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アンディ・ウォーホル展:永遠の15分(森美術館)

2014年02月08日 | 展覧会(西洋美術)

アンディ・ウォーホル展:永遠の15分
2014年2月1日~5月6日
森美術館


アンディ・ウォーホル美術館(米国、ピッツバーグ)所蔵作品による展覧会。
2012年からシンガポール、香港、上海、北京と巡回したアジア・ツアー、最後となる5都市目の東京に登場。

「初期から晩年までを総覧する約400点」、絵画作品、立体作品のほか、ドローイング作品、映像作品、各種写真、さらにはウォーホルが集めた私的な品々(日本ものも含まれる)まで展示される。


1:キャンベル・スープ

 ウォーホルといえば、キャンベル・スープ。
 縦2×横5の10点組で、10種の基本デザインの缶が並ぶ作品のほか、

 ≪潰れたキャンベル・スープ缶(ビーフ・ヌードル)≫1962
 題名のとおり、缶が潰れている。

 ≪キャンベル・スープ缶(トマト・ライス)≫1961
 缶の上部から、赤のペンキが滴り落ちている。

 といった、変形も展示されている。

 近くには、

 ≪リステリン瓶≫1963
 ≪擦る前に箱を閉めること≫1962

 といった、スープ缶以外にも、いい素材がないかあ、と模索している感の作品も展示されている。


2:死と惨事シリーズ

 一番期待していたシリーズ。展示は、
 ≪病院≫
 ≪自殺(シルバーの飛び降りる男)≫
 ≪バーミンガム騒動≫
 ≪電気椅子≫

 続いて、有名人シリーズが並ぶ(マリリンもジャッキーもエルヴィスもリザも)。


3:商品の荷造り用の段ボール箱シリーズ

 ウォーホルは、商品の荷造り用の段ボール箱を全く同じサイズとデザインに模した立体作品を制作している。
 本展では、≪ブリロ洗剤≫、≪ハインツのピーチ缶≫、≪デルモンテのトマトケチャップ≫、≪キャンベルのトマトジュース≫の箱4種類が展示。
 それも、ウォーホルのスタジオ「ファクトリー」を再現したスペースの床に設置している。

 ≪ブリロ洗剤≫1箱
 ≪ハインツのピーチ缶≫ 13箱
 ≪デルモンテのトマトケチャップ≫3箱
 ≪キャンベルのトマトジュース≫4箱

 箱数の差は何に基づくものだろうか。


4:注文肖像画

 1m四方で、1点25,000ドル、2点30,000ドルが基本らしい。
 展示は、2点1組が9名(坂本龍一を含む)、1点のみが4~5名。

 一番惹かれるのは、和服姿の≪キミコ・パワーズ≫。
 他と比べ、様になっている。
 昨年の国立新美「アメリカン・ポップ・アート」展でも見たが、本展は2点1組、国立新美は9点1組、色彩の組み合わせの妙を楽しむ作品なので、点数は多い方が楽しめる。2点くらいでは全く物足りない。


5:酸化絵画

 キャンバスの上に放尿だと。ビタミンBを多く摂取していた者のものがウォーホルの一番お気に入りだっただと。
 キャプションは読んだが、作品は見る気にならない。


6:ヴァニタス

 ≪ハンマーと鎌≫1976
 ≪頭蓋骨≫1976

 西洋絵画の伝統「ヴァニタス」を踏まえた作品。

 観点は違うのだろうが、≪ナイフ≫1981、≪銃≫も近くに並ぶ。


7:TDKビデオカセットテープのCM

 1983年。映像が流れる。


以上、出品リストがないため、記載には誤りがあることと思う。



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