2016.7.10(日)
ロックロックこんにちは!20th Anniversary Special
〜R² need U, I need U〜
at 大阪城ホール
深夜の高速バスで京都に早朝着。
昨夜のTHE YELLOW MONKEYのライブの余韻からどうにか抜け出して、関西の仕事仲間との用事をすませる。
蒸し暑さで首筋にも汗がしたたるなかを大阪城公園へ。
天守閣の近くまで行って見上げるけれど、それ以上の時間的な余裕はなく、ホール内へ。キュウソのファンも大勢いそうで、若い年齢層から熟年まで、そして男子が多いのもうなずける。
ライブ前の興奮、熱気は、どこで味わっても、いつ味わっても、何回味わっても、心地よいワクワクを思い出させてくれる。連日だし、いろいろ気になることもあるし・・・と迷っていたけれど、なんでも「これが最後かも?」の精神で、できることやしたいことはしり込みしないことにしたんだ。
「行ってくればいいよ」と背中を押してくれた人に感謝。
スクリーンでは、まず草野マサムネが電源を入れてドアを開けて中に入る際にこちらを振り向くことからスタート。演技、かたい(笑)。
そして、その後、出演者のパフォーマンスの間に鶴瓶師匠とスピッツメンバー4人が、ロックロックのことやお互いの活動のこと、スピッツの曲のことなどを語り合うようすが流れる。
鶴瓶師匠はスピッツに会うことになって、彼らのCDをベスト盤等も含めてすべて聴いてくれたそうだ。そして全曲が書かれたリストに短い感想も書かれていたそうで、「いかにもスピッツ節」と思われる楽曲には「節」、「この歌詞はなんだ? ちょっと頭がおかしいんじゃないか」と感じた楽曲には「頭」。「うめぼし」のことをあちこちで話しているので、ある意味、気に入ったのではないかな。
この話は草野くんがMCで語っていました。
(ちなみに、いつものことながら、あてにならないワタシの記憶が頼りのレポなので、あくまでも主観、そしてMC等は決して正確ではありませんので、雰囲気だけ感じてください)
話を戻して・・・。
今度はスクリーンに鶴瓶師匠と草野氏。
草「(このバンドとは)長い付き合い。アマチュアのころから渋谷なんかで同じライブハウスに出ていたり」
鶴「売れないと思ってたんやろ?」
草「お互いにね。向こうは先を見越してたような。でも売れないだろうな、と(笑)。オレがいいなと思うのは売れないことが多いんですよ。いいなと思った中でいちばん売れたのがこのバンド」
このあとで、最初のバンドを「Mr. Children!」と発表したから、もう場内は大変です。大変なことになっていました。歓声というか、悲鳴というか・・・。思いがけないことに遭遇すると、集団ってこんなスゴイどよめきを作ってしまうんだ・・・。
ミスチルのことを話していたのは誰もが承知していたけれど、それが最初に登場するバンドの紹介だとは誰も思っていなかったわけで。主催者のスピッツがトリだろう、というのは想像できるし、ミスチルはその前?と単純に私も予想していたし。
周囲のみなさん、油断してたぞ!的な感じで慌てて立ち上がっていたっけ。
★ Mr.Children ★
セットリストはこんな感じ。桜井さんが「みんなが知ってる曲をたくさんやるよ」と笑顔で言っていたけれど、これですよ!
