東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

「包む-日本の伝統パッケージ」展(目黒区美術館)

2021年07月25日 | 展覧会(その他)
包む-日本の伝統パッケージ
2021年7月13日~9月5日
目黒区美術館
 
「卵つと」
 
 
    目黒区美術館が所蔵する「〈包む〉コレクション」を紹介する展覧会。
 
 
 
    戦前からアートディレクターとして活躍した岡秀行氏(1905〜95)より譲り受けた、「木、竹、藁など自然の素材」あるいは「陶器、和紙など古来、日本人に馴染みある素材」に、「素朴な美しさ」あるいは「職人技による伝統美」が掛け合わさった「伝統パッケージ」。「包み」。
 
 
2階第1室展示風景
 
 
   このコレクションは、1975年のNYから始まって1980代半ばまで世界28か国を巡回したらしいが、日本の美術館で初めて本格的に紹介されたのは、目黒区美術館が開催し、コレクションを譲り受ける契機となった1988年の「5つの卵はいかにして包まれたか―日本の伝統パッケージ展」。以降、2011年に目黒区美術館の所蔵作品展として2度目の、今回2021年が3度目の展覧会となるとのこと。私的には初めての鑑賞。
 
 
2階第1室展示風景
 
 
   木、竹、藁、土、笹、その他の自然素材×伝統技術の美、素朴な美=包み。
   私的には特に「生活の美」のコーナー。「卵つと」を中心に、生活の知恵から自然と生み出されてきたというシンプルな造形美は実に素晴らしい。
 
 
2階第4室展示風景
 
 
   けれども、第4室を別とすると、素晴らしいものも多いのだが、素直に楽しめない自分がいる。進物・贈答・行事用だなあとか、中身より高いなあとか、勿体無いなあと言いながら開けて勿体無いなあと言いながら捨てるだろうとか。
 
 
2階第2室展示風景
 
 
   これらコレクションは、製造されてから30年以上が経つまて、自然素材ゆえの色褪せや割れといった経年変化が見られるという。今後の保存修復が課題となるのだろう。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。