2023.05.07
「ロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
5月も2週目
「今年はWBC効果もあって、開幕したプロ野球が盛り上がっているようだ。声出しもOKになったし」と。
(おっ、久々の野球ネタ?)
草野くんは去年、2ゲーム観戦できたそうで。
で、昔レコーディングでロスに行ったとき、ドジャー・スタジアムで観戦できた。そのときに前のシートで観戦していた若いカップル、話もせずに熱心にノートに何かを記入していた。「何してんのかなあ」と思ってちょっと覗いてみたら、なんとスコアブック! 「たぶん・・・、野球オタク的カップル?」
日本のスタジアムではそういうカップルを見たことはなかったから、「新鮮だった。(アメリカは)ベースボールの国っていう感じなのか、あるいはあのカップルが特別だったのかなあ」。
今年はツアーもあるし、なかなか、難しそうだけど、「どっかで見れたらいいですけど」。
北海道の新しい球場「エスコンフィールド北海道」に思いを馳せる草野くんでした。
今回のテーマは、【チョーキング・ビブラートで漫遊記】。
ギターテクニック縛り!
チョーキングは、「音をずり上げるテクニック」(ZO-3で)。「そこにビブラートもかけちゃう」(これもZO-3で)
「演歌の歌い方に通じる感じ」(実演してもらうとわかりやすいけど、「演歌の・・・」もさらにわかりやすい)
今回は、「チョーキング・ビブラートがいい感じのナンバー」で漫遊です。
オンエア曲
01 祈りはきっと(スピッツ)
02 Catch A Train(Free)
03 Tired Angels(For J.M.H.)(Mountain)
04 Hot 'N' Ready(UFO)
05 Play The Game(Queen)
06 Hold the Line(TOTO)
07 Your Love Is in Vain(Vandenberg)
08 愛で殺したい(サーカス)
09 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツで、「祈りはきっと」(2023年、リリースされたばっかりの46thシングル「美しい鰭」のカップリングの一曲)。
シングル「美しい鰭」のカップリングはアルバムには入らないので、「ちょっとミニアルバム的」な感じ。そこから、「祈りはきっと」。
(なんだかホッとするような、手を入れる?前の優しいメロディー。そして、「祈りはきっと届くと思う♪」の「思う」がスピッツらしくて、焦る自分を戒めたくなるよ)
最初の曲は、「70年代のブルージーなハードロックバンド」、Freeの「Catch A Train」(1972年、5thアルバム『Free At Last』)。
「チョーキング、ビブラートに関してはブルース系のギタリストにじょうずな人が多い」と。例えば、フレディ・キング、ハウリン・ウルフ、ロイ・ブキャナンら。
「でも、わかりやすくエグイ感じでビブラートをかけるのは、ロックのギタリストなんですよね」
で、Freeのポール・コゾフさんは「チョーキング・ビブラートと言ったらこの人でしょ」という存在。
ZO-3で聴かせてくれて、「こんなふうに不安定なんだけど、それで味わい深いというか、生々しさが出ている」。
ギター初心者にとって指の痛さは避けられない。とくに、チョーキングとビブラートの合わせ技は「指が痛い!」。
なんで痛いのを我慢してこんなことをやるか?
