■【大手マスコミによる電力不足プロパガンダ作戦】原発依存に反旗を翻した金融界に1人だけの「超」異端児――吉原毅×広瀬隆対談(東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命 広瀬隆:ノンフィクション作家)
週刊ダイヤモンド 2015.11.7
https://diamond.jp/articles/-/81047
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・大手マスコミによる電力不足プロパガンダ作戦
吉原
今でも多くの人が誤解しているのが、原発が止まると電力不足になるという迷信です。
川内原発や伊方原発を再稼働すべきかどうかの議論している時、地元の方が、「電力が不足するので仕方ない」と言っているのを聞きましたが、そんなことはまったくないのです。
実は、電気はあり余っているのです。
2011年3月11日に起こった福島第一原発事故のあとに、あの原発は廃炉となり、その他の原発も2012年5月までにすべてが運転を停止して、定期検査に入りました。
電力需給の厳しさなどを理由にして、野田政権は、動かさなくてもいい関西電力の大飯原発3、4号機が2012年7月~2013年9月に稼働しましたが、それ以外は川内原発が再稼働するまで、すべての原発は停止が続きました。
それでも電力不足は起こりませんでした。この2年間は、完全に原発ゼロですよ。
広瀬
そのとおり。2年間、原発ゼロを続けて電力供給にまったく支障がなかったのです。
2014年度は電力の47.5%を天然ガス、31%を石炭火力によってまかないました。
この比率は2015年現在ではさらに大きくなっていますし、トヨタをはじめ大企業の自家発電もどんどん増えています。
吉原さんが広めている自然エネルギーも長期的には相当な電力量をまかなえるので、原発を動かさなくても電力不足など起きるはずがないのです。
吉原
「原発が止まると電力不足になる」というのは、ウソのプロパガンダだったのです。
振り返ってみると、フクシマ原発事故の直後には「原発が止まったら電力不足になる」「この夏は乗り切ることが難しい」「江戸時代のような生活になる」などと、根拠のないデマ記事が大手新聞に繰り返し掲載されました。
広瀬
そういう新聞記事が次々と出ましたね。あの記者たちは、今日まで一度も記事を訂正していません。
吉原
いわゆるリーク記事です。「関係者筋によると」「専門家筋によると」などと表現され、責任の所在を明確にしない記事やニュースは、デマの記事が多いのです。
そして、世論を誘導するために、そうした手法がよくつかわれるのです。
私は、企業内で宣伝・広告の仕事もしてきたプロですから、手口がよくわかります。
原発に関するリーク記事が数多く流れているということは、未曾有の大事故を受けてもなお、原発を推進させたいと望む人間が大勢いることの証でした。
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原発依存に反旗を翻した金融界に1人だけの「超」異端児――吉原毅×広瀬隆対談【パート2】(東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命 広瀬隆:ノンフィクション作家)
週刊ダイヤモンド 2015.11.7
https://diamond.jp/articles/-/81047
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