2019.2.24 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
https://www.tfm.co.jp/manyuki/
年をとるとダジャレが多くなる傾向・・・、それは避けたい、極力ダジャレは言わないようにしている、という草野くん。
チコちゃんも言ってたなあ、親父ギャグが多くなるのは、脳のブレーキが利かなくなっているって。ギャグだけじゃなくよけいなことをついつい口にして失敗してしまう・・・これも老化現象、ヤだなあ・・・。
草野「ダジャレのつもりはなくても、それっぽくなってしまうことってないですか」
例えば、空港で「“欠航”してるよ」「それ、“結構”こまるよね~」とか、「この間、旅行で熊本に行って、“阿蘇”に行ってきたよ」「あっそう」とか。無意識に言ってしまって恥ずかしい思いをしたこと。
草野氏の言うとおり、脳が誘導してるっていうより、緩んじゃって言葉が出てきちゃう。怖いなあ。
ダジャレにならないように慌てて言いかえて、それがストレスになるんじゃないかな?とか。そんなことでストレスになるなら、ダジャレ言っちゃえばいいのに(笑)。
今日は、「え、そんな意味だったの?で漫遊記」。
ふだんは、「英語力がないことを逆手にとって、メロディーと曲調だけで勝手にイメージを膨らませている」と。で、訳を知ると、「えーっ!って思うことがよくある」。そんな曲をセレクトしてくれたそうです。
オンエア曲
01 Stratagem(Eric Johnson)
02 Beat It(Michael Jackson)
03 Dreaming(Blondie)
04 A Man I’ll Never Be(Boston)
05 One Night Love Affaire(Brian Adams)
06 I Don’t Like Mondays/哀愁のマンデー(The Boomtown Rats)
07 Air Guitar(McBUSTED)
08 Let’s get Together(THE RYDERS)
漫遊前の一曲は、前回流れなかった、Eric Johnsonの「Stratagem」(2017年、10th『Collage』)。
このとき手違いがあって、ライドの「Taste」が流れてしまい(正しい曲が流れた地域もあったそうですね)、「せっかくいい曲だし、『ギターインストで漫遊記』を完結するためにも」と、ここで流してくれました。
一つ一つの「音」がくっきりを走っていく、本当に気持ちのいい楽曲ですね~。聴くことができてよかった。
放送から2週後くらいの訂正ときいていたから、こんなにすばやく対応してくれて。本人の意向か番組サイドの意向かはわからないけれど、誠実な対応に感謝。
そして今日のテーマの1曲目は、極めて!極めて有名なMichael Jacksonの「Beat It」(1982年、『Thriller』)。
この番組で今までかけた楽曲の中で「いちばん有名かも」。たしかに・・・。
この曲は最初、楽曲「Thriller」のPVのイメージとごっちゃになってしまったのと、歌詞の“Beat it”がfearに聴こえてしまって、恐怖をうたったものだと思っていたそうで、その後、タイトルが「Beat IT」だとわかってからは「やっちまえ! ぶちのめせ!」と言っているのか、とずっと思っていたそうです。
(あれ、これって私もずっとそうかも、なんとなく)
(PV) マイケルジャクソン 「スリラー」.mpg
そして最近、華丸大吉さんの朝の番組(あれ、でしょうか)で、洋楽の歌詞の解説をm-floのLISAさんがやっていて、そこで「逃げろ」という意味だと知ったらしい。
(本当だ、辞書にも「急いで立ち去れ」と)
草野「悪い世界に陥る前に、逃げろよ、という意味らしいです」
次の曲は、Blondieの「Dreaming」(1979年、11thシングル)。
デボラ・ハリーがボーカルをつとめ80年代に人気のあったバンド、ブロンディの曲。
曲調も明るく、“Dreaming is free”などという歌詞もあることから(ZO-3でちょこっと実演)、「夢見ることはいいことだ」というような意味合いの曲かと思っていた、と。
ところが、歌詞の“Dreaming is free”は「夢見ることは自由だ」ではなく、「夢見るだけなら、ただだ(お金はかからない)」という意味らしいと。
草野「実はドライな感じの歌詞だった」(笑)
そう知って、この曲を聴くのもおもしろいかも、ですね。若い女の子が怖いもの知らずで進んでいる感じ?
草野氏が言うように、free paperとかfree wi-fiとかfree drinkとかfreeは「無料の」と馴染みになっているけれど、まだ英語を習っていなかった頃、「フリー」といえば、やっぱり「自由!」でしたよね。
次は、Bostonで「A Man I’ll Never Be」(1978年、2nd『Don't Look Back』)。
アルバムジャケットも宇宙船、曲調も雄大な感じ、邦題も「遥かなる思い」だったので、「愛する人への熱烈な思いを歌った曲」かと思っていたそうだ。
ところが歌詞を読むと、「オレは君の理想の男には絶対になれないよ~」という泣き言を歌った「泣き言ソング」だったとわかり、「これは杏里さんの『オリビアを聴きながら』の中の『あなた 私の幻を愛したの♪』にも通じる世界ではないか」と。なるほど。
草野「素直にタイトルを訳せば、『オレが絶対になれない男』ということで、タイトルどおりの歌ってことになるんですけどね」
このアルバムは、ロックだけどポップなイメージもあり、この曲のようにいつ聴いても心地よいバラードもあり、で、結構よく聴くアルバム(私が・・・です)。
「暇な方はジャケットを検索してみても」と言われて、暇ではないですけど・・・こんな感じ(笑)。
そして、メッセージコーナー。
単身赴任で初めて東京の街に暮らす夫。「東京に住むうえで、たったひとつ注意することは?」という優しい妻からの質問に・・・、
草野「たった一つ、ということであれば、大都会だから冷たい、とか、危ない、とか先入観をもたないほうがいい。どの街にも、いい人もいれば悪い人もいる」
おお、シンプルで当たり前のように見えて、名言かもしれない。でもない??