例えば、歌謡曲で森進一さんが「空を見上げりゃ~♪」(モノマネ風に)で音をずり上げるのと同じように、「エモーショナルな効果がある」。
次の曲は、Mountainの「Tired Angels(For J.M.H.)」(1971年、2ndアルバム『Nantucket Sleighride』)。
Mountainのギタリストは、レスリー・ウェスト。
彼は多くのギタリストに影響を与え、Mountainは70年代にはかなり人気があったが、「現在はちょっと過小評価ですが」。
ZO-3で演奏して、「こういういやらしいビブラートがかかっています。レスポールジュニアの尖がった音やホーリーなオルガンとか、聴きどころも多い曲です」。
(「いやらし~」というニュアンスが全体的になんとなくわかるよね)
曲終わりで、「J.M.H」はジミ・ヘンドリクスの本名 James Marshall Hendrixの頭文字で、「この曲はジミヘンさんに捧げられているそうです」。
そして、このアルバム『Nantucket Sleighride』は「名盤です」と。
次は、UFOの「Hot 'N' Ready」(1978年、7thアルバム『Obsession 宇宙征服』)。
ギタリストは、「ワタクシ草野が10代のころ、メチャメチャ憧れだった」マイケル・シェンカー。
彼はインタビューで、「先ほどの(Mountainの)レスリー・ウェストさんからの影響を公言していらっしゃいます」。
「とくに70年代のUFOは、レスリー・ウェストさんの音に近いものがあり、そのころからチョーキング・ビブラートをガンガンにきかせて弾いている」と言いつつZO-3を弾いて、「とくにイントロのフレーズがたまらないので聴いてください」と。
(いつ聴いても、気持ちが解放される)
次の曲は、Queenの「Play The Game」(1980年、24thシングル/0980年、8thアルバム『The Game』)。
ギタリストは、ブライアン・メイ。
チョーキング・ビブラートのイメージ、「あんまりないかも」、「でもギターソロを聴くと、結構えぐいビブラート、かけてます」と。
彼のギターは、「有名な、『アーム付き』のレッドスペシャル」。
でも「ビブラートは指でかけていました」って。動画で確認したそうです。
Queen - Play The Game (Official Video)
「実は、チョーキング・ビブラートの達人なのかもしれない。ご存じの方は、何を今さら、なのかもしれないけど」と。
(チョーキング・ビブラートとかではなく、普通に、相変わらずいいメロディ―だなあ、とか聴いていたなあ。たしかにエモーショナルに盛り上がる)
メッセージコーナー。
中学生のときにスピッツの「チェリー」のMVを見て、「マサムネさんに対して不気味な印象を受けました」という男性のリスナーさんから。
「『チェリー』は明るい曲調で、ほかのメンバーは笑顔で演奏しているのに、マサムネさんだけ無表情&カメラ目線」に違和感を感じたそうです(笑)。
ほかのMVでも無表情を「貫いている」中で、「運命に人」ではほかのメンバーとはしゃいでいる場面があって「とても印象に残っています」。
「マサムネさんに質問! ライブやMVで無表情でいるのには理由がある? それとも無意識?」
(うわ~、大変だ~)
そして本人からの回答です。
「歌いながら表情を作るって、よくできるなって反対に思ってしまう」そうで、「ですから無意識ですね。意識しないと、表情は出ないね」。
それでも20代のころは、ちゃんと表情を出さなくちゃ、と思ったこともあったそうで、そうしたら、そのときのライブを見に来た友人たちから「どうしたの? 今日体調悪いの?」と言われてしまった。苦しそうに見えたそうで、「ああ、そういうふうに見えるんだ~」と笑う草野氏でした。
「それからは自然体でやってます。ビデオとかテレビでは、緊張しているから、ということもあるかも。とくにカメラがこっち向いてるとかたくなるんですよ。これはもう慣れることはない」と言い切る。
アイドルやミュージカルの人が笑ったり怒ったり表情を変えて歌うのを見て、「すごいな、オレには無理だ。すごい尊敬しちゃいますけどね」と。
リスナーさんの好きなYouTubeに、毎回専門家が登場してTwitter上の質問に回答してくれる「テックサポート」というコーナーがあり、この前、そこにゲストとして登場したのが、ポリフィアというアメリカのバンドのギタリスト、ティモシー・ヘンソンさんで、「ギターサポートをしてくれました」。
「高価なギターはホントに価値があるの?」という質問には、「値段なりの良さはあると思う。でも500ドル以下のギターにも魔力を感じて手に馴染むものもある」と。
そして、草野くんへの質問は、「これまで使ってきた多くのギターの中で、魔力を感じたものはある?」。
草野くんが最近使っているエレキギターは「オーダーして作ってもらった新品が多いので、魔力を感じるというより、弾いているうちに馴染んでくる」という感じ。ヴィンテージのギターにはそれほど興味をもたなかった、と。
でもアコギに関しては、1本だけ、「あ、これ、出会っちゃった」というのがあるそうで。
アルバム『フェイクファー』のレコーディングのあと、「アコギの音がもうちょっとどうにかなんないかな」と思い、楽器店でたくさん弾き比べをさせてもらったとき、「これだー」と思った1本がある。
マーティンのD76という、アメリカ建国200周年を記念して作られたモデル。
常日頃、草野くんが「理想のアコギの音」と考えていた、まさにその音だった!
