2021.10.17
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
番組冒頭に、「運転している方、仕事中の方、ヒマこいてる方・・・いろんなシチュエーションの方がいらっしゃると思いますが、ちょっとした息抜きにしていただけたら幸いです」と。
今日は、【カラオケで歌ってみたいロックナンバーで漫遊記 Part 1】。
緊急事態宣言下でカラオケを我慢していた多くの人たち・・・。
そこで、カラオケで歌ってみたいロックナンバーのリクエストを募り、その中からメッセージとともに紹介してくれるそうです。
オンエア曲
01 ロビンソン(スピッツ)
02 褒めろよ(GLIM SPANKY)
03 Don't Stop Me Now(Queen)
04 MONSTAR(いきものがかり)
05 ラメのパンタロン(ゆらゆら帝国)
06 Runaway(Bon Jovi)
07 欲望のしるし(奇妙礼太郎)
08 かもめ(浅川マキ)
漫遊前の一曲は、スピッツの「ロビンソン」(1995年、11thシングル/11thアルバム『ハチミツ』)。
最近、テレビのカラオケ選手権的な番組で、13歳の少女がこの曲を歌って、見事優勝したそうだ(草野くん自身は見ていないとのこと)。
スピッツを選んでくれたことに感謝!と。そして、「曲調から、女性が歌ったほうがいいかもね」と。
最初の曲は、「初のチャートインの楽曲」、GLIM SPANKYの「褒めろよ」(2015年、3rdシングル)。
(いつ聴いても気持ちがすっきりするサウンドとボーカルの声!)
リクエストされた方は、ボーカルに怒られている感じがいい、普段使わない言葉をマイク握って思いきり歌ってみたい!と(なんとなくわかる)
草野くん自身も、好きだし、ドラマの主題歌で聴いて、GLIM SPANKY初体験だったと。
声だけ聴いて、ツンツンヘアに革ジャンの川村カオリのようなイメージを抱いたけれど、「お会いしてちょっとギャップ」と。「ボーカルの松尾レミさんはジャニス・ジョプリン・・・ですよね」。
草野くん、ZO-3を弾いて「褒めろよ 褒めろよ♪」と歌って、「高いわ」って。
(私は、なんといってもこの曲です)
GLIM SPANKY - 「美しい棘」
2017年の新木場サンセット(ココ)でライブを見たけれど、衝撃的にカッコよかった! あれ以来、アルバムは全部(たぶん)聴いている。
次は、Queenの「Don't Stop Me Now」(1978年、7thアルバム『Jazz』/18thシングル)。
リアルQueen世代からのリクエスト。カラオケで歌おうとすると、「いつも出だしで失敗してしまう」と。途中早口英語についていけずにグダグダになりつつも、「笑いをとりながら、Queenの中でも有名な曲なので、なかなか盛り上がります」。
草野くんの知り合いが言うには、ジムでトレーニングのときに聴くと、「盛り上がりすぎて怪我しそうでヤバイ」と。
草野くんにとっても、洋楽をカラオケで・・・というのはちょっとハードル高いけれど、「Don’t stop me ...」のところは「ちょっと歌ってみたい!」と。
(カラオケでQueen!というのは、あるあるだけど。この曲は、盛り上がりそうだけど難しそう。でも改めてしみじみ聴いて、いいなあと再認識)
次は、いきものがかりの「MONSTAR」(2013年、6thアルバム『I』)。
リクエストした方は、カラオケでは、まずこの曲を歌って盛り上げるそうです。
いきものがかりは優等生のイメージがあるけれど(清水ミチコさんもそのあたりをいじってモノマネをしている)、「結構ロックな曲もあって、そっちのいきものがかりも好きですね」と。
草野くんは「ちょっとディスコな『Sweet! Sweet! Music!』が好きです」
いきものがかり 『Sweet! Sweet! Music!』Music Video
草野「聖恵ちゃんの声って生で聴くとすごいんですよ。全身包み込まれる感じ。ロックっぽくないということでちょっと避けてらっしゃる方にも、生のいきものがかりはオススメ」
(そうだな。優等生で、「元気出して歩いていこうよ」的な曲の流れが耳に入ることが多いしね)
次は、ゆらゆら帝国の「ラメのパンタロン」(2001年、4thシングル)。
リクエストした方は、カラオケで歌うと、ゆらゆら帝国ならぬ「ショボい帝国」になってしまう、と。
「たしかに坂本慎太郎さんの歌唱は難しいかも」と草野くん。「ある程度、モノマネでいったほうがいいかも。ちょっと投げやりな感じで」
草野くんの「カラオケでよく歌うツートップ」は、「ゆらゆら帝国で考え中」とエレカシの「奴隷天国」だそうで(聴いてみたい)。
ゆらゆら帝国で考え中 MV
奴隷天国 ≡ エレファントカシマシ
草野「ゆらゆらの曲は知らない人が聴いても盛り上がるかもね。アングラだけどしっかりポップだし。言葉のチョイスがすばらしいと思います」
そして、メッセージコーナー。
「宇宙戦艦ヤマト」「仮面ライダー」「タイガーマスク」の歌い出しを同時に思い出そうとして混乱してしまうリスナーさん。
「ぼうや~ よい子だ ねんねしな~♪」と「京都~ 大原 三千院~♪」も同じ感じ、と(笑)。
別に同時に思い出さなくてもいいんだけど、「なんやねん、ごちゃごちゃになるやん!という曲、草野さんにもありますか?」
