米国の 33 州では、医療目的でのマリファナの使用が法的に認められ、そのうち 10 州では、娯楽目的でのマリファナの使用も許可されています。マリファナの合法化が進むことにより、その業界に行政上・道徳上・法律上からのサポートが必要になり、公認会計士（CPA）や公認会計士事務所への需要が高まっています。
- 米国マリファナ産業の合法化
農業改良法（the 2018 Farm Bill）や安全銀行法（t the Safe Banking Act）のような連邦レベルの立法措置が施行され、この特殊な業界に影響を与えています。
1.1 農業改良法(2023 年まで有効)
米国農務省（USDA）がマリファナ規制を担当する管轄機関と農業改良法に規定されています。さらに、当該法案は連邦農作物保険の適用範囲に工業目的のマリファナを追加・拡大し、連邦政府がマリファナ作物に保険を提供することも保証しています。したがって、マリファナ生産者は、他の農産物と同様に、USDA の認証と補助金を申請できるようになりました。
1.2 安全銀行法
安全銀行法の発効により、マリファナの販売及び使用は、連邦レベルでの潜在的な法的規制を免れ、法的に許可されている州では金融機関からサービスをもらうことが可能になります。
一部の州では、州レベルの措置を行い、銀行からの業務協力規制を緩和しています。たとえば、オレゴン州ではマップス信用組合がマリファナ業界にサービスを提供することを認められています。一方、カリフォルニア州もオレゴン州と足並みの政策を検討しているそうです。
- 公認会計士事務所が提供できるサービス
公認会計士および公認会計士事務所が合法なマリファナ業界にサービスを提供する場合、下記の要件を考慮しなければなりません。
2.1 行政上の問題
合法な大麻産業へのサービスを専門化しようとしている公認会計士事務所にとっては、この分野に十分詳しいプロの人材が一番欠けてはいけません。彼らは品質審査レビュー (EQR) を実施し、当該業務の正確さを確保でき、良い信頼関係を築くことにも導きます。
その次は、内国歳入法の第 725 条に規定されている税務者とクライアントとの間の特権が、マリファナ産業には適用されない可能性があることを公認会計士としては認識しておくべきです。
又、公認会計士は、当該業界における銀行業務規制、破産規制、保険重要等を考慮・予測し、クライアント管理を強化し、そのリスクを回避できるように努力すべきです。
2.2 税務・会計上の問題
(1) 内国歳入法における第 280E 条
内国歳入法 (IRC) の第 280 条 E によっては、マリファナを含む規制物品の販売貿易・業務に従事する会社が減税措置または税額相殺控除を利用できる権利を制限さています。
販売商品のコストは控除としてではなく、収益の減少とみなすことができるところに注目する価値があります。公認会計士は、これを利用してクライアントに潜在的な税務計画を提供し、販売コストを最適化考慮し、財務上の利益を最大化することができます。
農業改良法では規制物品の定義から産業用大麻を除外することは大事なポイントです。それは、産業用大麻の取引に関与する企業が第 280E 条の制限にかからないことを意味します。
(2) 追加の納税申告書
合法的なマリファナ産業を経営している会社は消費税の申告や管轄地区からのさまざまな税務法規の遵守など納税者義務を果たさなければなりません。当該業界の製品は複数の税務当局によって課税される場合があります。
当該業界に関する納税申告手続きは複雑であるため、公認会計士事務所は、保険加入や数回審査を行う場合があります。
(3) 財務諸表の開示
合法なマリファナ業界のクライアントのために財務諸表を作成する際に、公認会計士事務所はクライアントの事業上の傾向を予測し、法規を守り、その継続営業に関する補足情報を直ぐ提供できるような職業能力を備えなければなりません。
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