ま、ミスチルの場合、「みんなが知っている曲」というのがほかのバンドより格段に多いのは当たり前なんだけれど。でも、その中でも、ファンじゃなくても知っている、口ずさめる・・・そういうセットリストをぶつけてきてくれた太っ腹な優しいバンドだ。
1 名もなき詩
2 Tomorrow never knows
3 HANABI
4 花-Memento-Mori-
5 しるし
6 FIGHT CLUB
7 箒星
8 innocent world
9 足音 ~Be Strong
メンバー登場では、会場にいるのはすべてミスチル目当てのファン?と思ってしまうくらいのmaxな興奮度。
桜井さんは白のTシャツに黒?のベスト。スクリーンに映る笑顔は相変わらずキュートです。何回かはチャレンジしているのだけれどなかなかツアーには参加できず、ap bank以来?(よかったら、ココを)
「名もなき詩」~「Tomorrow never knows」・・・、この流れだけで、大阪城ホールはすべてミスチルモード。
前夜3時間しか眠れなかったという桜井さん。
「大好きなスピッツだけど、でも同じ時代をいっしょに生きてきたライバルなわけだし(こういう表現ではなかったけれど、こんな意味のことを、両掌で並走する感じを表して言っていた)。 だから、(スピッツに)いいところ見せたいじゃない?」
桜井さん、いつも思うけど、いい人だよなぁ。そのあとで、「みんなの知ってる曲ばっかやるよ」という発言になったかも。
そして、実は夏風邪をひいて、3日前にはまったく声が出なかったとか。
「出れなかったときのことを考えてスピッツに謝罪のメッセージを考えたりするくらいに切羽詰まっていたらしい。それは大変なことだ。この2バンドが同じステージに立つ、というのを本当に楽しみにしている人たちがどれほどたくさんいたか、ネットの書き込みなどで明らかすぎる。
「もし声がでたら、ゴキブリ3匹食べます」と神様に祈った40代男子だったそうです。
「それくらい、このイベントに出たかったんだよ」と笑顔を見せるナイス40代のフロントマン。
「ロックロックの10周年にも出ているんだよね。こうなったら30周年にも呼んでもらいたい」
そう、その野外ライブにも行って、ステージ狭しと走り回るミスチル桜井に感動したんだけれど、今回もそのエネルギッシュなところはまったく変わらず。変わったところといえば、MCでしょうか。
http://blog.goo.ne.jp/kakera1221/e/e4f0cbae470b5633fe6abc0c97be003e
前回は私が記憶する限り、ミスチル桜井もスピッツ草野もあまり相手のことには触れていなかったんだけれど(とくに桜井君はナシ)、今回は両方ともたくさんしゃべってくれてたなあ。大人になったということだろうか? それぞれに確実なものを手に入れた自信からだろうか?
個人的には、懐かしい「花-Memento-Mori-」と最新アルバムの「FIGHT CLUB」は聴けてうれしかった。
とくに「FIGHT CLUB」は桜井さんらしい歌詞が秀逸で、時代が語られているのがいいなあと思っていたので。そして勝手な想像だけれど、この選曲にはこの日久しぶりに同じステージに立つ同世代のバンドにこめた思いもあったりして・・・なんて。
それから「innocent world」では、当時すでにスピッツファンだったワタクシがこの歌詞を見て、「ワタシって本来はこういう言葉選びに弱いんだよなあ」と思ったときのことが鮮明によみがえった。
今でも思うのだけれど、草野マサムネの歌詞がメロディーなしの詩集になっても読んでみたいとは思わないけれど、桜井和寿の詩集ならば毎晩寝る前に読んでもいいかな、と思わせてくれる。私にはそんな違いがあるみたいだ。
パフォーマンスは圧巻だった。フロントマン桜井を浮き上がらせるメンバーの構えが相変わらずの安定だった。
どの楽曲も、イントロが少し聴こえただけで会場中が反応してしまう。見事なバンドです!
あの頃の人たちに会いたいよ、と思ったり、10年後か~、私はライブに来ているかなと考えたり。だけど、Mr.Childrenはちゃんと、そのころどこでどうしているか今はわからないワタシなんかにも、曲を届けてくれるだろうと、それは信じられたのです。
★ キュウソネコカミ ★
「だれだあー、この順番決めたのは? ミスチルのあとに若手を入れたらおもろいとでも思ったんかー? だれだー? スピッツかー?」
と叫んでいたけれど、そんな戸惑いも躊躇もなかったでしょ!というくらいの堂々としたパフォーマンスだった。
ふだんから「スピッツ大好き」をつぶやいているヨコタ・ヤマサキのツインボーカルで叫ぶ日常での小さな怒りの数々が楽曲のテーマになって、それに若いファンが熱く反応する。