最初の3曲の歌い出しを歌ってくれて、「ああ、たしかにね~」と。
ここで草野くんがパッと思い浮かんだのが、「暴れん坊将軍」の歌いだしとX JAPANの「紅」・・・。
ちょこっと披露してくれて、甲子園の高校野球でブラスバンドがどちらの曲も演奏していて、「それを聴いちゃった」ことがごちゃごちゃになる原因かも、と。
「ランランラン~♪」の次にくるメロディーを思い浮かべる場合、「ジングルベル」か「青い山脈」かで年代がわかる、というクイズがあるそうで。
(いやいや、さすがに「ジングルベルだぞ」と答えておこう)
次の曲は、Bon Joviの「Runaway」(1984年、デビューアルバム『Bon Jovi 夜明けのランナウェイ』)。
カラオケで誰かがいたずらで、シャネルズの「ランナウェイ」を入れてしまったことがあるというエピソード。
「Runaway」というタイトルのうたは意外と多い。
シャネルズの「ランナウェイ」は昔スピッツもカバー。
そしてZO-3で歌ってくれたのは、デル・シャノンの「Runaway」。
Del Shannon Runaway
さてさて、Bon Joviの「Runaway」は彼らの初期の楽曲だが、草野くんは、まだ駆け出しだった彼らのライブを福岡で見たそうだ。
マイケル・シェンカー・グループやホワイトスネイクらが出るフェスで「前座みたいな扱いで出てました」と。「マイケル・シェンカー待ちの地蔵ファンが結構いた記憶があります」
そのときは、「正直、ポップな感じでダサいな」と感じたそうだけど、「今聴くと、思い出補正もあって、切なくなって、かっこいい曲だなと思ってしまいました」。
最後は、奇妙礼太郎さんの「欲望のしるし」(2017年、ソロ第1作アルバム『YOU ARE SEXY』)。
映画『天使のいる図書館』予告編
この映画のラストに流れる「欲望のしるし」に感動したという。
奇妙礼太郎さんは今までスピッツとは接点がなかったけれど、気になるシンガーで、「この曲もすごくいいですね。漫遊最後のふさわしいし、オレも今度歌ってみたいな」。
(浮遊感のある歌詞と歌唱が不思議な世界を作り出す)
奇妙礼太郎さんがツイートしていました。
https://twitter.com/reitaro_jp/status/1449722285586223104
そして、「ロビンソン」をカバーされたそうで。
https://www.jvcmusic.co.jp/-/News/A026953/10.html
特集の最後に。
草野くんのカラオケの思い出。
スウェーデン人の友人とカラオケに行ったとき、「最初は照れていたのに、いざとなったら、セックス・ピストルズの『Anarchy in the U.K.』をめちゃノリノリで歌いだしたので、たまげたことがありました」
Anarchy In The UK
「また外国の方とカラオケに行ってみたいですね。どんな曲をどんなふうに歌うのか興味がある」だそうだ。
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
(「快速」の印象的なイントロ)
曲は、浅川マキの「かもめ」(1969年、2ndシングル「夜が明けたら」のカップリング/1970年、デビューアルバム『浅川マキの世界』に収録)。
今日のテーマに沿って、「草野マサムネがカラオケで歌ってみたい曲」という視点で!
浅川マキさんのレコードは、「国分寺の珍屋で買ったんじゃなかったかな」。
この曲は歌詞が寺山修司で、「ストーリーがはっきりわかる、とても演劇的な歌です。ダークな悲劇のラブストーリー」。
彼女のやさぐれた声もよくて、「最後まで聴くと泣きたくなる。だから、(カラオケでは)泣きながら歌いたいと思います」と。
浅川マキ「それはスポットライトではない」(1977年 ライヴ)Maki Asakawa - It's Not The Spotlight
(若いときは、普通に暮らしていくことが妙につらいことがあったりする。そういうときに彼女の歌を聴いて、もっときつくなって、なんとなく自分のドラマにひたることができる。妙な快感)
そして来週は、【カラオケで歌ってみたいロックナンバーで漫遊記 Part 2】。
まだ用心してカラオケには行けないという方に、「気分だけでも味わっていただきたい」と。
どんな曲が聴けるか、すごく楽しみ。
今日の選曲も、おもしろかった。
「草野さん、落とした財布が戻ってきました!」
追加
松尾レミさんのTwitter。
https://twitter.com/remimatsuo/status/1449716328055537665
フジファブリックの「若者のすべて」。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210906/k10013246441000.html
こういうふうな過程で教科書に載るのは、すごく意味があって、素直にステキなことだと思える。
陳腐な言い方だけど、時代を越えて若者の心にしみいる楽曲。
先ほどのニュース、作家の山本文緒さんが亡くなる。
心の細かい襞に入り込み、優しくも苦い世界を描いたら秀逸だった。
『自転しながら公転する』と最新短編集の『ばにらさま』はまだ読んでいなかった。
もう新作が読めないのなら、少し先にゆっくり読もうかな。