2015.4.14(火)
■上野竜太郎さん
http://ameblo.jp/uenoryutaro/
私自身は、選挙に出馬された「ニートの上野さん」のことも、ネットで話題になっていたことも知らないのだが、このブログの4月4日の「上野竜太郎 自己紹介」の文章を読んで、久しぶりに胸に突き刺さる感覚を味わった。
私が必死であくせく仕事したり、人と関わって傷つけたり、たまには傷ついたりしながら、「生きるってのはなかなか大変じゃぞ」なんて軽口をたたきながらも結構パンチを食らったりしているときに、彼は部屋の中で人から世間から逃げて「うだうだ」していたわけで・・・。なんてえらそうに思ったり、実際にはわかりもしないくせに、みんなそれなりに訳があってこうなってしまうのよね、なんて偽善者ぶってしまったり。
そんな程度ですよ、私なんて。
彼の「自己紹介」には、飾らない言葉と、ストレートだけれど軽くない思いが、テクニック無しでこめられている。
私がムダな動きで世間と闘ったり慣れ合ったりしているときに、この人はさまざまな方法で情報を手に入れて、誰とも言葉をかわさずに深く潜って思考し、感じ、言葉を紡いていたのだろう。
ネットワークを張り巡らせることも、議論をすることも大事なんだろうけど、今の私にいちばん欠けているのは、深く潜って自分と対話することなんだということを、思い知らされた彼の文章だった。
・・・と言いながら、もうどうやったら自分に向き合えるのか、わからなくなっている。
■現役でいること~「ボクらの時代」
この前の日曜日は、三浦知良・中田英寿、前園真聖の対談。
ふだん、ついつい見逃してしまうのだけれど(休日の朝はうれしくて、浮かれて、テレビのスイッチなんて入れたくない)、この日は見てよかったな。
とくにサッカーファンじゃないけれど、見ていてワクワクする時間だった。
カズさんが現役を続けていることを気負いもなくうれしそうに語り、それを二人が敬いつつ楽しそうに触れていることが、私にも心地よかった。
あとで相方が言ってたのだけれど、「サンデーモーニング」の「喝!」の張本氏がカズさんに引退を勧める発言をして物議を醸しているらしいね。
「ボクらの時代」を見る限り、よけいなお世話って感じだなぁ。「部外者は黙っとれ!」って?
■「花燃ゆ」
視聴率が1ケタに・・とか話題になっているけど。もう視聴率はいいんじゃない? それにNHKなんだし。
歴史上の人物の評価はなかなか定まらないし、見る立場によってもさまざまだと思う。だから、正しい取り上げ方を期待するなら、ドラマじゃなくてドキュメンタリー(それでも難しいことは多いだろうけど)。
だから、あくまで「ドラマ」として楽しむのがいちばんだと思っている。
(井伊直弼だって、先駆者だったり非情の弾圧者だったり)
この前の回は、ちょっと胸がひりひりしたなあ。歴史大河ドラマで、あそこまで人の心理の奥深くを描いたことって、そんなにないんじゃないかな。
吉田松陰はいつの頃生まれていたら、その才能を発揮できたのだろう。早く生まれすぎた? それともあの研ぎ澄まされた「過激な」思想はいつの時代でも理解はされなかったのか?
焦る気持ちで、塾生の高杉や久坂に「絶交だ」と言ってしまうほど、国の行く末を憂う気持ちは強かったのだろうけど。その若き塾生である高杉に「萩の田舎に引っ込んでいると」現実を見通せなくなる・・のように言われてしまう現実。
家族の前に、駆り立てられる思いを吐露する姿が少し悲しかった。
つまらない話だけれど、新聞のテレビ欄に、吉田松陰役の役者の名前を入れてあげてください。今はいちばん大事な役ですぞ。
とくに伊勢谷さんのファンではないけれど、松陰のカリスマ性や苦悩や痛いくらいに純粋なところ、見事に演じていると思う。
私的には、大沢たかおさんの、笑っても笑っても「泣いているような目」に引き込まれる現実ですが・・・。
■雪風
「不便な便利屋」のエンディングで一部分を聴いているに過ぎないのだけれど、この前、自分の鼻歌に気づいて「なんの歌?」と思ったら、スピッツ「雪風」のメロディーだった。
「これでいいかな? ダメって言うかな?」の歌詞がずっと胸のここにあります。
私も誰かに問いかけたい、これでいいの?ってね。
ね、最初に「自分と向き合うこと」なんて真面目に書きながら、やっぱり軽い文章をつらねてしまった。
それでも、ときどきはマジで自分の軽さを殴りたくなるのです。