目に楽しくておなかにくる音たち。正直ちゃんと聴いたことがないので、曲がどこで途切れたのか不明なものもあったんだけれど、発散する思いにのせられて楽しめました。
セットリストは、どこかのサイトから。
1 MEGA SHAKE IT !
2 サギグラファー
3 ビビった
4 DQNなりたい、40代で死にたい
5 Scary song
6 ハッピーポンコツ
楽屋にスピッツが挨拶に来てくれて、緊張の中で新しいアルバムを渡したそうだ。
そのあとスピッツの控室から笑い声が聴こえてきたので、「すぐに聴いてくれたんだ~」と思ったんだけれど、どうもスピッツはMVを見ておかしくて笑っていたらしい。
「スピッツが笑っていたMVだよ~」
ライブ後にこの会場にいる人が見てくれたらアクセス数が2万回を超えるかも・・・って。本当に数字を伸ばしたみたいです(私も見ました)。
http://02.mbsp.jp/kyuuso/
暗転のあと、チープな桜の木から顔を出して「チェリー」を少しだけ歌ったり、「チェリー」と書かれた白ずくめでピョンピョンはねながら登場したり。目いっぱいの頑張りで会場を盛り上げたキュウソネコカミでした。
★ MONGOL800 ★
ほんとうにシンプルなスリーピースバンドなのに、音が豊かでいろんな表情を見せてくれるバンド。
キヨサクはじめメンバーがみんな歌がうまくて、だから私は彼らのハーモニーが好きだ。
キュウソのあとで、激しい演奏とゆったりしてMCにホッとしたり(笑)。
草野も「美メロ」と紹介していたけれど、本当に心に残るポイントのメロディーが好きだなあ。
一緒に歌ったり、手拍子したり、そしてセットリストはこんな感じです。
会場全体に彼らの音があふれて、心地よく揺れている私たちだった。
Enjoy Yourself (It’s Later Than Think) 入場曲
1 あなたに
2 himeyuri ~ひめゆりの詩~
3 OKINAWA CALLING
4 Oh Pretty Woman [Roy Orbison]
5 Rise & Shine
6 小さな恋のうた
7 PARTY
8 DON’T WORRY BE HAPPY
代表曲、ロックなナンバー。沖縄をうたった曲・・・とりそろえてくれた。
「なんども、BEGINです」とキヨサクがゆったりを笑いを誘っていたのがおかしかった。
★ スピッツ ★
そしていよいよトリのバンドが登場。
大きな歓声。ファンはもちろんだけれど、「スピッツ、初めて! ライブ、やっと来れた!」という人も多かったでしょうね。そういう思いを叶えてもらえるのがイベント、フェス・・・ということだ。
セットリストは以下のとおり。
1 メモリーズ・カスタム
2 海とピンク
3 涙がキラリ☆
4 甘ったれクリーチャー
5 愛のしるし
6 スピカ
7 みなと
8 ロビンソン
9 虹の彼方へ(Mr.Childrenの楽曲をカバー)
10 渚
11 エスカルゴ
12 8823
13 野生のポルカ
ENCORE
14 僕のギター
15 醒めない
ミスチルの鉄板の「有名曲」に比べると少々小粒かもしれないけれど、こちらも「ザ・スピッツ」的な楽曲をリストに混ぜてきた。鶴瓶師匠の言う「節」ってやつだ。
スピッツがライブでは疑いもなく「ロックバンド!」なのはライブ経験のあるファンなら常識なんだけれど、CVDやテレビで知っているという人には新鮮だっただろう(いつまでこんなこと書いてるんだろう。今じゃもう、スピッツがロックだってこと、みんな知ってるのかもしれないね)。
「メモリーズ・カスタム」~「海とピンク」の中期・初期の「ライブで映える曲」が続いて、ボーカルの声が低いところで安定して伸びていることをうれしく確認。魅力はハイトーンばかりではないんだと、一人で納得。
うれしいなあ、「甘ったれクリーチャー」をロックロックで聴けるなんて。重低音のサウンド、メンバーがみんなステキだ。田村君の動きも、テツヤ君の流れる髪も、崎ちゃんのスティックさえ・・・。
ロックロック、照明もすばらしい。これはスピッツに限らず、ミスチルでもキュウソでもモンパチでもそうだった。ロックロックの照明班のセンス、ということでいいんだろうか。
そして今年の夏のカバー「虹の彼方に」。曲終わりに、
「スピッツ、今月末にニューアルバム出るんですけど、そこに収録された曲」
と紹介するボーカルの説明をまともに受けた人がいたとしてもおかしくないくらいに、自然な安定した演奏だった。初期のこのあたりの位置にある曲を選ぶとは、いつもながらのセンスのよさを感じさせる。
「あ、本気にする人がいるといけないなら(笑)。これはMr. Childrenの初期の名曲で・・・。昔から桜井はいい曲かいてたよなあ(笑)」
と解説してましたけど、上から目線を装って。
「渚」は会場も大喜び。テツヤ側上方という、なかなか味わいのあるところ(笑)にいた私からは崎ちゃんのスティックさばきがよく見えた。
そして、「エスカルゴ」~「8823」~「野生のポルカ」の究極の盛り上がり。ミスチルファンもキュウソファンもモンパチファンも満足していただけたのでは?
ステージ上を眺めていて感じたミスチルと異なる一つの点は、スピッツはどうにか4人で1つ、ということか。ボーカルが中心にいてそれが貴重なバランスになっているミスチルに対して、スピッツはギタリストもベーシストもドラマーもボーカルも視覚的にはそれぞれに同じような重さのピースとして見えるってことかな。おもしろい・・・。
今回はテツヤ君のソロがかっこよく見えたライブだった。
そしてファンのひいき目ではなく(たぶん(笑))、ボーカルの声が美しいだけではなく力強くて、秋から始まるツアーへの期待が高まるばかりだった。
アンコールでは久しぶりの「僕のギター」の美しいボーカルに泣き、新曲「醒めない」のシンプルバンドサウンドの衝動性に感動。演奏する4人がめちゃくちゃ楽しそうに弾んでいるのもよくて、27日が楽しみ!
