2022.01.29(土)
『優しいスピッツa secret session in Obihiro』
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https://www.wowow.co.jp/detail/174745
早朝に起きて、朝ウォーキングの前に録画を視聴。
匂い立つような・・・とでも言いたくなる豊かな時間を過ごす。
こういう感じの幸福感は、久しぶりかもしれない。
みなさんは、どこでどんなふうに楽しみましたか?
建物の雰囲気が、どこでもない空気を漂わせて、帯広であり帯広ではないような・・・。
窓から入る外の光は、季節の空気の匂いさえ運び入れ、時間の経過とともに夕暮れから夜へと進み、部屋の照明やランプが優雅で寂しいオブジェになる。
一幕の舞台を映画で観る、そんな雰囲気。
メンバーの衣装は、黒と茶を基調にしていて、部屋の中に溶け込む。チェンジされるギターの色や青の照明が小さなアクセント。
セットリスト
01 つぐみ
02 冷たい頬
03 ハヤテ
04 今
05 Holiday
06 空も飛べるはず
07 漣
08 優しいあの子
09 夕焼け
10 雪風
11 大好物
12 未来コオロギ
13 ガーベラ
14 名前をつけてやる
15 運命の人
「よほどのコアなファンでさえ予測がつかない」と言われていたなあ。
予想していた時間はふわふわするうれしい時間だった。
そして、いい曲が多すぎて、どんなふうに選んでも「神セトリ」になるんだろうなと,改めて、当たり前の結論に達したのです。
「冷たい頬」「空も飛べるはず」「優しいあの子」「大好物」、そしてラストの「運命の人」と、「誰でも知っていそうなスピッツ曲」をさりげなくはさむけれど、それ以外は「懐かしい~」「ライブで聴きたかった曲だ!」と胸の中でいちいち声を上げた人も多かっただろうな。
そういえば、「空も飛べるはず」の前で、テツヤくんは「何十年もやってない」なんて言ったあとで、「目をつぶっても弾ける」って。サングラスしているから、つぶっているかわからないとツッコまれてたけど。
メンバーのアングルも新鮮。とくに立ち位置がライブのときやPVとも異なるので、テツヤくんの肩越しに草野くんが見えたり、田村くんと草野くんの横顔が並んだり。
曲終わりのどこかで、﨑ちゃんが思いきりのびをしていたなあ。
最初の「つぐみ」は、﨑ちゃんのドラムでハッとする。「はじまるよ~」と教えてくれる印象的なイントロ。
ロク漫での予告どおり、間奏前の「見つけ合えたよ~♪」か「ここにいたいよ~♪」を、「まぶたが熱いよ~♪」とかえていたっけ。
最後のほうで、「(セットリストは)盛り上がる曲よりメロディアスな曲が多かった」と草野くんが発言していたけど、「今」~「Holiday」は大いに盛り上がった。無観客でも、画面の前でライブでの熱を感じることができたもの。
アルバム『ハヤブサ』にはライブの定番曲たちもあるけれど、「Holiday」や「甘い手」(しつこく願っている)のように、待ち焦がれている曲もある。
どちらも、熱くてカッコいい演奏だったなあ。アルバム『ハヤブサ』リリース後のツアーを思い出すなあ。感無量。これだけでもう満腹!というくらいの満足感。
「Holiday」では、この曲の内容に沿うかのように、部屋の外から(廊下から?)覗き込むようなカメラワーク。
「今」のサビでの主旋律を追いかけるコーラスは、田村くんとクージーなんだな。
「漣」のクージーのフルート、沁みたな。ココでも書いたけど、今の心の閉塞感を解放してくれるような、小さなうねりを感じさせてくれる。リリース当初よりどんどん好きになった楽曲。
それにしても、この曲に限らず、ボーカルの声がのびやかで柔らかく、心に優しく染みいる。
「夕焼け」では、ベースソロが気持ちいい。
ときどき画面から消える田村くんが、ここではじっくり姿を見せてくれる。
間奏でのガラス越しのテツヤくんも味わい深い。
「雪風」では、エレキとアコギのツインギターも気持ちいい。
「未来コオロギ」のとき、画面が小さくなって、青い光が揺れていたな。きれいだった。
この曲のイントロを聴くと、自分の心がきれいになるような気がする(笑)。なんでだろう??
本当に大好きな言葉ばかり。歌詞がすごすぎて受け止めきれないくらい。
なかでも,「堕落とされた 実は優しい色♪」「時の流れ方も 弱さの意味も違う でも最後に決めるのは さっきまで泣いていた君♪」など、今の時代に聴くと、泣きたくなる言葉たちが優しくも力強い。
普通は気が緩むのに、「アウトロが緊張する」とギタリストが言ってたな。
そして、テツヤくんが椅子に座って演奏した「ガーベラ」。ピックを口にくわえるさまもカッコいい。
「立っても弾けるんだよ」とも言ってたけど。
「ガーベラ」は、2011年、東日本大震災の直後の、アルバム『とげまる』のツアー(ココ)で聴いて以来?
