ラファエロ展
2013年3月2日~6月2日
国立西洋美術館
会期最終日、ラファエロ展に行ってきた。
当日は所用のため外出したのだが、想定より所用が早く終わった。
さてどうしようか、とりあえず上野に向かった。
国立西洋美術館は、「40分待ち」との表示。
さてどうしようか、数日前にも見たけど、最終日だ、見納めだ。
チケット売場の列に付いたのがちょうど16時。売場は、3つの窓口に購入者がわずか3組と、待つことなく購入できた。
宣伝の効果あり、予めチケットを入手した人が多かったのだろう。この時間にこの列を見れば、新たにチケットを買おうとは思う人は稀かもしれない。
入場待ちの列に着く。「40分待ち」といいつつ、実際は「20分待ち」を期待した。
本当に「40分待ち」であった。4時40分の入場。
1階から地下への階段に向かう途中、列の最後尾が見える。4時40分であるにもかかわらず、列は私がついたときほどの長さではないとはいえ相応の列の長さにもかかわらず、列に新たに付こうとする人たちが少なからずいる。
さすが、ラファエロ展の最終日である。
4時40分の入室。5時30分の閉館時間まで、鑑賞時間50分の計算。
とはいえ、間違いなく、延長があると踏んだ。どのくらいの延長か。
鑑賞途中、時計を見ると、5時15分を過ぎている。閉館予告アナウンスはなかった。少なくとも5時30分の閉館はないことが確定。どのくらいの延長か。
ついに閉館予告アナウンスが流れた。5時45分。6時閉館であることを認識した瞬間である。
いつ閉館するかわからない状況で、鑑賞するのも、なかなか乙なものである。
「40分待ち」というと大変な混雑のイメージだが、閉館近くという時間帯のためか、混雑具合を考えた入場制限のおかげなのか、思いのほかストレス小で鑑賞できた。
それは、鑑賞方針「ラファエロの油彩画に絞って見る」のせいか。見る作品は18点、うち関心薄の4点を除くと14点、見るのはこれだけとなると、本日初めて訪問しひととおり見ようとしている人と比べると、心の余裕が違う。
鑑賞時間は、結局80分+α。
《大公の聖母》。今日もパーティションあり。穏やかな「少しずつ進め」攻撃。ただ、最後の時間帯には撤去されていた。
《聖セバスティアヌス》。甘い顔。そこから広がる世界。ベルガモに行くことはないだろう。見納め。
《無口な女》。顔の表情。手の表情。衣装の文様。ウルビーノにはいつの日か行きたい。ピエロ・デッラ・フランチェスカ2点とウッチェッロをいつの日か見たい。
《聖家族と仔羊》。仔羊の視線。イエス、聖ヨセフ、聖母マリアの視線。
《聖ゲオルギウスと竜》の王女と龍、そして馬。
《リンゴを持つ青年》。青年の目。リンゴ。
何度見ても、楽しい。
《ベルナルド・ドヴィーツィ枢機卿の肖像》の眼力、《友人のいる自画像》の壮年のラファエロや突き出した手、《エゼキエルの幻視》の小さな画面に壮大な世界もいい。
が、私は初期~フィレンツェ時代が好みのようだ。取っ掛かりが、その時代の作品だったこともあろうし、以降も、ローマ時代の作品のよさを味わう機会がなかったためでもあろう。
素晴らしい展覧会。「帰国する」のが寂しい。
入場者数は、公式HPの6/3付トピックスによると、50万人を超えたとのこと。
最後10日間で入場者10万人に達した計算になる。
開会 :3月2日
10万人 :3月22日(18日目)
20万人 :4月12日(36日目)
30万人 :5月8日(59日目)
40万人 :5月22日(71日目)
50万人超:6月2日(81日目)
【追記】
最終入場者数は、505,246人とのことでした。