思い出せるMCをご紹介。
● 草「ロックロック~!」
会場の「こんにちわ~」を聞いてから、
草「コール & レスポンスしないバンドなんだけど、これが唯一のコール & レスポンス」
● テ「初めての人とかいると思うけど、俺たち、基本的にMCで煽らないから」
草「半径10メートルの人に話しかける感じでね」
● 草「10周年のときはね、桜井君がサクラ色のシャツ、俺が草色のシャツを着てたの。そんないい思い出が」
ほんとうにきれいなピンクで、それがとてもお似合いでした。草色のほうは覚えてない・・・。
● テ or 田「でも30周年も出てくれるって、(ミスチルはさっき)約束してくれたから」
テ or 田「でも10年後って・・・。来年は出てくれないってことでしょ? オレたち、実は拒絶されてる?(笑)」
● 草「桜井君のことは俺たちも心配したから」
テ「俺も心配で、真心の桜井君に電話したから」
(これ、完全にスベっていましたけど)
● 草「(最後に)みなさん、からだに気をつけて。ゴキブリ3匹食べなくてもいいように・・・」
そうそう、鶴瓶師匠との対話の中で印象に残ったもの。
「曲のこと、ヘンだとか、そういうこと、メンバーが言ったことはないの?」と鶴瓶師匠にきかれて、
「言われたこと、ないですね」
と草野氏が答えたのが印象的だった。メンバーが「そういうことはない」と発言するのはよく聞くけれど、彼が自らそう答えるのは珍しい気がして。
いい出会いがあったという話のとき、まずはメンバーとの出会い、という話のあとでテツヤ君が「やっぱり事務所かな」とボソッと言ったこと。
今回のアルバムの候補曲の中に「忍者」という曲があって、
草「結局ボツになったんですけどね」
田「草野、熱く語ってたよね。今回のアルバムの肝になる曲だって」
草「夜中に一人で作っているときはそう思ったんだけど・・・」
エンディングロールで出演アーティストやスタッフの名前が流れたあと、最後に、
「欠席 吉井和哉 7月9日10日 さいたまスーパーアリーナ」
と出たときには笑ってしまいました。すでに「ロックロック ファミリー」なんですね。
二日にわたっての強行軍だけれど、イエモン~ミスチル~スピッツという、90年代を代表するバンドの圧倒的なライブを見られて、彼らが今も高らかに音を鳴らし、音を求めていることを感じて、幸せな時間だった。
10年後がどうなっているか、なんて気にせずに、今できること、それをあきらめずに歩くしかないんだと、そう思える今のワタシだ。
帰りは梅田から高速バスに乗り、5時に東京の高尾に到着。
関西よりはひんやりした空気の中を歩きながら、少し足が軽くなっていた。
さ、また今日も・・・と思っていた。
訳のわからない文章ですみません。
すてきなイベントだったことだけわかっていただければ。
読んでくださってありがとうございました!
【ニュース】
http://www.tbs.co.jp/ongakunohi/
7月17日のTBS「音楽の日」にスピッツの出演が決まったそうです。
この日は「ロックのほそ道」の日?
録画なのか、会場から生なのか?
それによって、ファンの心配がつのります・・・よね (笑)。
・・・でもやっぱり、スピッツが「会場から生」はありえないですね〜。
2日間でイエモン、ミスチル、スピッツを生で観れたなんて羨ましい限りです!! 興奮して思わずコメントしてしまいました。
「醒めない」ツアーのチケットが取れているので、ますます楽しみになりました。
かけらさんに共感出来ることが沢山あります。
私も「バンド」が好きでハチミツのトリビュートはわくわくしながら聞きました
また時々覗きに来ようと思います
コメント、ありがとうございます。
いつもながらのダラダラなレポでごめんなさい。
でも本当に楽しいライブだったので、その雰囲気が伝わっていればOKかな、と、あくまで目標は低い設定なんですけどね。
バンド、やっぱりいいですよね。
ソロでは味わえない相乗効果や、反対に危なげな感じ・・両方好きです。
スピッツはアルバムももうすぐですね。
それさえあれば、しばらくは楽に?生きられそうな気もします。
よかったら、またお時間のあるときに覗いてみてください。
ありがとうございました~。