「主人公」の三文字によって仏性を表わす坐る人物を描いた「文字絵」。
 
 
 1998年の開館。私的には過去何度か来ている。
 同館では、定期的に富岡コレクションの禅書画を公開する展示を実施しているようだ。
 
 
 
2 早稲田大学歴史館
 2018年の開館。
 常設展示は、早稲田大学に関わる人物たちを紹介するコーナーが多い。この時間でも熱心に鑑賞している若い人たちが相応にいるのが印象的。
 企画展示は「生誕150年 津田左右吉と藝術 - 心を寄せた美術・音楽・演劇の世界 -」(11/18〜12/17)。歴史学者だが、美術分野でもその名を聞いたことがある。
 
 
 
3 早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
 1928年の開館。私的には2度目の訪問。
 常設展示のほか、企画展示や特別展示を実施中。
 同館が所蔵する、河鍋暁斎の縦4m横17mの引幕《新富座妖怪引幕》の実物をいつか見たいもの。
 
 
 
4 早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)
 2021年の開館。演劇博物館に隣接。
 村上春樹の著書が並ぶ。
 収蔵企画「安西水丸展 村上春樹との仕事から」(11/17〜4/9)開催中。
 
 
 
 會津八一記念博物館以外は、駆け足で、ただ入っただけ、という感じ。
 いずれも入場無料なので、できること。
 
 他にも、戸山キャンパスに「早稲田大学スポーツミュージアム」もあるようだ(未訪問)。
 
 これだけの博物館が隣接して所在することに感心する。


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