そして、次は、Brian Adamsで、「One Night Love Affaire」(1984年、4thth『Reckless』)。
草野「80年代にヒット曲を連発したカナダのシンガー。アレンジがシンプルでギターロックっぽかったので、オレはよく聴いていました」
今なら「ああ、ワンナイトね」というところだけれど、当時まだうぶだった草野少年は「夏祭りの夜に初めて手をつないでドキドキ」みたいなことを想像したとか(笑)。
のちに「遊びのつもりが本気になってしまったぜ」という曲だと知ったときは、ちょっとがっかりしたそうだ。それでも案外頑固な(笑)草野くん、今でも「夏祭りの夜・・・」のイメージで聴いてるらしいよ。
個人的には、90年代に入ってからだけれど、外国のフェスのビデオを見たとき、ポール・マッカートニーらのベテランのなかで、30代のブライアン・アダムスがそれはそれは爽やかでかっこよくて、過去のPVにまでさかのぼって、白TシャツにGパンの姿にちょっと酔っていましたとさ(笑)。
例えば、こんな感じ・・・。
Bryan Adams - Somebody (Official Music Video)
そして、The Boomtown Ratsで「I Don’t Like Monday 哀愁のマンデー」(1979年、3rd『The Fine Art of Surfacing』)。
シングルカットされて全英1位となった大ヒット曲。
草野「アイルランドのレジェンドバンド。ボーカルのボブ・ゲルドフさんはバンドエイドやライブエイドなどのチャリティーワークでも有名」
この「哀愁のマンデー」は1979年の大ヒット曲。「ピアノが印象的な、ホントに美しい曲」。
サビで繰り返される“I don’t like Monday”という歌詞。「単純に、月曜日は憂うつで嫌いだ」という意味でとらえていたが・・・。
これは、実際に起こった銃乱射事件で、事件を起こした16歳の少女が動機を聞かれたときの言葉「I don’t like Monday」に由来していると知ったそうです。
歌詞の内容も生々しく、アメリカでは銃規制の問題に絡んでのことか、放送自粛の憂き目にもあったとか。
たしかに、歌詞を読みこまなければ、イントロとバックに流れるピアノが力強い、前向きな印象を受ける楽曲だ。
有名な曲だから大雑把には理解していたけれど、このPVなどを見ると、作品としても奥深い気がして、ここでこんなふうに取り上げてくれなかったら、知らないことが多かったなと改めて思う。
The Boomtown Rats - I Don't Like Mondays
最後の楽曲は、McBUSTEDの「Air Guitar」(2014年、1stシングル)。
タイトルから「エアギターで盛り上がっちゃおうぜ」というようなノー天気な歌かと思って聴いていたけれど、歌詞を読みこんだら、さらに共感できちゃうステキな曲だった、と。
パーティーには誘われないし、カラオケはイマイチのさえないオレだけど、エアギターを弾いているときだけはスターだぜ!という妄想力強めな内容。
草野「10代のオレを思い出す感じかな。スピッツでオレが作りたいと常々言っている歌詞にも遠くない」
歌詞の中に、ブライアン・メイとかジミー・ペイジとか憧れのギタリストの名前が出てくるところにも惹かれるそうだ。これって、すごくわかる。固有名詞が不自然ではなく効果的に使われている歌詞っていいなと思う。
結婚式でよく歌われる(そうなの?)、ホイットニー・ヒューストンの「I Will Always Love You」も実は別れの歌・・・とか。
「洋楽の曲の歌詞を勝手に解釈して聴けるのは、英語力がないおかげ」と最近ではポジティブにとらえている草野マサムネさんでした!
そういえば、ビートルズのとくに初期の楽曲の歌詞は中学校で習う英語で十分わかる、とか、イーグルスのアルバム『Hotel California』は歌詞の解釈で論争にまで発展したとか、理解できればそれはそれでおもしろいけれど、ずっとフワフワっと聴いていて、え、実はそうだったの?という、ごくごく個人的な驚きも悪くはないってことだ。
日本語の曲とは異なる楽しみ方があって、若い頃はそれがたまらなく魅力的だったなあ。
この番組のおかげで、洋楽をまたたくさん聴くようになって、語りたい気持ちが溢れています。
そして、最後は「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
今日は「ベビーフェイス」のフレーズを。(今気づいたんだけれど、この曲のタイトル、ずっと「バイバイ・ベビーフェイス」と言ってました(-_-;))
今回はスピッツと同じ、1987年結成のパンクバンド、THE RYDERSの「Let’s get Together」(1991年、アルバム『Let’s get Together』)。
このバンド、「音がホントに気持ちよくって、まさに痛快という言葉がぴったりのサウンド!」と。
草野くんがよく言っている「オレのiTune再生回数」の常に上位にいる楽曲だそうです。
“気楽にやろうぜ かっこつけても 始まらねえ♪”という歌詞が一時スピッツ内でも流行っていた、と。「気合を入れたいときに聴くと、どんどん盛り上がる。現在もばりばり現役で活動中!」
ヒヤー、短くてカッコいい!!
ライブも盛り上がっている!
THE RYDERS / LET'S GET TOGETHER(Live)
そして来週は、「やや恒例になりつつある」古い音楽雑誌で漫遊記だそうです。「MUSIC LIFE 1980年12月号で漫遊記」
今までは彼が古本屋で見つけた雑誌で漫遊記だったけれど、次回はいよいよリアルタイムで購入した音楽雑誌がまな板にのる。
どんな思い出が語られるのか・・・。