そして、今でも「レコーディングはほぼそのアコギで弾いている」。
今後もそういう音に出会うことはないと思うので、「魔力と言えるのかな」と。
次は、TOTOの「Hold the Line」(1978年、デビューシングル/1978年、デビューアルバム『TOTO 宇宙の騎士』)。
TOTOはこの番組でもかけている(ココとコチラ)
ギタリストは、スティーヴ・ルカサー。「結構えぐいビブラートをかける方」
今回、このテーマを選んだことで、いろいろなギタリストのプレイを聴き直した草野くん、「多くの達人がいるが、チョーキングをしたときにビブラートをかけない人も多い」。だから、「チョーキング・ビブラートの達人は意外に少ないのかも」。
意外なところで先ほどのブライアン・メイのような人がえぐいチョーキング・ビブラートをかけていたり。
このスティーヴ・ルカサーもこの曲のギターソロでのチョーキング・ビブラートが「メチャメチャえぐいです」
(この曲、懐かしいですね~。)
そして最後の曲は、「80年代に人気のあった、オランダのハードロック、ヘビメタバンド」、Vandenbergの「Your Love Is in Vain」(1982年、デビューアルバム『Vandenberg ネザーランドの神話』)。
ギタリストは、エイドリアン・ヴァンデンバーグ。
彼は、「音的にはマイケル・シェンカーに近くて、ルーツはレスリー・ウェストさんだったりするのかな」。
マイケル・シェンカーより「細かくて不安定なビブラートがたまらない」と、ZO-3で。
この人は身長198cmで手もかなり大きいらしい、で、「ビブラートが不安定になってるのかな?」。
Vandenberg - Burning Heart (Official Music Video in Stereo)
(たしかに大柄なギタリストで、手も大きい)
微妙な不安定感は機械では出せないので、「人力ならではの味わい」。
そして、ボーカルは「ときどき和田アキ子さんに聴こえるところもある」と。
(なんか、わかる・・・)
特集の最後に。
昔、ギタリストのマーティン・フリードマンさんが「エレキギターの音は演歌に近い」と発言していた。
ここで、ZO-3を弾きながら、八代亜紀の「舟歌」のさわり「しみじみ飲めば しみじみと~♪」をちょぴッとモノマネで歌って、「まさに演歌だな。日本の片隅で焼酎をすする人間にはしみるな、と、チョーキング・ビブラートを聴くたびに思いますね」。
そして、久々の「ちょっぴりタイムマシン」のコーナーは、サーカスの「愛で殺したい」(1978年、3rdシングル)。
(イントロは、「水色の街」ですね)
これは、小学生だった草野くんがラジオの歌謡ベストテン番組に夢中だったころのヒット曲。
サーカスが大ブレイクした「Mr. サマータイム」の次のシングル曲。
当時、福岡のラジオ局では、「歌詞がけしからん」ということでこの曲が流れなかったが、放送禁止の歌詞をアナウンサーが真面目に読み上げていたのが「メッチャ記憶に残ってる。『毛布の中で 愛が絡み合って・・・、ここの歌詞でございます』みたいな、ね」。
「時代だな、って思いますけど。確かに全体的に官能的な歌詞の曲で。歌声も、微妙に・・・というか(笑)、絶妙にエロいです」
曲終わりで、「ハーモニーがすばらしいですね、ぞくぞくしました」。
ちなみに、この曲も「Mr. サマータイム」も、オリジナルはシャンソン界のレジェンド、ミシェル・フュガンの73年のヒット曲。
そして来週は、ワンアーティスト特集、【R.E.M.で漫遊記】です。
アメリカのオルタナティブロックの大きな流れを作ったとして、多くのミュージシャンからリスペクトを受けるバンド。欧米の人気からすると、日本ではちょっと評価が低い気がする、と。
(80年代から90年代にかけて、そうだ、スピッツを知る前くらいにホントによく聴いてたなあ。今でも好きです。来週も楽しみです)
「草野さん、冷製パスタのコツは、冷水でしめるときに氷をケチらないことです」
「ベテランの風格でロングヒット?! スピッツ『美しい鰭』」
特に・・・という内容ではないけれど、よかったら。
https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/124898/2
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