(2009年の「ロックロックこんにちは」では、平井堅さんとのデュエットだった。コチラ)
ファンクラブツアーで聴いたような気がしていたんだけど、勘違いだったみたい。
エモーショナルな歌詞を淡々と歌うボーカルが好きだ。濃くて妖しい言葉たちがより心地よく耳に届く。
「未来コオロギ」からの小さな四角の画面が、「今 君のすべて~♪」で広がるところがすてきだ。
たぶん、私の好きなスピッツ曲「5~10曲」の中に入るはず。
曲終わりでの、テツヤ「山を越えた」発言も耳に残る。
ここでじゃなかったけれど、今回は「アルペジオの曲が多くて、プレッシャー」とも言ってたな。
そういえば、「大好物」の曲終わりで?だったか、テツヤくんが「紫の夜を越えて」について話すときに、「夜を駆ける」と言ったんだっけ?
誰かに「自分たちの曲名も忘れる」とかツッコまれてた。
うれしかった「懐かしい曲」は、「ハヤテ」と、まさかまさかの「名前をつけてやる」。
「ハヤテ」は「20年ぶり」と言ってたなあ。
昨年の『ロック大陸漫遊記』の特集「自らスピッツ曲を選んで漫遊記」(ココ)で「ハヤテ」を選んでいるけど、「優しいスピッツ」のセトリ選びと、どちらが先だったんだろう?
「それぞれカギを100個もつけた♪」とか「はりきってハートを全部並べて♪」などのかわいさ満載の歌詞を、今の50代の彼が歌う。それを聴くことができる私たちは、なんて運がいいんだろう。
そして、2ndからの「名前をつけてやる」! 「魔女旅に出る」と双璧の名曲。大好きな曲だ。
こちらもあふれ出す寸前の青い思いを、今の彼が歌う・・・。ぜいたくで貴重な体験。
テツヤくんのハモリも鮮やかに聴こえて、それも懐かしい。
そういえば、「ハヤテ」の最後、「気まぐれ 君はキュートなハヤテ~♪」のあとのボーカルの表情とポーズ。昔とまったく変わっていない。なんだか、うれしくて、愉快だったなあ。
帯広への思い、会場となった双葉幼稚園の建物の印象を丁寧に話していた。
さりげなく自然なやりとりの中で、ときどき起こる笑い。
長いバンド活動で、最近は同じような会場でライブをすることが増えたから、ここは新鮮な経験だったと。
音響にこだわった会場ではないから、学園祭の体育館に近い、でもいつもと異なる音の流れがおもしろい、とも。
メンバーの立ち位置がいつもと異なるが、リハーサルでは﨑ちゃんと草野くんが向かい合わせのこともあるらしい。
「でも目は合わせない」「メンバーがミスをすれば、(そっちを)見るよ」と﨑ちゃんが笑わせる。
今回、1曲演奏するたびにMCしているが、「これも初めて?」のあとで、前に(アマチュアのころ?)そうしたことがあったけれど、緩くなりすぎるからやめた、という事実も判明。
テツヤくんの「じゃ、いこうか」で、﨑ちゃんのドラム。「運命の人」へ。
これがラスト曲。
リズムが微妙にずれるお尻ふりふりのボーカルの後ろ姿、サビで部屋全体が暗くなってシルエットが幻想的だったこと、画面からときどき消えるベーシスト・・・。
最後は、いつものライブと同じように、「ありがとうございました。スピッツでした」。
そして、カメラに軽く頭を下げてはけるメンバー。田村くんは片手を上げていたな。
スタッフの声が一瞬きこえて、エンドロールへ。
一度見ただけで、書きなぐりのメモを参考に思い出すままにまとめたので、あとで再度見て、恥ずかしくなる可能性大。
勘違いもたくさんありそう。ご容赦を。
でも、最初の幸せな思いを残しておきたくて、あえてまとめました。
読んでくださって、ありがとうございます。
来月も楽しみですね。
『優しいスピッツ a secret session in Obihiro 撮影記録』
https://www.wowow.co.jp/detail/175604?area=ranking4
『優しいスピッツ』ライブレポート 第3回
「見たこともないスピッツを、レアな楽曲とともに。」
https://note.wowow.co.jp/n/nce8c54583abc
外に思いきり発散できない毎日だけど、それでも時間は動いているし、どうにか進んでいくしかないじゃない。
またきっとライブに行けるよ。
そんな気持ちで一日暮らせました。
いつもありがとう、スピッツ。
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言い訳のように最後に書きましたが、一度見ただけで、暗い中で殴り書きした、自分でも判読しにくいメモと、衰えつつある記憶を頼りにまとめたもので、少々恥ずかしく不安なレポです。
でも、うれしい気持ちを缶詰にしたつもりなので、そう言っていただけて、心から安心しました。
勘違いありのここを読んでくださって、うれしいコメント! 感謝です。
ありがとうございました。