東京でカラヴァッジョ 日記

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東博の土曜日の夜間開館に行く -【再訪】「桃山-天下人の100年」展

2020年10月29日 | 展覧会(日本美術)
   東京国立博物館や国立西洋美術館の企画展の土曜日の夜間開館、特に19時を過ぎてから閉館21時までの滞在を好んでいる。
   しかし、なかなか実行に移せない。
   週末1人であること、他に用事がないこと、興味のある企画展が開催中であること(既鑑賞の場合は再訪したいと思うものであること)、これら条件が揃うのは、1年に1回あるかないか。
 
   先の週末はその条件が揃い、久しぶりに実行する。2回目の東博「桃山-天下人の100年」訪問。
 
 
   前回に引き続き前期。
   展示品は、前回とほぼ同じ。長谷川等伯の重文《牧場図屏風》(東博蔵)が、国宝《松林図屏風》(東博蔵)に交替したことくらい。
   狩野永徳の国宝《檜図屏風》(東博蔵)と等伯《松林図屏風》が並ぶ様。
   後期は、永徳の国宝《唐獅子図屏風》(宮内庁蔵)と等伯《松林図屏風》が並ぶことになるのだろう。
 
 
   その時間帯、会場内はほぼ空いている状況であったが、例外的に常に人が集まっている作品が2点ある。
   いずれも、画面全体に小さい人物が数多く描かれた作品。
   岩佐又兵衛の重文《豊国祭礼図屏風》(徳川美術館蔵)と、狩野永徳の国宝《洛中洛外図屏風(上杉家本)》(米沢市上杉博物館蔵)である。
 
   又兵衛《豊国祭礼図屏風》は、その週末をもって展示替え退場。私的には今回再訪の一番のお目当て。凄まじい数の人々の狂騒。極貧の人たちや「タケノコ男」も。右翼は、かなり離れたところからも鑑賞できる配置。
 
   永徳《洛中洛外図屏風(上杉家本)》も、特に単眼鏡で細かい人物などの描写をじっくり観ている方々が多い。展示室内の他作品には誰もいないのに、この作品には2曲ごとに1人いる(計6人)ような状況も。
   私も、空いたタイミングで、少し単眼鏡で覗いてみる。人物たちの流れが面白く、人物たちのタッチがほんわかしてて親しみやすい。裸眼では分からない魅力。今回は遠慮ぎみに少し覗いただけだが、本格的に覗くには、やはり事前に図版をしっかり見てからではないといけないなあ。単眼鏡のレベルアップも。
   後期は、重文《洛中洛外図屏風(勝興寺本)》(富山・勝興寺蔵)と、又兵衛の国宝《洛中洛外図屏風(舟木家本)》(東博蔵)が似たような人気作品になるのだろうか。
 
 
   今回再訪にあたって、「メンバーズプレミアムパス」を新規購入、実質の鑑賞料金は抑えられている。
 
 
   鑑賞後は、地元の居酒屋で1人夕食。これとセットであってこそ、土曜日の夜間開館訪問が楽しい。


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